VUCA 変化の時代を生き抜く7つの条件

  • 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532323127

作品紹介・あらすじ

◆平成の時代に良いとされていたMBAに象徴される欧米型の「合理性」や「経営フレームワーク」を追求する企業はすでに古い。海外の企業では、テクノロジーの進化や環境の変化でますます進む「VUCA(不安定、不確実、複雑、曖昧)」に対応するため、7つの能力を持っている人材の採用や、これらの能力を伸ばすための施策を行いはじめた。日本でも、先進的な企業は変化を始めつつある。

◆「VUCAの時代」とされる現在、キャリア形成の方法、組織のあり方も変わる必要があるといわれている。本書では、コーン・フェリーの世界規模の調査研究を通じ、分析されたデータにより、これからの世界で求められ、成長し続ける人材が持っている能力を7つに落とし込み、解説する。

【7つの能力】
・能力1:ラーニング・アジリティー
経験から素早く学び、初めての環境下でその学びを応用して成功する力
・能力2:経験の幅広さ
不確実な環境においてリーダーとして成功するために、積んでおくべき経験の幅広さ(経験した業界、職種、国、事業、経営テーマなどの幅)
・能力3:客観的認識力
自分が置かれている状況、また自分自身を客観的に認識する力
・能力4:抽象化の思考力
複数の事象の中から、それらに共通する傾向やパターンを抽出する思考力。この思考力が高い人の方が、より独創性が高いアイデアを着想することができる。
・能力5:リーダーになる意欲
人の上に立って、組織を率先するリーダーになろうとする意欲と熱意。昇進意欲の高さ、中長期的なキャリア設計に対する熱意として表れる。
・能力6:リーダーとしての性格特性
曖昧で不確実な環境下で、リーダーとして成功するために備えているべき性格的な特性。例えば、曖昧な状況への耐性、小事にはこだわらず大局を見る傾向、難局における楽観性といったパーソナリティー
・能力7:自滅リスクを回避する力
リーダーとしてのキャリア形成を阻害するリスクを、自らを律することで回避する力。

感想・レビュー・書評

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  • これからのビジネス界でどう生き残ったらいいかを述べた内容となっている。
    VUCAとは元々は軍事用語で、「あらゆるものをとりまく環境が複雑性を増し、将来の予測が困難になった状態」を指すらしい。

    変化が激しい現代のビジネス環境では、今まで勝ちパターンと言われていた「将来有望な会社で新卒から定年までを勤め上げる」という認識は危険だとアラームをあげている。
    昭和的な会社主導のキャリアから脱却し、変化する時代の中で「どのように自分の価値を高めるのか」、「どうやって勝ち組になったらいいのか」をうまくいった人・いかなかった人の事例を交えながら語っている。

    この本は自分主体のキャリアアップを目指す人向けだと感じた。特に、最終的には組織マネジメントを行いたいと思っている人には響くかもしれない。
    逆に技術力だけを磨きたい人やポジションを変えたくない人には読みにくいと思う。

    ただ、キャリアアップを目指さない人にも、グローバルスタンダードがどんなものか、日本と世界の企業の違いは何かという情報は役に立つだろう。
    また、修羅場を経験することが自分の幅を広げるといった考えも知っておくと良いことではないだろうか。

    自分は出世という部分では共感できなかったが、内容によっては納得・共感できることもあったから、自分に必要な部分を取り入れていこうと思う。

  • あんま記憶残ってない。
    あとコーンフェリー出てきすぎな。

  • Volatility 不安定さ
    Uncertainty 不確実さ
    Complexity 複雑さ
    Ambiguity 曖昧さ
    この頭文字からVUCAの時代と言われている。これからの時代のビジネスマンのキャリアについて考察した本。
    様々なケース、事例を紹介しつつ、環境が複雑性を増し、将来予想が困難な時代でも活躍する人材像を浮き彫りにしていく。
    キャリア形成についても、就職した会社任せではなく、会社の制度理解を深め自ら積極的に自分の活躍の場を求めて働きかける必要もある。一社のみでのキャリア構築はリスクがある時代になった。とにかく修羅場を経験して、その経験からの学びを語れるストーリーを構築して、今までとは違うものさしで判断・意思決定していくことが大切なのだと。これから働く学生は本書で大いに刺激を受けてほしい。バブル入社世代へのアドバイスは少ない本書からも学ぶ点は大いにある。VUCA時代のビジネスへの弱みがわかるので、その弱みを強化していくこともその一つ。本書に登場する人物はとても優秀な人材が多い。目標とするべきモデルとして参考にしたい。でも、こんな活躍できる人ばかりではない。ここに登場するリーダーを支える人材も必要で、そんな人達にも自分はフォーカスしていきたいと思った。

  • ボスマネジメントなど、非常に参考になった

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50271134

  • Good read.

  • VUCAの時代において、一社永遠就職だけを見ないこと。
    転職、海外勤務、(結果的に)一社勤務の選択肢を視野に入れる

    ・好奇心を持って俊敏に学ぶ
    ・修羅場をたくさん経験する
    ・客観的に自分を把握する
    ・パターン認識をする
    ・内発的な動機でリーダーを務める
    ・リーダーに適した性格(楽観的、大きくみる)
    ・自滅パターンを認識して防ぐ

    社内営業のような無駄な努力を辞め、自分のやりたいことを実現するキャリアへの努力をする。
    3割くらいは挑戦に回す

    感想としては、そうかもしれないけど、仕事にそこまでの熱意は………って感じ。
    やりたいことを探しに、違う価値観にぶつかりにいく、ってことは実践したい。

  • 転職を勧めてる
    海外勤務も
    今の会社のままじゃ微妙

  • 刺さりまくった。修羅場経験が必要だな。

  • 自分がいないと組織が回らない=マネジメント能力不足
    自分がいなくても回る仕組みを作ることこそマネジメントの役割

    したたかさ、こそが重要スキル

    ムダな努力:自分の意思がなく、他人から言われるがままにする努力
    正しい努力:自らのアタマで顧客の成功のために考え抜いて作り上げる努力

    ---
    マジメに努力することは重要だけど、その効率化とか方向性を誤ると大損することになる、ということかな。
    切羽詰まると視野が狭くなるので、自分自身の現状を常に客観視できることが重要でしょう。

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著者プロフィール

コーン・フェリー シニア クライアント パートナー

「2021年 『経営戦略としての取締役・執行役員改革』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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