イノベーションの再現性を高める 新規事業開発マネジメント ――不確実性をコントロールする戦略・組織・実行
- 日本経済新聞出版 (2021年9月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532323684
作品紹介・あらすじ
“意義ある失敗”の先に、成功がある
「事業を創る組織」を創り、継続的に成果を生むための変革とは──。
2,500社、12,000の事業開発から得られた実践的な知見と手法を体系的に解説。
ここ数年、日本ではこれまでにないほど、企業における「新規事業」や「イノベーション」の必要性が声高に叫ばれ、各社の意欲・関心が高まっています。企業は新たな事業の開発や創出に取り組み、次の柱を生み出すことができなければ、継続的な成長はもちろんのこと、現状維持すらも厳しい環境に立たされると言われています。
本書は、これまでに約2,500社、12,000の新規事業のプロジェクトやプラン・アイデアに携わり、業界トップクラスの新規事業開発支援の実績を持つ企業を率いる著者が、「事業を創る人や組織」をいかにして創り、継続的に成果を生み出すために必要な変革やマネジメントについて解説。数多くの事業の成長と成功、また失敗からも得られた実践的な知見と手法を、余すところなく紹介します。
著者は、「どの企業の、どのような状況にも当てはまる新規事業の成功法則や手法論は、存在しない」とした上で、「イノベーションは狙って起こすのではなく、それを阻害する要因を排除することで、中長期的にイノベーションが起きやすい環境や条件を整えることでしか、再現性を高めることはできない」と説きます。
中長期的な視点に立ち、このようなポテンシャルを備えた企業へと変革していくことでしか、「VUCA時代」とも言われる先行き不透明な状況で生き残ることができる経営を実現することは困難です。そのために企業はどうあるべきか、どうするべきかを考察し、その解決策を提示します。
企業経営者をはじめとして経営企画担当などのマネジメント層や、これから新たな事業を創出しようとするビジネスパーソンにとって、極めて示唆に富む一冊です。
感想・レビュー・書評
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新規事業を進める上での具体的な方法論や経験知が詰め込まれていて、納得する部分が多かった。
すぐにも使える考え方も多く、実践的詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
構造化のレベルが非常に高い。
入門書というよりは、事業開発経験者向けの思考の整理・発展に使う方が良さそう。 -
基本的なフレームワークが多く紹介されており便利。フォーカスは企画のフェーズにある
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非常に素晴らしい新規事業開発に関する考え方・フレームワークが記載された一冊です。
起業家、事業家、新規事業開発に携わった者が通過するであろうステップを見える化し、各ステップにおいてなにをどのように考えると良いのか、具体的に記載しています。
もちろん、自分が手を動かす中でしか分からないような課題も非常に多いですが、新規事業開発を行う方にとっては手元にあると安心な一冊ではないでしょうか。 -
社内企業の方法について、具体的かつ順序だてて記載してあり、分かりやすかった!
ちょうど新規事業立ち上げプロジェクトに参加することになったため参考にしようと思う
それにしても300回顧客訪問とは…私にできるか心配 -
新規事業を開発するためのノウハウ本。
事業構想から事業化、成長拡大から完成までの一連のフェーズを分かりやすくまとめている。
初めて新規事業立ち上げに関わる人には必読の本だと思います。 -
タイトル通り新規事業開発の各フェーズに対するマネジメント観点が明確に示されている。個人的によかったのは事業の源泉である上流のアイデア化を厚めに詳しく書かれていたのでよく理解できた。自分自身、顧客と課題と提供価値とソリューションのどこから始めてもプロダクトマーケットフィットに持っていく観点が吸収できたと思う。
恐らく、新事業開発に触れた人が読むと間違いなく有益な本である。 -
第1章 なぜ今、新規事業やイノベーションが必要なのか?/第2章 新規事業開発は、なぜうまくいかないのか/第3章 いかにしてビジョンを描き、新規事業開発の方針や戦略を策定するか/第4章 良質な新規事業への挑戦を量産できる組織を作る/第5章 不確実性をコントロールする新規事業開発プロセスとマネジメントとは/第6章 新規事業を構造的にグロースさせるための理論と実行/第7章 先進的企業の「イノベーション・エコシステム」と「インキュベーションの民主化」が創る日本経済の未来