- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562056491
作品紹介・あらすじ
インド神話の壮大な叙事詩『マハーバーラタ』の物語を再話し、挿絵つきの読みやすい物語に。背景となる神話やインドの文化をコラムで解説。英語圏で15万部を売り上げている、マハーバーラタ入門として最適の一冊。
感想・レビュー・書評
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ここ最近で一番面白かった本。
takanalで紹介されたものの、インド神話?何それ面白いの?と最初は半信半疑でした。
でも読み進めたらしっかり面白い!
今までインドなんて興味も知識もなかったのに、この本を読んでから一気に親近感を感じるようになりました。ちまちま読んでいたら、登場する人物や神が多すぎて、途端にこんがらがるので、今度は一気に読み進めてこの世界に浸りたい。ファンタジーや、歴史物が好きだという人にお勧めしたい本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長い叙事詩を再話という形で、著者の手書きのイラスト入りで描く。やや家族関係など分かりにくさはあるが、ストーリーはわかりやすくなっており、それぞれのストーリーの終わりにコラムがついている。そこから比喩表現についてやその当時の習俗などについて知ることができ、興味は尽きない。
なかなかマハーバーラタを通しての作品がない中で、2冊に分けて全体が読めるので、下巻も楽しみだ。 -
原典を読んだことがないのですが、おそらく著者がかなり現代の読者向けに再構成しているのでしょう。かなり分かりやすく、読みやすいです。
著者の注釈が素晴らしいです。読み解ける教訓、当時の風習から推測される神話の合理的な解釈、インド各地のユニークな伝承などなど、本文に劣らず読み応えがあります。
上巻は主にクル一族の祖先の歴史が語られますが、親子関係があまりに複雑です。気を抜いて読み進めるとすぐに関係性が分からなくなり、楽しみにくくなってしまいます。そこで自分で家系図を書きながら読んでみたら驚くほど頭に入り、面白さも倍増しました。本書中に家系図があれば、なお良かったです。 -
長大なマハーバーラタがダイジェストだいたい時系列に並んでいるため入門として良い。また、著者が各地の伝承などを集めた原典にないエピソードも挟まれていてすでに原典を読破した人も楽しめる構成となっている。(姉妹本のラーマーヤナ同様、むしろ著者のコラムがメインコンテンツ)
前置きが長いがそこで人間関係などをしっかり整理して理解することが本書を読み進める上でのポイント。
一部の倫理観や思想など現代では受け入れられないと感じる点はあるものの、人類普遍のテーマだからこそ褪せない魅力がありいまなお信仰を集め続けるのだろうと感じさせる。 -
上巻もくじ
物語の作者の覚書 ガネーシャが書き記したもの
ヴィヤーサの叙事詩の構成
プロローグ 蛇供儀の始まり
第1巻 祖先たち(月神チャンドラの息子/ブドゥの妻/人間の王プルーラヴァスの,天女ウルヴァシーへの執念の愛/無垢の女,シャクンタラー/バラタ王の後継者/ヤヤーティ王の要求/王女マータヴィーの許し)
第2巻 両親(マハビーシャ,シャンタヌ王に転生/ビーシュマの自己犠牲/魚から生まれた娘/3人の王女たち/ヴィチラヴィーリヤ王の子どもたちの誕生)
第3巻 誕生(サティヤヴァティーの孫嫁/クンティーの息子たちの誕生/ガーンダーリーの息子たちの誕生/マードリーの子どもたちの誕生/パーンドゥの死)
第4巻 教育(クリパとクリピー/武術の師,ドローナ/最強の弓取り,アルジュナ/エーカラヴヤ/御前試合/カルナの物語)
第5巻 放浪(ビーマと蛇族ナーガたち/樹脂の家/バカを退治する/ヒディンバとヒディンバー/ガンダルヴァのアンガーラパルナ)
第6巻 結婚(シヴァから授かった子どもたち/ドラウパディーの婿選び式スヴァヤンヴァラ/共通の妻
第7巻 友情(クリシュナ登場/ゴークラの牛飼い/マトゥラーの帰還/ドゥヴァーラカーへの移住)
第8巻 分裂(クル王国の分裂/カーンダヴァプラスタの森の炎上/共通の妻ドラウパディー/ウルーピーとチトラーンガダー/スバドラーとの駆け落ち/ガヤの斬首/ナラとナーラーヤナ)
第9巻 即位(ジャラーサンダの死/池に落ちたドゥルヨーダナ/シシュパーラの死)
第10巻 賭博(シャクニの計略/賭博の勝負/衣を剥がれたドラウパディー/最後の勝負)
第11巻 追放(クリシュナ,パーンダヴァを訪ねる/ドラウパディーの壺/カウラヴァの満悦/ジャヤドラタ/ラーマーヤナ/シヴァ神,アルジュナをたしなめる/アマラーヴァティーのアルジュナ/旅と物語/ラークシャサとの遭遇/アルジュナの帰還/バララーマとドゥルヨーダナの娘たち/ハヌマーン,ビーマをたしなめる/真情を吐露したドラウパディー/サーヴィトリーとサティヤヴァット/ナフシャとの問答/ヤクシャとの問答) -
2020年11月新着図書
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ヨガの実践の一つとして、学びを深めたくて読みました。短い短編が集まっていて読みやすく、楽しく読めた。マハーバーラタ初心者には最適だと思います。
けれど、インド哲学やヒンドゥー教の宗教観の知識が全くないと読み進めるのは辛いかも。 -
ストーリーとして面白いと思うけど、
親の欲望ために子供が犠牲を引き受けることを良しとする考えが好きになれない。
宗教の違いを知るという意味では勉強になった。 -
2010年原著出版
カタカナの名前の登場人物があまりに多く、ストーリーではなく短い話が分散しているのでよくわからない。特に因果説明には困惑する。
後半の4兄弟が1人の妻を共有する話は時系列のストーリーがあって、理解できた。