ネット興亡記: 敗れざる者たち

著者 :
  • 日経BP日本経済新聞出版本部
4.20
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本棚登録 : 427
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (757ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532323394

作品紹介・あらすじ

記事の更新日には、ツイッターでトレンド入り。
各所で絶賛された人気連載が待望の書籍化!

野望、歓喜、破壊と創造、裏切り、絶望、嫉妬、勝利と敗北、再起。
ある者は去り、ある者は踏みとどまった――。

本書はネット革命の荒波にもまれた起業家たちの苦悩と挑戦の軌跡を追った
熱きビジネスノンフィクションだ。

ヒルズ族の熱狂と衰退。
ライブドア事件とロケットでの再出発。
村上ファンドが仕掛けたワナ。
サイバー藤田氏が描いた夢。
iモードトリオの希望と挫折。
楽天の原点とジャック・マーの忠告。
ミクシィが見た天国と地獄。
「LINEの軍師」の戦略。
メルカリの野望と苦悩。
そして、ヤフー×LINE統合へ――

「平成」から「令和」への四半世紀にわたる人間ドラマを追い、
圧倒的な取材量と文章力で描き出す!

感想・レビュー・書評

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  • LINEやmixiなどの創業話。ヒヤヒヤすることもあり、絶頂期もあり、ヘタな小説よりも面白いし、勉強になった。

  • 1990年代後半から2000年代にかけての日本では失われた10年と呼ばれたその時期に現在我々の生活にかかせないIT産業の名だたる企業群、そして2020年代には当たり前となったサービスが若き起業家たちによって生み出されていました。
    本書ではかつて異端と呼ばれた若き起業家たちの壮大な起業物語が総合的に読める一大エンターテイメントストーリーです。日本は何も失われてもいないし、いつの時代も挑戦者、そして敗れざる者たちによって歴史は前に進んでいるんだと感じられる一冊です。

  • ・控えめに言って、かなり面白かった。個人的な年間ランキングで上位に来る。ミスミ三枝さんの会社改造とかと似た感じ。脚色を差し引いても、生の声が聞こえてくる。
    ・CA藤田さん、UNEXT宇野さんらの苦労話は、なんというか、底知れない感じがする。それがこの15年~20年くらいの話と考えると、その時代にインターネットにすでに触れてる自分との距離感を知り、変な臨場感がある。

    ・メルカリ山田さんの話まで入っており、比較的最近のテーマまで触れられていること、お恥ずかしながら、ヤフーサトカンさんなど、全然知らなかった。この辺のことに普段それほど興味がない一インターネットリーマンの自分みたいな人からすると、バラバラに存在する業界のスゴイ人が、あっちこっちでつながって切磋琢磨して今を作ってきたんだなあという気持ちで、インターネッツをより好きになれるのではないか。

    ・GAFAネタがほとんどなく、日本に閉じて話が展開されているのも、逆に良かった。

  • インターネット老人会のメンバーとして、私も酒に酔うと「最近の若い奴らはブラクラを踏んだことがないからダメだ。インターネットっていうのはそういう危険な場所で”素人にはお薦めできなかった”もんだ」とか、「1枚のXX画像をダウソロードするのに当時は5分くらいかかった」と語ってしまう癖があったりなかったりするわけだが、本書はそんな老人会の方々を始め多くの人に読んでもらいたいノンフィクションである。
    舞台は日本のネットビジネス。ライブドア、サイバーエージェント、ヤフー、NTTドコモのiモード、LINE、メルカリ、GMOインターネット、USENといった日本のネットビジネスを代表をする企業を対象に、日経電子版の専用コンテンツとして連載された特集記事を大幅に加筆修正してまとめられたのが本書である。
    部分的に見聞きしていた話であっても、実は真相がこんなことになっていたのかという驚きが多数。特にネイバー、ハンゲーム、ライブドアの3社のメンバーがそれぞれの事業の失敗を元に結集していき、LINEというアプリを成功させるまでのストーリーは胸熱。

  • 楽天・ライブドア・サイバーエージェント・ネイバー・LINEなどの起業者たちの物語

  • 春秋戦国時代を思い出す興亡記。
    スモールスタートでビジネスを始め、大きくなるにつれて株式譲渡やM&Aなど法人格をどうブロックしていくか異なるゲームが始まる感じが面白かったです。というかこの時代の人もほとんど全員繋がっている。外出ることが自身にとって財産になる典型例だと思う。

  • 750Pで2,200円。安い。

  • 日本経済新聞の編集委員である著者が今世界の中心にいるインターネットのサービスを展開する企業の経営にまつわる悲喜こもごもを丹念な取材に基づいて書いた一冊。

    90年代のiモードやYahoo!、00年代のサイバーエージェントやライブドア、10年代にスマホの普及と共に躍進するFacebookやLINEやメルカリといった今や誰もが使うサービスの誕生や経営危機などの紆余曲折を本書で知ることができました。
    多著で知っていた話の裏側やネットの普及に向けて覇権が次々に入れ替わる様を知り、ここ30年で生活に欠かせないものとなるまでの人間模様や紆余曲折を肌身で感じることができました。
    私たちが普段使っているサービスがネットで天下を取るため渦巻く野心、情熱、戦略などの末に届いていることやAmazonやGoogle、Facebookなど外資発の企業を日本で普及させようとした裏側なども知ることができました。

    そんな本書の中でもYahooの川邉氏と佐藤氏の最後の会話やトヨタ現社長の豊田章男氏が楽天の初期から出店して黎明期にネットの可能性を感じてたことや世間を賑わせていたライブドア事件の真相や内部での出来事などは印象に残りました。

    どのサービスも当初はうまくいかず、決して順風満帆にここまで来ていないということを感じると共に個性的なメンバーがそれぞれの能力を活かし、化学反応を起こして飛躍的にヒットしていくまでの流れも知ることができました。
    そして、表向きは華やかに見えているネットの世界でパソコンからスマホへとデバイスが変わる中生き残った者去った者がいることやネットが生み出した革新的なサービスの裏にある人間模様を知ることのできた重厚な一冊でした。

  • この人がこの人と繋がってるんだ?!という発見がいくつかあった。類は友を呼ぶ。

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著者プロフィール

日本経済新聞編集委員
1975年大阪府生まれ。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。2002年、日本経済新聞社入社、編集局産業部配属。電機、鉄鋼、自動車業界を担当。米州総局(NY)を経て2015年より企業報道部

「2022年 『ネット興亡記 ②敗れざる者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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