力の追求(上):ヨーロッパ史1815-1914 (シリーズ近現代ヨーロッパ200年史 全4巻)

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560096307

作品紹介・あらすじ

時代の香りを伝える細部を活写

 本書の特徴として、第一に、ヨーロッパ中心史観に陥ることなく、世界規模での歴史の展開に目配りしており、ヨーロッパ史を「グローバル・ヒストリー」のなかで論じることに成功している。第二に、政治史中心の時系列的な叙述と、社会史、経済史、文化史の構造的な叙述がバランスよく並立されており、抑揚に富む近代史の経緯を多面的に理解できる。第三に、無名の人物を多数取り上げることで、19世紀の実像を多様な次元で提示しようとしている。女性や労働者層に関する叙述も充実し、20世紀に巨大なうねりとなるかれらの思想や運動が、19世紀にいかに生み出され、成長していったのかが明解に語られる。「下からの社会史」の歴史家エヴァンズの本領発揮であり、民衆やマイノリティに光を当てた分析は精彩に富む。
 わが国では、19世紀ヨーロッパ史の本格的な紹介はしばらく途絶えていた。欧米では、近代の歴史的意味を問い直す研究は確実に厚みを増しており、その最先端を日本の読者に伝えたい。第2回・第3回配本。カラー口絵・地図多数収録。

感想・レビュー・書評

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  • 230.6||Ev||1

  • 大学 230.6A/E88c/1
    法経開架 230.6A/E88c/1/K

  • 東2法経図・6F開架 230.6A/E88c/1/K

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著者プロフィール

ケンブリッジ大学で近代史欽定講座担任教授を務めたドイツ近現代史家。2012 年、学術的功績を称えてナイトに叙される。編著の抄訳『ヴィルヘルム時代のドイツ――「下から」の社会史』、D・ブラックボーン及びG・イリーの論文を合わせて共著という形を取った『イギリス社会史派のドイツ史論』、単著の『歴史学の擁護――ポストモダニズムとの対話』(以上、晃洋書房)、『力の追求 ヨーロッパ史1815-1914 上・下』(白水社)の邦訳がある。

「2018年 『第三帝国の到来(上)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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