- Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560096932
作品紹介・あらすじ
本屋と旅をめぐる無類のブックガイド/ガイドブック
本と人と出会い、仲間と集い、ときに抵抗する場として……かつてあった/いまも続く書店と書店主、そこを訪れ、支えた人びとの営み。その幾多のエピソードに光を当て、書店の未来に寄りそう紀行エッセイ。
各章には「世界最古の書店」「政治的であるべく運命づけられた書店」など興味深いテーマが選ばれ、読者を書店への旅にいざなう。そして、本書のもうひとつのテーマ「旅」を通じて、書店の歴史をひもとき、日々足を運ぶ本屋、あるいは旅先での体験を通じて、「私たちにとって書店とは何か」を問いかける。
本書に登場する書店の数は300近く、著者が訪れた国は五大陸に渡る。各章のテーマごとに、書店と書店主、その店を贔屓にした作家たちが登場する文学や書店が舞台となった映画のタイトルが数多く言及される。建築や見た目の美しさだけでなく、「書店」という存在のみが果たしうる有機的な役割について、本書が訴えかけるものは大きい。
スペイン本国で2万部を売り上げ、英国、フランス、イタリアなど16か国で翻訳された話題作。同じスペイン語圏であるアルゼンチン出身の作家アルベルト・マンゲル氏も推薦する1冊。図版多数。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/629646 -
210602*読了
本屋さんが好き。
ついついネットで本を買ってしまうし、KindleUnlimitedも使うのだけど、それでも本屋さんを愛してやまない。
この本はスペイン人のホルヘ・カリオンさんが世界中の本屋さんを巡りながら、書店の歴史や世界の有名・美しい・文化的といった修飾語がつく本屋さんについて書いています。
アメリカ、南米、ヨーロッパ、アジアなど、世界各国にある書店について読んでいると、自分も異国を放浪し、ふらりと本屋さんに立ち寄っているような気分になりました。
図書館は行政が管理しているので、ある程度守られているけれど、書店は商売なので、管理されているわけでもないし、経営者の手によるところが大きいから、伝統を受け継がれにくく、消滅してしまいやすい、という点に、なるほどと納得する一方で、そんな本屋さんを守りたい!とも思いました。
紹介されている本屋さんをネットで調べながら読むと、さらに楽しいです。
ネットで見つつ読み進めると、各国ならではの美的感覚を文章だけでなく、数々の写真で味わうことができます。
残念ながら、日本の本屋さんについての記載が非常に少なく、大型書店への印象と現存する本屋さんではSPBSのみが名前をあげられていました。
原因の一つとして、スペイン人の緒ホルヘさんにとっては、日本語があまりにも異文化で読めない、ということがあります。
2013年頃に原書が出ているので、旅をしていたのはもっと前。当時だと、今よりも得られる情報が少ないし、翻訳機能も発達していないので、日本の書店については歴史も、有名でおしゃれなお店も、なかなか見つけられなかったんだろうと推測します。
ヨーロッパのように、教会を改築したお店(日本だとお寺?)や、100年以上続く石造りのお店みたいな店舗はないかもしれないけれど、日本らしいひっそりとした佇まいやこだわりの本屋さんはいっぱいあるのに…と、ホルヘさんに教えてあげたい気持ちになりました。
あと、わたしが嬉しく感じたのは、この本を読む前に読んでいた「シェイクスピアアンドカンパニーの優しき日々」で、その名の通りテーマになっていた書店、シェイクスピアアンドカンパニーの初代、二代目どちらの店舗についても、何度も書かれていた点。
それだけ有名かつ歴史ある書店なのだなぁ。
より一層、この書店についての知識を得られたことだし、これはパリを訪れ、この書店に行かねばな、と確信しました。
あと、シンクロを感じられて嬉しかった。
いつかホルヘさんのように、日本の本屋さんを巡って、本屋さんの本を作りたいです。
-
おもしろかったのだが、途中でギブアップ。