中国「草食セレブ」はなぜ日本が好きか (日経プレミアシリーズ)
- 日本経済新聞出版 (2019年9月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532264062
作品紹介・あらすじ
日本人では、年配層しか出入りしないような高級ホテルや高級レストランで
いとも自然にくつろぐ中国の若者たち――彼らは一体、何者??
実は、中国では、文化大革命が終わってから生まれた「80後」「90後」(20代30代)こそが、
金銭的な余裕と消費意欲を兼ね備えている。
その意欲は、ブランドのバッグやグルメ旅行にはじまり、整形手術まで幅広い。
インバウンドに精通した著者が、彼らの消費性向と、日本企業の参入のヒントを語る。
感想・レビュー・書評
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中国は日本では想像もできない位の格差社会。超富裕層は欧米志向が強く日本にはあまり関係ない。日本がターゲットにすべきは中間層の上位であるプチ富裕層。彼らは日本製品が大好き。いま日本でよく見かける中国人がこの人たちで、ほぼ全員が家政婦を雇っているとのこと。中間層と言っても日本の中間層とは比較にならない位裕福である。注意すべきは20代30代の方がお金を使う。中年以上はお金持ちでもさほど消費しない。ドイツ人のポルシェオーナー平均年齢は52歳だが、中国人オーナーは平均36歳。しかも男女半々である。中国の大企業は男女の賃金格差が無い。アリババやテンセントの年収イメージは大学を出てそこそこ出来る人なら入社時の300万円が5年で1000万円になる。会社の上級管理職や経営幹部の1/3が女性。会社には授乳室や妊婦用休憩室、保育園が有るのは当たりまえ。アジア最大の旅行会社シートリップでは女性幹部は大変忙しいので、アメリカで卵子を凍結保存することに会社から80万円~3000万円の補助が出る。そんな人たちが休暇に子供と一緒に近い日本に来る。だから中国人の子供をターゲットとする商売を考えるべき。体験学習・服・食事・芸術・スポーツ…中国人の子供が大好きなものを考える。そして大阪に来る人が多い。関空は格安航空が多く乗り入れている。大阪から京都・奈良・神戸も近い。道頓堀の雰囲気も中国にあっている。対する東京は分が悪い。東京の周辺観光が弱いからだ。ディズニーランド・横浜・鎌倉はもっと頑張らないといけない。
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中国の若者と話すたびにこの本を思い出す。
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インバウンドってすごかったよね…と思い出した。またそんな世の中に戻るのかな…
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・toppointで読む
・ずっと何故かと思っていたが、あの若いやつらは1970,80に不動産で儲けた家で生まれた一人っ子なのか
・中国の1990の草食系男子は、恋愛に奥手でもモノは限定品を選んで買う
・子どもが消費のトリガー、家計の半分近く -
去年の独身の日、ネット上のショッピングモール「天猫」が4.2兆円を売り上げたのは記憶に新しい。人口も購買力も日本とはケタ違いだ。本書では、中国人の富裕層向けに日本の観光PRを行っている著者が、訪日中国人の過半数を占める「八〇後(80's生まれ)」「九〇後(90's生まれ)」の性格や消費動向を暴く。彼らが喜ぶのは「顔値」と呼ばれる写真映えするスポットや高級食材、旅館のサービス、文化的な体験。日本人と中国人とのお金のかけ方の違いとその理由が知れて面白かった。
「行楽須及時(何かやりたいと思ったら、いますぐ楽しもう)」
p102
誰が本を買っているのか?41歳以上が10.8パーセント、36〜40歳が17.9パーセント、31〜35歳が19パーセント、24〜30歳が35.6パーセント、23歳以下が16.7パーセント。
なんと九〇御がダントツで多い。30歳以下だけで半分を占めます。高齢者のほうが本を読む日本とは違い、中国では20代がもっとも本を買っている。興味のある分野に関しては投資を惜しまない世代なのです。
p166
有名中学に入るためには、ケンブリッジ英検(KET)やケンブリッジ英検プレリミナリー(PET)に合格することが不可欠と言われています。どちはもケンブリッジ大学の英語能力試験です。KETは基礎レベルで、日本の英検2級程度。PETは初級レベルで、日本の英検の2級から準1級程度です。それを小学生のうちにクリアする。
しかし、試験会場は全国に36ヵ所しかありません。2019年だと、6月26日の朝10時にオンライン受付が始まると、数分ですべて埋まってしまいました。
ちなみに1月の受付のときは、北京が1.2秒、広州が1.5秒、南京は5秒ら蘇州は5.5秒でした。まるで独身の日のバーゲン品の奪い合いのように、タッチの差で勝負が決まってしまう。 -
<目次>
プロローグ日本で牛乳を飲む理由
第1章なぜ中国の若者はリッチなのか
第2章ホトケになった若者たち
第3章美容整形するなら日本で
第4章家計の半分は子どものために
第5章インバウンドは大阪に学べ
上海人の著者。
インバウンドを考える(マーケティングする)には、このような
コンサルの人の話はたしかにいいかも。
ターゲットは、80後、90後、加えて子ども向け -
東2法経図・6F開架:B1/9/406/K