恋の香りは秋風にのって (ライムブックス)

  • 原書房
3.82
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本棚登録 : 121
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562043149

感想・レビュー・書評

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  • 壁の花シリーズの2作目。

    19世紀半ばの英国。
    パーティーで誰にも相手にされず、壁の花になっていた4人の娘達が協力して結婚相手を見つけようとするロマンスもの。
    1作目では、最年長のアメリアが結婚、もうラブラブの新婚さんです。

    2番目に年長なのは、アメリカの大富豪ボウマン家の長女リリアン。
    背が高く、猫のような大きな目の頑固なおてんば娘で、実に生き生きとしています。
    父親が成金で、イギリス式の礼儀作法にはうとく、無作法に見られていました。

    ウェストクリフ伯爵邸での数週間に及ぶパーティに、ボウマン一家は招待され、リリアンは両親と妹とともに滞在しています。
    アメリアの夫は、ウェストクリフ伯爵マーカスの親友。
    マーカスは堅物で、厳格な父親に性格がゆがむほどの教育を受けて育った男。父は既にないが、母親もかなりの難物。
    妹二人がアメリカ人と既に結婚しているため、血統を守るためにもイギリスの名家の娘と結婚する必要がありました。

    傲慢で堅苦しいマーカスと、のびのびして気の強いリリアンは互いに気に障り、天敵のように思っていましたが‥
    周りの見るところは違い、互いに意識している様子をさりげなく後押しします。

    香りに強い感覚があるリリアンは、男性の心を惹きつけるという香水を手に入れ、パーティでつけたところ、マーカスの思いがけない反応を呼び覚まします。
    ではと4人でつけてみたけれど、他の男性には反応が起きない?

    マーカスとは学校以来の長年の友人であるセントヴィンセント子爵セバスチャンは、美貌だが評判はあまりよくない男。
    リリアンに近づき、正式に交際するように。
    なんだかんだでマーカスとの仲が深まってきたとき、セバスチャンはある暴挙に‥?

    コメディ的な要素も多く、楽しく読めました。
    あまりにも気が合わなそうな伯爵の母親に、イギリス上流社会の礼儀作法を教わる姉妹の反応など、傑作。

    情景が思い浮かぶような、生き生きした描写。
    反発していた二人がどう近づき変化するかが、なんといっても面白いですよ。
    エピローグの意外さもgood!

  • 壁の花シリーズでは僅差で2番目に好き。
    アメリカの元気娘とクレイパス作品おなじみのウェストクリフ伯爵のお話。
    媚薬めいた香水とか洋ナシ入りブランデーなど小道具がおしゃれ。
    自制心の塊みたいなヒーローが壊れていく様が愛しいww
    堅苦しいイギリス人の因習を破るためには破天荒なヒロインが必要だったんだなあと組み合わせの妙が楽しめる。
    一番お気に入りのセリフは「週に一度だって?」ですww

  • リリアンとウェストクリフがどうくっついたのか知りたくて読んだけれども、リリアンの行動や性格、セントヴィンセントに対しての態度が私には合わなくて流し読み。ただのワガママなヒロインだなとしか思わなかった。

  • 親の言いつけで貴族の結婚相手を見つけるべくアメリカから来たリリアンと、由緒ある家柄のウエストクリフ伯爵。自由なアメリカ育ちと、厳格なイギリス貴族の真逆な2人は以前からお互いを嫌っていたはずが…。シリーズ3作目でボロボロの姿で登場したセバスチャン∩^ω^∩♡がズタボロの残骸となった経緯を解明すべく読んでみた。表面は完璧な王子様だが、中身は軽薄な女たらし。お金のために暴走するなど、ますますどつぼにハマりました!エヴィが占いで貧乏人と結婚すると出たのがおもしろい!

  • 読書日:2017年4月1日-3日.
    Original title:It Happened One Autumn.
    Author:Lisa Kleypas.

    前巻『Secrets of a Summer Night(ひそやかな初夏の夜の)』では解らなかったLillianについて理解が出来ます。
    父の石鹸会社の影響で、香りを細やかに嗅ぎ分けられる特技が特に印象的です。
    調香師に配合された香水をWestcliffに試して以降は、
    前巻からあれ程お互いに会えば喧嘩腰になっていたのに、次第に距離が縮まっていく様子が素敵です。
    そして彼女は時折り女性らしからぬ言葉を使うので其処が面白く、物語に笑いを添えています。

    Westcliffは同様に前巻では折り目正しい性格が故に、固物の印象を与えますが、物語の後半でAnnabelleに対して彼女の評価を変えたりと、柔軟な態度や優しさもあると感じてはいました。
    今巻までの物語終盤で、親友と母親に対して理性も吹っ飛ぶ程感情を露にした場面が、彼の内面が全面に出て非常に印象に残りました。

    また、彼の親友Saint-VincentはてっきりLillianの妹、daisyに興味があり、彼女も彼に興味を抱いている印象を受けたのに、彼の元を訪れたのが切迫した様子をしたEvangelinであったので、驚きを隠せません。
    凄く気になる終わり方をしたので、次巻の展開が気になって胸が高鳴っています…!

  • 【再読】新興成金のアメリカ娘リリアンと由緒ある英国貴族の堅物マーカス。顔を合わせばいがみ合いで、マーカスはリリアンに翻弄されるのが気に食わず、でも結局メロメロになって自制が効かなくなっていく様子がツボ〜。リリアンは気が強すぎて好き嫌い分かれそうだけど私は好きです。二人が床に転がっているところを目撃してしまったハント君の『週に一度だって?』のひと言には何度読んでも笑える(^^)次の残骸になったセバスチャンとエヴィーの話も続けて読んじゃおうかな。

  • なんだろう。
    リリアンとウェストクリフがハッピーエンドを迎えたことより、
    セントヴィンセントの非道さにショックだった。
    だめでしょ、そこまでしちゃ。
    いくら貴族でも、次作のヒロインでも、
    どれだけ株下げてんだーと引いた…。

    ロマンス本歴浅いから、展開を読めないせいか、
    時々安全だと思って読んでたら本当に危ないじゃん!っていう犯罪シーンに出くわすとびっくりする自分。
    リサ・クレイパスって安心して読める作家なイメージだったけど、
    こういうのがあるんだね…。
    あと、基本親子関係が険悪なパターン?

    色々ダークな部分に気持ちが引っ張られたとはいえ、
    ウェストクリフがリリアンと両想いになれたときは、
    よかったよかったとデレデレした。(笑)
    リリアンが危ないとわかって、
    我を忘れて、
    貴族らしからぬ振る舞いをしたウェストクリフ、
    男らしくて胸キュンでした。
    子供時代はかわいそうだったけど、月並みだけど、
    リリアンと出会って幸せになってよかったと思う。

    冷静沈着でいいですね、こういうヒーロー。
    恋愛だけはめっぽう情熱的になるところも。(笑)

    次作でセントヴィンセントがどう挽回するか見どころかな、個人的には。

  • ハーレクイン小説、というか恋愛小説全般を食わず嫌い(読まず嫌い?)していた私が、どうせつまらないだろうと気紛れで読んだ作品でした。
    結果、本当にただの食わず嫌いでした。ハッピーエンドになると分かっていても、次の展開にドキドキして、一気に読破してしまいました。とても面白かったです。
    この作品がきっかけでハーレクイン小説にはまりました^ ^
    思い出深い作品です。

  • ウエストクリフ大好き♪ リリアンとお幸せに❤ 壁の花2作目

  • この著者のなかで今のところ1番気に入ってます(・ω・)ノ


    内容(「BOOK」データベースより)
    19世紀の英国。アメリカ人新興実業家ボウマン家の長女、リリアンは、家族と一緒に、数週間におよぶウェストクリフ伯爵のハウスパーティに招待されていた。香りに強い感受性をもつリリアンは、出発前に、香水商で、理想の恋人と出会えるという「秘密の香水」を手渡される。パーティーの主催者は、広大な地所、館の主、ウェストクリフ伯爵。美貌の青年貴族だが、高慢で、堅苦しく、どうにもリリアンの気にさわる。それはウェストクリフ伯爵も同様で、不作法なリリアンが不快だった。ところがある日、ウェストクリフは、ものかげでリリアンとふたりきりになったとき、リリアンを抱きしめキスしてしまう。戸惑うふたり。これは、「魔法の香水」のせい?それとも…?「壁の花シリーズ」第2弾、待望の刊行です。

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