デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語

  • 日本経済新聞出版
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本棚登録 : 240
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532176013

作品紹介・あらすじ

各紙誌で絶賛の嵐!

「サトシ・ナカモトをはじめとする『ビットコインの神』たちが織りなす壮大な物語は、非常に読み応えがある」
──「フィナンシャル・タイムズ」書評

「驚くべき真実だ……」
──『スティーブ・ジョブズ』著者 ウォルター・アイザックソン

本書は、ニューヨークタイムズ記者である著者が、2009年から2014年にかけて世界中のビットコイン関係者に直接取材し、そのブームの実相について掘り下げたルポルタージュだ。

「サトシ・ナカモト」氏の論文に最初にコメントをつけた人物、ビットコイン信者たち、マウントゴックス関係者、キャリアを捨てて「マイニング(採掘)」に賭ける金融エリートたち──ビットコインの周辺では次々に事件が起こり、さまざまな登場人物が入り乱れている。それらを丹念に解きほぐし、読み応えのあるストーリーにまとめあげた。

ビットコインのしくみの全容、ブロックチェーンの進化についても時系列に沿って丹念に解説しており、今後の応用について考えたい専門家やネットビジネス関係者にとっても、貴重な資料となるはずだ。

感想・レビュー・書評

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  • 読んで直ぐ必読書に入れた。しばらくして外した。ビットコインの理念は崇高なものだが現在の金融システムを支配している連中が黙って見過ごすわけがない。実際に私は本書を読んで仮想通貨を購入し、更に渡邊本を読んでから売却した。直後に私が利用していた取引所のZaifで不正アクセスによる70億円の不正出金が発覚した。
    https://sessendo.blogspot.com/2019/06/blog-post_20.html

  • 【感想】
    ビットコインがどのようにして創られ発展していったか、その歴史と背景が分かる1冊でした。
    現在、「ビットコイン」という言葉自体が死語になりつつあり、結局「仮想通貨」とは名ばかりで、通貨どころか投機対象としても発展しなかったのではないかと思う。
    このまま「過去のもの」として終わってしまうのか、またブームが来るのかは分からない。
    今ではもう「仮想通貨」と聞いただけで拒否反応が先立ってしまうが、しかしこれからは紙幣に替わって(投資対象ではなくあくまで「通貨」として)デジタル通貨が流行ってくるのだろう。

    こういうバブルがあった、これほど大きな波紋を生んだ金融商品があったということは、今を生きる人々の記憶に残るものになるだろう。
    やっておけば儲けれたな~


    【引用】
    本書は、孤独な天才が新たな世界を創り上げて一攫千金を果たすという、ありきたりのベンチャー物語とは違う。
    政府やウォール街に対する怒り、シリコンバレーと金融業界の戦い、技術が我々を人間の弱さから救ってくれるのではないかという期待と同時に技術の生み出す力への恐れなど、現代社会の様々な底流から生まれた集団的発明の物語である。


    p32
    ・ハルはあまり金銭には頓着しない
    サンタバーバラ郊外に買った慎ましいマイホームにずっと住んでいる。
    居間の一角を仕事場にしなければならないことも、デスク前に置いた青いリクライニングチェアがすり減っていることも、まるで気にしなかった。
    ハルの活動は利己心から生じたものではなく、彼のすべてのメールからあふれる知的好奇心、そして世のみんなが当然手に入れて然るべきものを創りたいという思いから発していた。


    p36
    サイファーパンクの目指す通貨は、通貨の持つ標準化という特徴をとことん追求し、どこでも使える普遍的なものだった。
    国境を越えるたびに両替しなければならないなどの、制約の多い国ごとの通貨とは違う。

  • 読んでよかった。
    Bitcoin自体が「お金として優れた特性」を持ったものだったとしても、それを社会に溶け込ませる努力が、ナカモトサトシから始まっていろいろとなされてきた。その群像劇を感じられた

  • ビットコイン誕生の裏側について、読み応えのあるルポ。通貨が人類が創り出した最大の発明であり、最大のフィクションであるというのは、そこに働いている力学の勢いの強さが物語っていて、暗号通貨についても渦巻いている力学の凄まじさをひしひしと感じますね。

  • 歴史がわかりそうなんだけど、翻訳物が苦手な自分には読みづらくてしょうがない。文章量も多いので読むのをやめた。

  • ビットコインの誕生ドキュメンタリー

    特に第一章のいろいろなプログラマーやエンジニアがボランティアでプロジェクトに関わり始めて進化していったところが面白かった。

    The Social Networkとか近い時代、人物たちの事前情報を映画など見てから読むのがおすすめ。サクッと読むエンタメとしてどうぞ。

  • 現在進行中のテクノロジーを中心とした革新的な社会実験が立ち上がりから2016年までの軌跡として書かれてる書。今後のこのプロジェクトはどこに向かうのか、どんな発展を遂げるのかは、現在進行中で誰も知る由がないけれど、少なくとも、2016年までの歴史はそのヒントになると思った。個人的にはマウントゴックス破綻の2016年くらいまで、ビットコインは聞いたこともなく、ただ、その背景ではこんなにも世界では大きな動きをあったのだと驚愕した。引き続き、ビットコインのプロジェクトは注力するとともに、2021年現在までの軌跡の続編を望む。

  • 非常によく調べて、インタビューして書いたのだなと思う。
    ビットコインの今日に至るまでの変遷だとか、裏側にある数々のドラマが記されている。
    「事実は小説よりも奇なり」とはよく言ったもので、重厚な小説を読んでるようだった。

  • ビットコインという謎の通貨(あるいはコモディティ)に対して、その技術と発展に関わった人物の群像劇が展開される。
    技術的な解説本ではなく、ビットコインに関わる人々の活動が時系列順に、かなり詳細に記載されている。

    ビットコインにリベタリズムを感じる思想家や、純粋な投資対象として先見の明を持つ投資家、はたまた技術オタクとしてブロックチェーンに関わる人々、多種多様な人物の物語が面白い。

  • NHK Eテレで毎週木曜日23時〜放送しているスーパープレゼンテーション

    URLはこちら http://www.nhk.or.jp/superpresentation/pastprogram/170202.html 『2017年2月2日の放送では、「お金の未来」 』 : というテーマで仮想通貨が紹介されました。
    『 「プログラム可能な通貨」は、お金を「民主化」します。そして、いろいろなことが私たちの想像を超える変化を遂げるでしょう。』

    TEDプレゼンターは、MITメディアラボで仮想通貨の技術や応用法を研究する「デジタル通貨イニシアチブ」研究部長を務める、ネハ・ナルラ氏。
     → URLはこちら https://www.ted.com/talks/neha_narula_the_future_of_money?language=ja 『ネーハ・ナルラ:貨幣の未来 』 : 

    この番組を見て、電子マネーのことが 気になり始めました。
    けれど 少し詳細すぎて 読むのが面倒になり 途中で中止。

    2017/02/13  予約 2/18 借りて 読み始める。ほとんど読まないうちに期限切れ、また予約して借ります。
    2017/4/19 再借り 6/28 5/9 期限切れ、また予約して借ります。
    2017/5/30 再借り 結局読まずに返却

    デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語

    内容 :
    ブロックチェーンを生み出した謎の日本人、政府やウォール街に戦いを挑もうとした理想主義者、
    「デジタル・ゴールド」のポテンシャルに目を付けたシリコンバレーの起業家・投資家たち…。
    ビットコイン揺籃期の狂騒を描く。
    本書は、ニューヨークタイムズ記者である著者が、2009年から2014年にかけて
    世界中のビットコイン関係者に直接取材し、その実相について掘り下げたルポルタージュ。
    さまざまな異端児たちが主役を演じた初期から、フィンテックの中核をなす技術として産業化されていくまでの様子を克明に記している。

    ビットコインのしくみ、ブロックチェーンの進化についても時系列に沿って丹念に解説しており、
    今後の応用について考えたい専門家やネットビジネス関係者にとっても、必読の1冊だ。

    著者 : ナサニエル・ポッパー
    ハーバード・カレッジ卒業。ロサンゼルス・タイムズ紙勤務を経て、ニューヨーク・タイムズ紙記者。
    金融とテクノロジーが交差するフィンテック関連分野にくわしい。



     

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著者プロフィール

ピッツバーグ育ち、ハーバード大学卒業。ロサンゼルス・タイムズ記者などを経て現職。ウォールストリートとシリコンバレーについて横断的な知識を持っている。

「2016年 『デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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