俺の歯の話

  • 白水社
3.43
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本棚登録 : 233
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560097380

作品紹介・あらすじ

「世界一の競売人」がオークションにかけたものとは? 読者を煙に巻き、思わぬ結末へと導く、メキシコ出身の新鋭による話題作!

感想・レビュー・書評

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  • スゲエ、超ぶっとんでる。一見ふざけた雰囲気を装って実は内容はしっかりしていて、南米の作家の名前が意味もなく大量に、内容を説明する人物として使用されてる。なんだこれ、と読み終わると年表があり、主人公の競売人が生まれてから死ぬまでの年月に何が起こったか羅列してあって、本文とリンクしている!こんな狂った文章書く厄介な奴は、と裏表紙を見ると若くてキュートな女性やないの。これはー、困ったな。普通に凄い作品じゃないか。内容は特に難しくもなく、普通にとても面白い。全く先入観なく手にとってぶっとんだ。メキシコ。

  • 私は歯科医院で働いている。決して、タイトルに惹かれた訳ではない。

    これは、とても良い本だと思う。
    一人のオークショニアとは名ばかりの、詐欺師と言ってもよいオッサンの話である。大きな起伏のある話ではない。だが、人の心を惹きつける何かがある。

    これはフィクションなのか、ノンフィクションなのか。競売にかけられる歯たちを紹介するオッサンの話を聞くうちに、それが分からなくなってくる。何故か。オッサンの話が上手すぎるからだ。
    そんな、夢か現実か分からない本の中で…私は……自分の親不知も誰かの歯と偽って、競売にかけられないか、なんてアホなことを考え初めてしまったのだった。



    最後にもう一度言う。決して、タイトルに惹かれた訳ではない。

  • 一般人も歯が命

    ってな事で、バレリア・ルイセリ、松本健二訳の『俺の歯の話』

    年に数回、自分には合わない訳分からない本との格闘がある。

    じゃが一度読み出したらよっぽどの事がない限り投げ出さないわし。

    途中から面白くなるはずと我慢と油汗流しながら読んだけど、ビッグウェーブは訪れなかった……

    人生色々有るから、読書も色々あって良いはずなので自らを苦行の修行として、我慢して読破してます。

    まあ、歯をテーマとして壮大な話になるのは凄かったかなっと

    あとがき付近を最初に読むと逆に面白さが増してたかもしれんね。

    やっぱり海外の作家さんは中々難しいね(笑)

    2020年22冊目

  • 構成も展開も面白かったんだけど、個人的に、一方的に話すうるさいおじさんが嫌いなので…イライラしてしまいました

  • めちゃくちゃ変
    変なめんどくさい人が頭でっかちに喋り続ける本だーいすき

  • [出典]
    BOOKMARK Vol.18 (2021 SUMMER)
    20210625, 紀伊国屋書店@新宿
    P.12

  • 妙に不思議な話。

    ある老人の回顧録なんだけど
    ありていにいって詐欺師で(笑)
    自分の「歯」を一本ずつ
    さも有名人の歯であるかのごとく
    来歴を創作しまくって
    オークションで売っちゃう。

    ちょっと『ビッグフィッシュ』ぽい?
    あれほど幸せな結末ではないけどね。

  • めっちゃおもしろかった。
    海外文学作品、大体途中で文化背景とか分からなくなって挫折するものが多いのだけど
    展覧会と並行して編纂された本作は、ユーモラスでブラックで軽妙で、読んでいて爽快だったし次の展開が気になってどんどん読み進められた。
    是非、他の作品も読みたいし日本にもこんな危ういタイプの作家がでてきてほしい〜!

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著者プロフィール

1983年メキシコシティ生まれ。幼少期をコスタリカと韓国で過ごし、南アフリカを経てメキシコに帰国。メキシコ国立自治大学卒業後、コロンビア大学博士課程で比較文学を学ぶ。2012年、Papeles FalsosとLos ingrávidosを刊行。2013年にスペイン語で出版したLa historia de mis dientesは、クリスティーナ・マクスウィーニーとの共訳により英語版The Story of My Teethとして2015年に刊行。同年の「ニューヨーク・タイムズ」紙の「注目の100冊」と「ロサンゼルス・タイムズ」紙文学賞に選出され、同年の全米批評家協会賞および2017年度IMPACダブリン文学賞の最終候補作に選ばれ、各国で翻訳されている。2017年に刊行したTell Me How It Ends: An Essay in 40 Questionsは、2017年度全米批評家協会賞の最終候補作に選ばれ、2018年度米国図書賞を受賞。2017年には全米図書賞の選考委員も務めた。2019年、マッカーサー奨学金を取得。最新作はLost Children Archive(2019)。

「2019年 『俺の歯の話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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