- Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560098615
作品紹介・あらすじ
権力闘争、相互協力、反目、そして友情。正副大統領の力関係と人間模様を軸に、ナンバー2の視点からアメリカ政治の中枢を描く。
感想・レビュー・書評
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【副大統領職は、大統領の代役から真のパートナーへと拡大を遂げてきた】(文中より引用)
権力に最も近く、それでいて権力から遠ざけられやすいポジションとも言えるアメリカの副大統領。大統領やその側近との人間関係に左右され続けた普段は目立たぬその役職の歴史を紐解いた一冊です。カーター政権期のモンデール副大統領がキーパーソンだったという意外な事実を知ることができました。著者は、バイデン副大統領(当時)の取材を手掛けていたケイト・アンダーセン・ブラウワー。訳者は、南アジア関係の翻訳も多い笠井良平。原題は、『First in Line: Presidents, Vice Presidents, and the Pursuit of Power』。
モンデール副大統領の意外な功績に☆5つ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦後13名のNO2の権力者?の実態を通して、アメリカ政界の裏話を覗う野心作。歴代正副大統領の私生活の写真を折込み、13人の副大統領の個人経歴や家庭生活の紹介、唯一の上司たる大統領との人間関係の披露等、野次馬根性を交えて350ページ超の大作を一気に読ませる斬新・希少ななテーマの話題作。53年以降の13人の副大統領とは、ニクソン、ジョンソン、ハンフリー、アグニュー、フォード、ロックフェラー、モンデール、HWブッシュ、クエール、ゴア、チェイニー、バイデン、ペンス、ハリス(本書執筆完了時)です。カーター+モンデール、オバマ+バイデンは名コンビの代表。ジョンソン*ハンフリー、トランプ+ペンスはその逆で副大統領が関係維持に一方的に苦労した事例。
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読み応え抜群。取材大変だったろう。
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岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00616196
権力闘争、相互協力、反目、そして友情。正副大統領の力関係と人間模様を軸に、ナンバー2の視点からアメリカ政治の中枢を描く。
(出版社HPより) -
日経新聞、2021年11月13日、書評
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大戦後の各副大統領を扱う。エピソード満載なので、米国政治の予備知識が豊富ならより楽しめたと思う。
前半はテーマ別。候補の選考には、FBIなど政府機関の協力が得られるわけでもなく、相性も素行調査も大変なようだ。また副大統領公邸は海軍天文台の一角にあり、スタッフは海軍からというのが面白い。
後半は大統領との関係を中心に、各副大統領について。モンデールの時にカーターの個人的な信頼関係から副大統領の役割が強化され、更にゴア、チェイニー、バイデンにも大きな権限が与えられる。著者はそれを、戦後の世界で経済でも安全保障でも大統領の職務が困難になったためだとしている。ただその後のペンスは別で、自ら大統領になる野望は持ちつつもトランプに忠実で目立たず振る舞う様を、本書では「曲芸師」と形容する。一方でチェイニーは、ごく末期を除き影響力は大きく、「影の大統領」と評される。ブッシュとの関係はビジネスライクだったが良好ではなかったようだ。逆に、個人的にも関係が良かったのはバイデンとオバマ。 -
東2法経図・6F開架:312.53A/B77a//K