- Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560027394
作品紹介・あらすじ
オースティンの小説を読む6人の男女が織りなす悲喜こもごもの人間模様。ユーモアと皮肉に満ちた全米ベストセラーの傑作長編。
感想・レビュー・書評
-
不思議な本だった。物語を愉しむ人にはよい本だとおもう。読書会とは何か。についてメタな学びはあるが、もっと直接的に学びたかったので、たしかにbook clubで人生が変わるというストーリーなんだけど。
アメリカのbook clubの事情が、後書きなどにあって参考にはなった。同じ本を読んで、それをネタに語り合う。そして化学反応が起きる。というのは洋の東西を問わないようだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感想は文庫版に。ただ、文庫版は訳者さんが交代されているので、読み比べを後日したいと思っている。装丁はこちらのほうが瀟洒で好きかな。
-
図書館の夏の催しで、この本を借りて来た。
翻訳本の少し読みにくさがあるのだけど、米国での読書会風景や、参加者 女性5人に男性1人の構成で、この本が描かれている。
私たちという言葉で、誰が言っているのか?
そして、この読書会で、皆個人の生き様を著している。
自分の家系を歴史資料館で調べたり、同性愛、 教師と生徒の恋愛、……読書会での仕方が、興味深い。
日本の経済、哲学などの勉強会のような物、図書館などで行われる 集団発表会みたいな物共に違っている。
表紙の椅子のイラストで、内容も4月から10月の椅子が変わって行く。
なるほど!!!
映画にもなり、話題になったと後で、判った。
全米でベストセラーとの事。
やはり、プロムとか、日本では行われない行事もあるので、理解出来たら、もっと読みやすいのだろうと、思いながら、長編を読み終えた。 -
自分は最近小説はほとんど読まない。多分、レビューのコーナーで小説を取り上げるのもこれが初めて。そういうなかで、ときどき読んでみる数少ない作家がジェイン・オースティンで、この小説も、オースティンつながりで読んでみた。(映画のほうもわりと評判みたいで、「読書会」もはやる兆しがあるらしい)
いつも読んでいる経営学やら物理学のポピュラーサイエンス本に比べれば、小説なんてすぐ読めるだろうと思って、読み始めたが、なかなか時間がかかってしまった。日頃、小説を読み慣れていないので、情景がイメージできないし、飛ばし読みの癖がついていて、つい斜め読みをすると、すぐに筋が分からなくなる。
さて、本書は、ジェイン・オースティンの6冊の本を巡る読書会での会話や登場人物の物語(これがオースティンの小説のプロットを下敷きにしているのは言うまでもない)からなっていて、いわば、「本を読む事についての本」というメタ構造を持っている。
一番、特徴的なのは、この小説の借り手の主語が「私たち」であること。「私たち」の「私」とはだれなのか?これは誰に視点で書かれた物語なのか?
謎解きのようだが、結局、「私たち」とは集合的な「私たち」、「読書会で浮かび上がる集合的意識」なのだ。そして、この「私たち」は、読書会を通じて、少しづつ意見が近寄っていくというか、他人に対する寛容性を獲得していくのだ。
そして、バラバラのエピソードをオースティンの「説得」を下敷きにして、美しいエンディングに持っていく手際もなかなかである。
が、やっぱり、最近、小説を読まなくなって、感性の鈍っている私にとっては、まあまあの作品という感じかな。
ちなみに、付録でついている、この本を読書会で取り上げるときの「質問リスト」は、最高である。この付録の素晴らしさに対して1つ星を加算した。 -
オースティン読書量ゼロなので逆にそそられた。
なんぞ読んでみっぺ。映画も観てみっぺ。 -
・オースティン作品をあまり多く知らないので、小説としてはそれほど楽しめなかった。
・アメリカの読書会の雰囲気は面白い。日本の読書会は勉強寄りのイメージだが、同じ本を読んで議論しあう行為が娯楽として成り立つのは、アメリカならではか、それとも日本でもやればできるのか。
・市立図書館が催す寄付金集めのパーティー、カリフォルニア州立図書館の歴史資料室の描写も興味深い。
・p260「一般論として、司書は特殊な依頼を歓迎する。資料室の司書は追跡が大好きなのだ。司書が息抜きに本を読むときは、概して良質のミステリーを選ぶ。司書にはまた、猫好きが多い。これについては理由ははっきりしない。」 -
アメリカで流行った本。
ジェイン・オースティンが好きなので、文学的考察が多いのかと思いきや、
女子トークと中年の独りよがりが多く、あまり面白くなかった。
しかし、これを読むと読書会ってそんなにハードルが高くないことがわかる。
実生活で有志を集めて今度やってみよう。 -
先に映画を見ていた。オースティンが好きな人もこれから読む人もオースティンの6編についてうまくまとめられているので読みやすいと思う。きっと誰もがオースティンの小説の登場人物に似ていたり、共感できたりするんだろうな