往生際の悪い奴

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.08
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本棚登録 : 134
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532171285

作品紹介・あらすじ

男はいくつになっても、女からの愛を諦めきれない。その相手が自分をあの世に誘う女であっても-谷崎、川端の世界につらなる、老いらくの恋の彼方へ。

感想・レビュー・書評

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  • これは非常に面白い! 初めはわらしべ長者的な話が続くのかと思ったら、中年の若い女性への狂気と思える恋心が描かれている。 ただ、すごく共感している自分に少し呆れる。 同じような年齢になってきたからなのか。 見た目や体力が衰えてもやはり気持ちは若いころと大して変わらないことも激しく共感できる! この作家はちょっと好みかもしれない。 他の色んな本を読んでみたい。

  • 現実味のあるようなないような、不思議な物語でした。
    でも、こんな事って実際あるんだろうなぁ。

  • 往生際のいい奴になりたい。

  • 読了。。影というか心に闇が有るほど魅力的なんだよね。前作の方が引き込まれたな。

  • 「わらしべ長者」が発端の放浪譚かと思いきや、放浪しかけていた28歳の主人公が、56歳の弁護士に出会うところから、親子ほど歳の離れた師弟の話になっていきました。放浪譚も師弟の話もどちらも作者の得意のパターンですが、本作では、師弟が経験する性愛、それも老いらくの恋が主題のようです。めくるめく展開と細部にわたる描写で読み飽きさせない内容です。日本文学の伝統の「色好み」を現代に置き換えたとのことですが、この試みが成功といえるかどうかは、よくわからないというのが感想です。

  • やはり島田雅彦にハズレなし。わらしべ長者になろうと道端で配られたポケットティッシュから始まった物々交換の旅は途中で途絶えたかのように思わせておいて、物語の終盤に突然、大団円を迎える。氏のストーリーテラーとしての力量と、ところどころで挟む諧謔にセンスの良さを感じた。というわけで、島田雅彦にハズレなし。ドラマにしたら結構面白いだろうな。主なキャスティング、山下 濱田岳、三島 風間杜夫、絵美里 ううん思いつかん。やはり沢尻エリカ、もしくは石原さとみってことで。

  • 2015/1/7読了。

  • 往生際が悪いって、そういうこと?

  • 一気に読んだ。
    堅苦しくなくエンターテイメントな小説。
    エンディングはあれしかないのかね。

  •  やさぐれ弁護士 ―― 三島と、その三島に自殺のメッカである富士樹海で遭遇した「おまえ」、そしてストーカ被害女子大生のスマートなグジャグジャと・・・。

    「悪いことをすると、心が軽くなる気がするの」
    「やっと見つけたんだよ、三人目の女を。たぶん、これが最後の恋になる」
    「自分の彼女を父親に譲るのが親孝行ですか?」
    「ともすれば若い頃より分別がなく、執着心が強くなっている。」
    「礼儀正しくて、年配者受けのする性格のいい子なんて、大抵の場合、メッキだよ」

     ―― 男はいくつになっても、女からの愛を諦めきれない。その相手が自分をあの世に誘う女であったとしても・・・。

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著者プロフィール

作家

「2018年 『現代作家アーカイヴ3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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