行動分析学で社員のやる気を引き出す技術

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532317591

感想・レビュー・書評

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  • 行動分析学の本で一番分かりやすいかも。
    かなりシンプルに紹介してある。

    本当にこの通り上手くいくわけないじゃん、と思ったりする部分はあるが、例えばFBはすぐにしたほうがよいとか、最近流行のピアボーナスがなぜいいのかなどは行動分析学の考え方を使えばめちゃくちゃ納得した

  • 初めて読む人にとって必要最小限のことが図なども入っておりわかりやすく書かれてる。行動分析学はいろいろ読んだが入門ベストはこれかもしれない。

  • 人の行動は、強化、消去、弱化の3つで制御できる。
    シンプルな視点だが、自分の行動とその直後の感情等を思い起こすと、なるほどと感じる場面も多い。

    いずれにせよ、仕事などで相手に働きかけるのは、ある種の行動を期待するから。期待する行動を引き出すために、自分が相手に働きかけるか?結局は自分が変わらないとなと思う。

  • 人の行動を決定づけるのは、
    ①強化
    ②消去(不変化)
    ③弱化
    しかない。
    ①強化の例:褒め言葉。
    子どもが勉強する→直後に褒める→もっと勉強する。
    しかしこれでは褒める人がいないと勉強しなくなる。いわば外在。内在的理由で強化するほうがよい。たとえば、好奇心が満たされるとか。
    なお、褒め言葉とかしかる言葉は、直後に与えるのが効果的。
    最初は連続強化(するたびに褒めたりする)次第に部分強化(頻度を減らしていく)。

    行動のきっかけとなる刺激には
    ①言語
    ②モデル
    ③身体的誘導(体に触って指導すること)

    一連の流れを細かく分解し、それぞれを順次クリアさせていくやり方と、ゴールから体験させる形でクリアさせていくやり方がある。
    ★新人のころに運よくゴールできた(たとえば営業で決まったとか)経験があると、その後もゴールしやすい。

    覇気がない、といった状態ではなく、それを具体的行動として解釈する
    次に、現在の行動原因となっている強化や消去、弱化を明らかにする。
    次に、行動を変えるための新しい強化、消去、弱化を実行する。

    論理的理解だけではだめ。共感しながら。話の表面的内容ではなく、そういうことを言いたくなる気持ちを理解してあげる。
    成果だけに注目しない。成果だけに注目すると成果がないと意味内容に思えてくる。しかしプロセスに変化があるはず。

    あいさつしている人に、そのことを褒めるのは馬鹿らしいと思うかもしれない。しかし「気合いが入ってるね」といった感じで褒めて雰囲気をよくできる。「あいさつがしっかりできてるね」といったようなずばりの褒め方ではなくて・。

  • 【連続強化】つきっきりでやり方を教え、やらせてみて、出来たら褒める事をしばらく続ける。
    【部分強化】いつまでもそれを続けていると、褒められないと動かない人になりかねない。慣れてきたら、【連続強化】から【部分強化】に変え2回に1回褒めるようにし、3回に1回、4回に1回...と強化の頻度を下げていく。【部分強化】には行動を維持する効果がある。
    【シェイピング】相手の行動をステップバイステップで上げていき、最終目標とする行動へと近づけていく。前段階の行動が出来なくなってしまった時は、一旦前の段階に戻って強化をし直す事。

    山本五十六…やってみせ、言って聞かせて、させてみて褒めてやらねば、人は動かじ。

    【ABC分析】
    先行条件A…前列がない時に
    行動B…試しにやってみると
    結果C…たしなめられる
    賞賛される

    【行動変革の型】
    きっかけ→行動→強化
    呼びかける、褒める、模範を見せる→望んでいる行為をする→褒める、共感する、対応を確約する

  • 内容は,前著『行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論』
    ――舞田 竜宣 (著), 杉山 尚子(著)――とほぼ同じです。
    前著は,架空のストーリーを軸にしている分,冗長さを感じたが,
    本書は,それもなく平易かつ簡潔に行動分析学および,
    その実践具体例について書かれている。
    個人的には,本書の方をお勧めする。 どちらを読んでも構わないけど,
    本書の方が読みやすいし,何よりハードカバーでないのがいい。

  • 海外ドラマのクリミナルマインドに影響されて行動分析がカッコよさそうなので購入。普段やっているであろうことを、至ってシンプルにわかりやすく解説されていた。

  • タイトルに「社員の」とあるが自分も社員なので、自分自身も含めた組織全体について考えたくて読んだ。「やる気なんて気の持ちよう」と言われがちだが、この本では人間の「やる気」がどのように構成されているか理論的に説明されており、それを向上させる手段も具体的に提示されていた。ヒントは頂けたと思う。

  • 成功体験のない人に「逆境をばねにする」なんて言葉はひびかない。
    正しいことならば相手の意見を否定してよいわけではない。
    しんどいときや嬉しくないときに笑顔は無理というのは自然体で良いことなのか。
    その他、目標とその達成の方法など、為になることがたくさん書いてあったので時間をおいて再読したい。
    職場はみんなが働きやすい空間でありたい。

  • 行動分析学を学ぶと『人は変われる』という哲学的な信念を持つことができる。本書では人の行動を変える方法として、「強化」「消去」「弱化」の3つが紹介されている。

    強化とは、ある行動をした直後に良いことがあるともっとその行動をするというもの。例えば、上司に相談したら問題が解決したとか、勉強をしたら親に褒められたということが挙げられる。この強化は、いい習慣だけでなく、喫煙やだらだら癖といったものにも適用されてしまうので注意が必要。

    消去とは、ある行動をした直後に何も変わらないとその行動をしなくなるというもの。消去では、行動は徐々に減り、一時的にバースト(行動が一時的に増える)が起こることがある。例えば、子供が物を買ってもらえず、ぐずっていると次第にそのぐずりがエスカレートして泣きわめくが、それでも買ってもらえないとわかると泣き止むといったもの。

    弱化とは、ある行動をした直後に嫌なことがあるとその行動をしなくなるというもの。弱化には、行動が急激に減るという特性がある。

    そして、この3つの行動には60秒ルールというものが存在する。人の行動が強化されるか、消去されるか、弱化されるかは、その行動をした60秒後だという。そのため、褒める時や叱る時はタイミングをみてすぐにおこなった方が良い。その他、シェイピング(目標に向かって段階的に強化や弱化をする方法)、チェイニング(一連の行動を順番に強化していく方法)などが紹介されている。

    2章では具体的な事例を基に紹介されているのでタメになった。

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著者プロフィール

舞田 竜宣(マイタ タツノブ)
HRビジネスパートナー代表取締役社長
HRビジネスパートナー株式会社 代表取締役社長
多摩大学大学院客員教授
グロービス経営大学院パートナー・ファカルティ
ピースマインド・イープ株式会社エグゼクティブ・コンサルタント

1964年生まれ。東京大学経済学部卒業。内外のプロフェッショナルファームで人事、組織、戦略の仕事に従事。世界最大級の人事組織コンサルティング会社ヒューイット・アソシエイツの日本代表を経て現職。現在は自ら得意とする人事制度改革や教育活動を行っている。主な著書に『行動分析学で社員のやる気を引き出す技術』(日本経済新聞出版社)、『10年後の人事』(日本経団連出版)、『社員が惚れる会社のつくり方』(日本実業出版社)など、共著に『行動分析学マネジメント』(日本経済新聞出版社)、監修書には『人事労務用語辞典』(日本経団連出版)がある。


「2013年 『MBB:「思い」のマネジメント 実践ハンドブック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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