- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560093313
作品紹介・あらすじ
前代未聞の、笑える「沈黙劇」。
田舎道。木が一本。夕暮れどき。ウラジミール(ジジ)とエストラゴン(ゴゴ)という二人組のホームレスが、救済者ゴドーを待ちながら、ひまつぶしに興じている───『ゴドーを待ちながら』。
なにもかも失われていく「最後の物たち」の世界で、盲目のハムが、召使クロヴに暴君として振る舞っている───『エンドゲーム』。
*
本全集の監修者代表の岡室美奈子氏もいうとおり、〈ベケット作品の言葉は決して抽象的で小難しいものではなく、むしろリアルな身体感覚をベースにした情感豊かな台詞が多く、笑いのエッセンスも散りばめられている。新訳では、ベケット作品が本来持っているそうした魅力が伝わり、かつ、二十一世紀を生きる私たちの身体や言語の感覚に馴染むよう、日常的な現代口語を用いてわかりやすく訳した〉(本書「はじめに」より)ことで、ベケットが、わかるようになってきます!
不条理演劇の最高傑作が楽しめる「ゴドー」と、チェスの終盤戦になぞらえられる「勝負の終わり」の新訳を2 in 1で収録。前代未聞の笑える「沈黙劇」を、わかりやすく明快な翻訳でお届けします。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
箇条書きのような劇。理解ができなくて、誰かと語り合いたい気持ちと、もはや誰とも語り合いたくない気持ちがある。舞台で観てみたいという気持ちは湧いた。
-
ホームレス二人がゴトーを待ちながら
時間つぶしのように掛け合いを続ける戯曲。
ぽんぽんと掛け合いが続くものも話が
展開しなくて、気がつくと
ゴトーの存在も明かされないという
シュールな物語。
ゴトーが”人”なのか
”概念的なもの”なのか
謎は解けないまま、読んだ人の心の
描くものが正解になる面白い戯曲でした。 -
「じゃあ、行こうか?/うん、行こう。/二人、動かない」(ゴドーを待ちながら)
ー
「おしまい。終わりました。終わりそうです。もうすぐ終わるはずなんです」(エンドゲーム) -
記録
-
いつか読んでみようとおもっていたベケット作品。
最近読んだ本で、言及されてたので、一読。
読後、正直まったく何が起こったかわからず..!
生きてるのか死んでるのか、いつどこで何をしているのか、とにかく状況はよくわからないけれど、会話がぽんぽん続いて、興味深かった。
実際の劇でわけわからなさを追体験したいなとも。
あとがきで、自分の中で不足していた知識と、訳者さんの心掛けを聞けてよかった。「不条理演劇の最高傑作」だったそう。納得。 -
まだまだわからん。が、今季のレポートの題材に使おうかな。