- Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532317164
作品紹介・あらすじ
イズミ、ヨークベニマル、セブン‐イレブン・ジャパン、コメリ、ニトリ、ヤマダ電機、ユニクロ、大丸、湖南平和堂-。持続的競争優位性の源を、流通研究の第一人者を中心に徹底究明。縮減する市場で、なぜこの会社は生き生きと伸びているのか。-関係者注目の最新研究プロジェクトの成果を一挙公開。
感想・レビュー・書評
-
本当にその因果なのか?とか、結論に関してはなんとも納得感はなかったが、ケース集としては良かった。システム投資がペイできるラインとかPBやれるラインとかの存在や、小型店を集積した方が仕入先への影響力が大きくなるなど、確かになあという学びはあった。広島が誇るエクセレントカンパニーイズミをよろしくお願いいたします。関西へ出ない理由はニチリウ仲間のイズミヤや平和堂がいるからではないのね。これからはどうしていくのだろう。しばらくは広島深掘りをしてたけど。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の小売企業のケーススタディ。
主張自体に目新しいものはないが、オペレーションの優位性という外部からは観察しにくいケイパビリティを、ヒヤリングによってケースに落とし込んでいる点で価値はあるのではないだろうか。
自分はあまりケースを読まないために判断出来かねるが、日本企業のオペレーションについてここまで踏み込んだケーススタディ集は少ないのではないだろうか。
構成・内容としては以下の通り。
日本の小売企業の中で比較的業績のよい企業9社を選び、その成功要因が何だったのかを探っていく。そして最後に各社の成功要因をまとめ、考察している。
小売業において競争優位の源泉となりうる要因は大きく2つにわけて考えることが出来る。
一つは出店立地や業態の差異性などによる市場戦略の優位性によるもの。これは典型的なポジショニング学派の考え方。
もう一つはオペレーションにおける卓越性によるもの。こちらはRBVの視点。日本企業において後者の要因が非常に発達していることはすでに多くの指摘を受けている。
前者と後者は決して背反的要因ではないこともすでに多くの場面で語られていることである。
ただし、前者においては外部からの観察が比較的容易であるために、しばらくすると同質的な競合は表れ始める。そのステージに進んだ場合、後者のオペレーションの優位性を持たない企業は、徐々にその売上、及び利益率が低下していくことが予想される。
こう読むと帰納的な証明手順になっているような気がするが、
実際は逆だったんだろうな〜と思ったり・・・。
まぁケーススタディなんだから、そういう構成にしたかったのはわかります。
まぁ最初に書いたように、主張自体は当たり前のことなんですけどね、ケースに落とし込まれている点で価値があるんだと思います。
ちなみに「日本の」というタイトルがついているが、海外企業との比較分析というわけではないので注意。 -
経営戦略論の参考書
-
資料ID:21105441
請求記号:673.7||Y -
イズミ、ヨークベニマル、セブンイレブンジャパン、コメリ、ニトリ、ヤマダ電機、ファーストリテイリング、大丸、湖南平和堂が事例。いろいろな切り口があるが、敢えて言えば、何れも「変わることを恐れていない」こと、もう一つは、「顧客第一主義」(これはありとあらゆる小売事業者が口にする言葉)を一歩進めて「すべての人がマーケッターである」ということか。
印象的だったのは、ヨークベニマルの創業精神「一人のお客様に誠実を尽くせ。これが野越え山越えの精神である」。 -
かなりの紙幅のある書籍なので読むのに時間がかかった。イズミ、ヨークベニマル、セブン・イレブン・ジャパン、コメリ、ニトリ、ヤマダ電機、ファーストリテイリング、大丸、湖南平和堂各社の歴史や改革などに焦点を当て分析している。事例集としても使えるが、いかんせん量が多すぎて消化しにくい。
-
日本の優秀小売企業(イズミ、ヨークベニマル、セブン・イレブン・ジャパン、コメリ、ニトリ、ヤマダ電機、ファーストリテイリング、大丸、湖南平和堂)の分析をまとめている。
経営理念・組織文化ではなく、市場戦略・組織能力に分析の焦点を定めているのが特徴。それぞれの企業分析と小売り企業システム全体の比較分析を行っている。
大変勉強になる。身近な企業を違う視点で見れる経験って重要。それぞれの企業の強みを理解することはもちろん、その強みの継続性について学べる良い本。今後の日本という市場についても考える機会が得られる。 -
うーん読みにくい。
読みにくいからちょっと中断して別のにいく。 -
日本で成功している小売企業9社を例にとり、その成功要因を背景から詳細に説明している。
対象企業へのヒアリングも行っているらしく、個々の企業について深く知りたいというときには良い資料になる。
ただ、全体のまとめについては考察が浅く「まとめ」の用をなしていない。
各社の成功要因の比較にしても、ただ羅列しただけになっており、「結局トータルでどういうことなのか?」という疑問が残る。
一つのメッセージにまとめられなかったのは、多くの著者が集まって書いたことによる弊害なのかもしれない。