落第坊主の履歴書

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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本棚登録 : 83
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532280062

作品紹介・あらすじ

テストは0点。女子にはフラれ、神父にも叱られ、授業はサボって映画三昧。周囲も心配するほど落ちこぼれだった少年は、やがて皆に愛される作家となった。生い立ちから「作家・遠藤周作」の誕生、作家仲間との交遊録まで。狐狸庵先生が語る、涙と笑いの回顧録。

感想・レビュー・書評

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  • 「深い河」に出てきた神父は、遠藤周作が自身を重ね合わせたのでは? と思わせる内容だった。

    正直なところ、クセが強すぎて全く共感できなかった……
    あまり好きにはなれない。

  • 遠藤周作の生い立ちから作家になってからの感想を書いた作品です。
    タイトルの落第坊主の教科書と書いてあるんですけども、 残念ながら遠藤さんは、まあ一般的なエリート家庭の中で育ってきてるところも結構あり、「そんなことを 落第なんて言ったって…」なんて思うところも結構ありました。
    ただ、遠藤さん自身の人柄を感じさせるようなエピソードも盛りだくさんで遠藤ファンにはたまらない 一冊だと思います。

  • タイトルと表紙の写真のイメージも大きいんだろうけど、おもしろおかしくコメディタッチで書かれてて読みやすい。
    他の著作で書いたから、と飛ばす箇所が何回かあったけど、そこが書いてある著作がどれなのか知りたい(笑)
    宗教論、文学論もほとんどなく(まあそれは自伝っていうジャンルを意識してなのかもしれないけど)、印象的な出来事とその都度思ったことを順番に書いているかんじ。
    自分を「落第坊主」で悪戯っ子と捉えて、それをそのまま維持してるかんじ。落第坊主であっても、愛されていたんだろうなってかんじの余裕というか。感じさせますな。
    プライドとかぎらぎらしたものをほとんど感じさせないあたり、裕福な家の子というか、切迫した印象は受けない。
    今まで読んだ「履歴書シリーズ」が円地文子と佐藤愛子で、両方女性であり、かつ絶望的状況に落ちて底から這い上がってきた2人だったからかもしれない。ぎらぎらせざるを得なかった2人との比較。

  • 本人は落第生と謙遜しているが、テストが0点が落第生ではない。
    才能のある人はやはり凡人とは頭の中身が違うようだ。

  • これを読んで遠藤周作のイメージが変わった。

    第三の新人や三田文学関係者についてのエピソードもたくさん載っていて、そのリアルさがまた良いと思う。

  • 幼少時代はどうかしていた,と仰る大人の狐狸庵先生も大概どうかしている.作家という生き物の優雅さに,人間性の遊びを感じる.

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著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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