悪いヤツほど出世する

  • 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532320812

感想・レビュー・書評

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  • 1.ずっと気になっていたリーダーについての本音の部分だったので読みました。

    2.「リーダーとは謙虚であれ」という理想を裏切る内容が書かれています。本書ではリーダーについての実態が調査され、実際に出世している人達はどのような人格なのか、どのような立ち振る舞いをしているのかを書いています。

    3.謙虚とは控えめで素直であること、と定義されているのですが、リーダーにおける謙虚さは定義がズレるのだと思いました。そもそもリーダーは人の前に立つことが求められるので控えめでいることは難しいと思います。
    リーダーにおける謙虚さは
    ・素直さ(ミスした時に他人のせいにしない等)
    ・人を傷つける嘘はつかない
    と言ったことが当てはまると思いました。

  • 同じ著者が書いた前作「権力を握る人の法則」はあまり好きでなく後味悪い読書だったが、そうは言っても多々支持されている人なので続編も読んでおこうかという意識から読んだ。結果良かった。リーダー育成産業が盛んなのにも関わらず、なぜほとんどの人は上司に不満なのだろう。リーダー育成プログラムが役に立ってないどころか、まともなこと教えてないんじゃないの?という視点から書かれた本。確かに!人は役職が上がると、周りは皆真実を言ってくれない。間違っていても指摘されない。周りもも上に上るような人は間違いなどしない、という思い込みから、ゆがみが生じていくのは、確かになあ。
    結局は自分の身は自分で守るしかないのだ。リーダーが常に正しくて正義感があって誠実だなんて限らない。良いリーダーについていてもそれは永遠なわけがない。なので、リーダーに頼ることはしない。また、そしてリーダーに依存しなくてよいシステムが作れたらそんな会社が最強だ、ということだ。これがこの本での私の最たる学びだ。
    COVID19さなかの読書。賞賛されるNY州知事Cuomoが、文中に登場する。NY州検事総長だった彼は悪名高きビジネスマンからわいろを受け取っていたという・・・これが真実だとしたらとしたら、この本にあるように、Cuomoの悪事も忘れ去られているということか。
    どんな不祥事を起こしても責任を取らされるリーダーは少なく、取ったとしても返り咲いているリーダーの多いこと。すごくげんなりするけどこれが現実。ただ、自分はそうなりたくないな。ってえらくないからその心配はない。ただ、目は養っていたい。
    メモ)
    裏切るのは、自己の利益が損なわれようとするから。裏切りは個人社会だと罪深き事とうつるが、ビジネスではそうならない。なぜなら裏切った相手が今後も利害関係が生じて、噛みつくことが時として利とならず、それどころか抑止するよう折り合いをつける事も生じる…信頼の裏切りは、コスト高を生む。

  • リーダーは謙虚であれ、誠実であれ、そして部下への思いやりを持て ―― 。こうした巷にはびこる「リーダー論」の嘘をスタンフォード大学ビジネススクールの教授が暴く。また、組織の目標を達成して職場環境をよくするためには何が効果的なのか、また悪しき上司の犠牲にならないためにはどうしたらよいのか等々、豊富なデータと実例から解き明かす。

    序章 リーダー教育は、こうして失敗した
    第1章 「リーダー神話」は、百害あって一利なし
    第2章 謙虚―そもそも控えめなリーダーはいるのか?
    第3章 自分らしさ―「本物のリーダー」への過信と誤解
    第4章 誠実―リーダーは真実を語るべきか?(そして語っているか?)
    第5章 信頼―上司を信じてよいものか
    第6章 思いやり―リーダーは最後に食べる?
    第7章 自分の身は自分で守れ
    第8章 リーダー神話を捨て、真実に耐える

  • なんか過去の実例とか人名多すぎてわかりずらーい。アメリカン強いし。

  • 自分のレベルだと、読みにくく
    内容の理解に時間がかかった

    良い上司になるには覚悟がいるようだ。

  • 悪いヤツほど出世する
    著:ジェフリー・フェファー  訳: 村井 章子

    本書は、リーダーシップに関する従来の知識やリーダーシップ研修の類が実際の職場で役に立たないのはなぜかを探る。もしほんとうに役に立たないのだとすれば、人間の行動をもっと別の方法で理解しなければならないし、企業や組織におけるリーダーシップの教え方も変えなければならない。

    リーダーシップというテーマに関して、読者に再考を促すこと、そして読者の見方を変え、さらに行動を変えることを目標に以下の9章により記されている。
    ①リーダー教育は、こうして失敗した
    ②「リーダー神話」は、百害あって一利なし
    ③そもそも控えめなリーダーはいるのか?
    ④「本物のリーダー」への過信と誤解
    ⑤リーダーは真実を語るべきか
    ⑥上司を信じてよいものか
    ⑦リーダーは最後に食べる
    ⑧自分の身は自分で守れ
    ⑨リーダー神話を捨て、真実に耐える

    リーダーではあるものの経営者の悪いヤツについて書かれている。アメリカでの私でも知っている巨大企業の経営者の悪事やマイナス面について辛辣に書かれている本書。日本的な目の前にいるリーダー等を想像すると少しギャップを感じる。

    本書からはそうなってはいけない等の教えを感じるのではなく
    そういう生き方や事実があると受け止めて少し離れてところで自分がどうすべきかを考えるのが良いのかもしれない。

  • みんなが思う理想のリーダーは、実際に活躍しているリーダーの中にはほぼいない
    それに良いリーダーでも永遠には続かない

    公正世界仮説 過度の単純化は危険
    東京電力、重役のほうが減給率高くした
    暗黙のエゴ 

  • リアリストリーダーを解説した本と言うべき内容。日本語タイトルは興味を惹かせる釣りかと思う。
    内容はリーダーシップ教育産業や研修で言われてることと、実態は違うと言うことが、よくわかる。著者はスタンフォードの人気教授で皮肉屋と呼ばれているそうですが、本に書かれている通り、一般的なリーダーシップ本とは趣も違う。でも、会社の中でリーダーシップを発揮しなければいけない立場にはこれが真実だと思う点が多いはず

  • 邦題が俗っぽくてハウツー本みたいな印象になっているけれど、スタンフォード大学ビジネススクール教授が書いたお堅い本。内容は「リーダー論」は耳障りの良い嘘であり、実際のリーダー達を見ればそれが理想論でしかないことがわかると語っているなかなか過激なもの。リーダーシップ研修やセミナー、リーダーによる自叙伝やビジネス書に喧嘩を売るような内容だけれど、過去の権力者や成功者を振り返ってみれば確かにリーダーと人格者はイコールではないなと気づく。なぜか経営者に潔癖な人を求めているけれど、めったにいない人種を求めても仕方ないし、いたとしてもいつまでもその人がリーダーでいるわけではない。ではどうするのかというとこの本の結論としては「自衛しろ」という素っ気ないものだけれど、そもそも「現実を見つめ、自分で考えろ」ということなのだろう。

  • 勝間和代さんがブログで勧めていたので気になって図書館から借りた本

    読んでみて……!「なんとなく気づいていたけど………」ということを、ハッキリとバッサリと!!!調査と研究によって裏付けられた事実として!!説明されていくので、そこにある現実は夢も希望も何もなく、絶望と諦めと落胆、でもなんとなくわかってたことだからこそ、最終「やっぱそうだよね……」と思わされる。
    痛快といえば痛快やが、自分も会社員として雇用されている立場である以上、痛快!!と笑ってられる立場ではない。自分事ですのでな……。

    印象に残ったところは「自分の身は自分で守れ」の章にて、私も会社が自分を守ってくれる、導いてくれると心のどこかで無意識にでも期待してる部分はある。
    「自分は大いに会社に貢献した、だから会社は自分に感謝してしかるべきだと思っている人は、考えを改めたほうがよい」
    企業に限らず、政府機関も非営利組織も、生き残りと将来の繁栄がかかっている。組織は自分の身を守り自己利益を追求している。
    「自分の努力と勤勉は必ず認められ、評価され、報われると期待している人は、そろそろ自分で自分をだますのをやめなければならない」
    「「過去にあなたは私に何をしてくれたか」を問われることはめったにない。相手が気にかけるのは、「将来に何をしてくれるか」ということである」
    そして、肝に銘じたいところ2つ目として「会社において持ちつ持たれつという精神は存在しない」こと。
    個人的に助けてもらったことには恩義を感じて報いようとするが、職場で助けてもらったことについて報いようとしない、と答えた人が多かった、というのは、悲しいかな、自分にも思い当たることがあるので納得せざるを得ない。
    「そもそも雇用関係に、そのような道義的義務があるかどうか疑問」それはそう……。
    「会社としては報酬を払っている以上、それ以上に社員を恩義を感じる謂れはなかろう」……それはそう。
    「職場では、この人は将来役に立つか、自分にとって有益か、といったことに基づいて相手を判断しがちだ。そこで、過去の献身より将来の貢献度に注意を払うことになる」
    「他人は自己利益に基づいて行動すると考え、他人の行動をそのように予想する方が身のためだ」
    「世界は往々にして公正ではないのであり、そうわきまえることだ。そして、自分の身は自分で守り、自分の利益は自分で確保するほうがよい」
    「「こうあるべきだ」(規範)と「こうである」(事実)を混同しない」




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著者プロフィール

スタンフォード大学ビジネススクール教授(トーマス・D・ディー2世記念講座)。
専門は組織行動学。資源依存理論の提唱者として知られる。スタンフォード大学でPhDを取得後、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、カリフォルニア大学バークレー校で教鞭を執り、1979年にスタンフォード大学の正教授に就任。これまで16冊の著作を持ち、150本以上の論文を発表。オランダのティルブルフ大学から授与された名誉博士号のほか、数多くの受賞歴がある。スタンフォード大学で教える傍ら、ハーバード・ビジネススクール、ロンドン・ビジネススクール、シンガポール経営大学、IESEなどで客員教授や講師も務める。主な著書に『「権力」を握る人の法則』『悪いヤツほど出世する』『社員が病む職場、幸せになる職場』などがある。カリフォルニア州ヒルズボロー在住。

「2023年 『出世 7つの法則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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