武器ビジネス 上: マネーと戦争の「最前線」

  • 原書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562051816

作品紹介・あらすじ

武器取引の詳細は、国家機密の名の下に国民の目に触れることはなく、軍産複合の大グループと武器商人たちが莫大な利益を手に暗躍している。
これまで明かされなかった「闇の世界」をあばき、戦争の真の動機を解き明かしたドキュメント問題大作。

感想・レビュー・書評

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  • 「日本は平和でなく戦争の側に立つのか」 映画「シャドー・ディール 武器ビジネスの闇」原作者と監督インタビュー 望月衣塑子:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/85142

    武器ビジネス 上 - 原書房
    http://www.harashobo.co.jp/smp/book/b369067.html

  • 開発目標16:平和と公正をすべての人に
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99781573

  • 週刊文春2015.8.27号 野村進 評

  • 大変骨が折れました。
    まず私が知らない世界の出来事であること。
    そして、人名が(特にサウジアラビアの人々)が、人間関係の複雑さと相まって混乱してしまうこと。サウジアラビアの王子多すぎ!
    さらに、訳があまりこなれていないこと。
    今のこの文は、誰視点で書かれているのか?と何度も読み返した。

    けれど、それでも読んでよかったと思う。
    半分も理解できてはいないけど。

    まず武器を作っている側の問題。
    国連の常任理事国の国々をはじめ、いわゆる先進国がせっせと武器を作って、紛争地域、内戦の行われている国や場所に売りつける。
    政治的な問題として、同盟国に売るのはまだわかるが、利益を売るために敵にも売りつけるというのは倫理的にどうなのか?

    それにしても、アメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシアのどの国もが武器を輸出して国を潤しているのなら、国連が存在する意味ってあるのかなと、改めて思う。

    武器を買う側の問題。
    今まさに戦っているのならば、それは武器が必要だろう。
    けれど、簡単に武器が手に入るから虐殺が行われてしまうこともある。
    さらに、当面敵がいない場合でも、武器商人たちの甘いささやき〈つまりキックバックや各種サービスの提供)により、必要もない武器を買わされることも多々ある。
    性能が悪くて価格が高い、特定の企業の武器がよく売れるのはそのためだ。
    そんな武器で戦わねばならない軍人はいい面の皮だ。

    最も多くのページを割かれ、分かりにくかったのが、武器ディーラーまたは武器ブローカーといわれる仲介業者たち。
    彼らは本来合法的であるはずの商取引で、違法行為の好き放題。
    ということは、かかわってしまった国は、自国の違法行為を隠ぺいするために、国家を挙げて彼らを匿うわけだ。
    手違いで逮捕されることになっても、すぐに釈放される。
    または、監視のゆるい監獄に移送される。

    法の上での正義より、国家の利益が優先という強弁で捜査を打ち切ったイギリスには心底がっかりだ。
    国家の利益?
    武器製造業の労働者の雇用の安定を守るためなんだって。
    自分たちの汚職のしっぽをつかませないためじゃなくて。

    “イギリス政府の積極的な黙認と保護を受けた〈BAE〉の武器取引の事件では、その事実とは、武器取引がその負担にもっとも耐えられない世界の多くの地域で貧困化と受難をもたらすということである。その結果を耐え忍ばねばならないのは、高給取りの企業重役でも、政治家でも、政府の役人でもない。財源の無駄遣いと、民主主義と法の支配の衰退のツケを払わされるのは、購入国と売却国の普通の市民なのだ。”

  • 『武器ビジネス――マネーと戦争の「最前線」』
    原題:The Shadow World: Inside the Global Arms Trade (2011)
    著者:Andrew Josef Feinstein (1964-)
    訳者:村上和久(1962-)

    出版社:原書房
    ISBN 978-4-562-05181-6
    四六判・360頁
    定価2592円(本体価格2400円)
    2015/6/25刊

    [上巻]
    武器取引の詳細は、国家機密の名の下に国民の目に触れることはなく、軍産複合の大グループと武器商人たちが莫大な利益を手に暗躍している。これまで明かされなかった「闇の世界」をあばき、戦争の真の動機を解き明かしたドキュメント問題大作。
    http://www.harashobo.co.jp/new/shinkan.cgi?mode=1&isbn=05181-6

    [下巻]
    欧米に衝撃を走らせたセンセーショナルな一冊、戦場の死とひきかえの莫大なマネーうごめく「シャドウ・ワールド」のすべて。 
    ワシントン・ポスト紙も絶賛――「調査し尽くした完璧な一冊!」
    http://www.harashobo.co.jp/new/shinkan.cgi?isbn=05182-3&mode=1


    【上巻 簡易目次】
    第1部 二番目に古い職業
    手数料の罪
    ナチ・コネクション

    第2部 手に入ればすばらしい仕事
    サウジ・コネクション
    人道を守るため
    究極の取引、それとも究極の犯罪?
    ダイヤモンドと武器
    バンダルに取り組む
    そして、誰も裁かれない?

    第3部 平常どおり営業
    なにもかもばらばらに―― “BAE”の力で
    壁以降―― “BAE”式資本主義
    究極のいいのがれ

    【下巻 簡易目次】
    第4部 兵器超大国
    合法的な贈収賄
    アンクル・サムの名において
    トイレの便座とハンマーで大笑い……銀河の遠いかなたで
    違法な贈収賄
    ユートピアの向こうは、希望?
    アメリカのショーウィンドー
    ぼろ儲け――イラクとアフガニスタン

    第5部 キリング・フィールド
    泣け、愛する大陸よ

    第6部 終局
    世界に平和を
    不完全な未来

  • サウジ流のアメリカへの投資、その究極の狙いはイスラエルとアメリカの関係に対抗するためのサウジ、アメリカの連帯。

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