ゲーム理論はアート 社会のしくみを思いつくための繊細な哲学

著者 :
  • 日本評論社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535558922

感想・レビュー・書評

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  • 面白さはあり、学びはある。
    初学者向けとは言い難い。数式を排除したはいいものの、表現の平易さはなく、テキストだけで抽象度の高い記述が続き読みづらさを感じる。

  • 会社のお偉いさんにお勧めされて購入後、開いてみたものの難しくて閉じてしまった本。

    『16歳からのゲーム理論』というゲーム理論の入門書を読んだ後に再チャレンジし読了。

    会社の仕組み、社会の仕組みを考えたい人に読んで欲しい本。ちょっと難しいので難しいところは読み飛ばすのがおすすめ。

    うまく説明できないが、
    今まで「なんでこんなことになってしまってるんだ!?」と、自分が「不満」を持っている事象に対して、「なんでこんなことに?」→「なんでこうなる仕組みになってるんだろう?」と、「仕組みを考えて理解しよう」という思考になった本。

    特に同調と従順の部分が非常に参考になった。
    組織のトップに立つ人の言動が、部下に影響を及ぼすということは何となくは理解できるが、その影響を及ぼす仕組みが理解できた。

  • みんな割と厳しくて草
    初心者向けというよりかは、ゲーム理論勉強している学生が気晴らしに読む本って感じかな。
    現実の事例を持ってきて説明する系の本では割と成功している方だと思った。

    序盤の「ゲーム理論はアート」の主張部分がぐだぐだしてるというコメントが多いが、気持ちが入ったらこれぐらいになるだろ!とも思うで

  • ゲーム理論が社会科学の形式言語(すべてのモデルに共通して論理的に説明することを可能とする手段)になりうるという信念のもと、ゲーム理論が如何に有用であるかを概説した本。

    筆者の経験や愚痴の記述、やや専門的な記述はあるものの、肝心のその中間が抜け落ちているように感じてしまった。

    ただ、ゲーム理論が社会のメカニズムを設計する上で重要なのだろうな、という点は想像できる。この分野への関心はある程度高まるかもしれない。

  • 20191221 中央図書館
    親しみやすいエッセーのよう。

  • 後になってもう一回じっくりと読んでみたい

  • 私の世代では、ゲーム理論というとミクロ経済学の一分野というイメージが抜けない、というか今でもそうかもしれないが、これを読むと、経済学と仲はよさそうだがあくまで独立した思考の枠組み、ということを再認識。

    PKをどこに蹴り込むか。空港をテロからどう守るか。いじめはどうやって始まるか、あるいは防ぐか。人間の意思で何か行動を起こそうというとき、ほとんどすべてにこの理論を使った思考実験が可能、ということを改めて思い知らされる。

    実際、経済学との比較?に限っても、たとえば完全競争、なんていう前提よりはゲーム理論のインセンティブ構造での解き明かしのほうが腹に落ちるし単純に面白い。

    情報のコントロールでいかに容易にファシズムが生じうるか、というあたりは戦慄。
    そして、我々日本人がよく陥る「善意の大合唱」が壮大な不合理と悲劇を生むことも。

    より深く理解したい点二点。ゲーム理論でも、基本的にプレイヤーは「合理的な」個人。行動経済学など最近の流行との整合性は?
    もうひとつ、「重要な観測を得た場合に、次にするべきは新しい仮説形成」(P176 )。そのとおりだとおもうが、AI時代において、人間の考える「仮説」の価値はどうなっていくんだろう?

    終盤、とくに10-11章は電車の中での読書では私はギブアップ。が、著者の強気な文体含めて読んでいて心地よい。

  • 謙虚なフリをして、実際には自慢している。しかも、それが知的能力の自慢じゃなく、価値観の自慢だったりする…誰かが、ゲーム理論は分別のある大人の学問じゃなく頭のいい子供の学問だといっていたが、なんかわかる気がする。

  • どうもゲーム理論が昔から苦手でそれをほぐしてくれるかと思ったけどそうでもなかった。インセンティブのモデルが恣意的というか、え、そこがナッシュ均衡?ということがよくあって理解が難しい。理解力が足りないのか。あと内的インセンティブと同調あたりをもっと掘り下げて欲しかった。面従腹背みたいな事象をどう打破したらいいのか知りたい。

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著者プロフィール

東京大学教授

「2022年 『経済史・経営史研究 入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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