ライフ・イズ・ベジタブル: オイシックス創業で学んだ仕事に夢中になる8つのヒント
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2012年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532168216
感想・レビュー・書評
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リスクをとらない人生こそがリスク
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グロービスのケーススタディーでオイシックスを勉強して以来、
今か今かと出版されるのを待ちわびていた本。
当初はビジネスモデルの復習程度の目的だったのですが、
いい意味で期待を裏切ってくれたスゴ本でした。
著者は、マッキンゼーから
野菜の宅配事業を行うベンチャーを立ち上げた方です。
ベンチャー立ち上げ時のバタバタ感や
倒産の危機に頻した際のピンチの様子が
わかりやすい文章でリアリティーに書かれています。
今ではある程度の認知度になってきましたが、
当時は「そのやり方では、絶対に失敗する」と言われたそうです。
そんな中、「なら、自分たちが!」と奮闘する様子は、
純粋に物語として読んでも感動できる内容です。 -
食品をネットを通じて販売するオイシックス社長、高島氏の反省を綴った内容となっている。
学生時代からリーダーシップを発揮して、仲間と一緒に何かを作ることに夢中になっていたことがよくわかる。高校の時に、体育祭を校長に提案したり、ベンチャーを立ち上げるなど、様々な形でそれは発揮される。
コンサル時代の話や会社を立ち上げてから、現在に至るまでの話、社会貢献や震災時の対応など、共感を得ることが多かったです。
その根本にあるのは、目の前のことに夢中になること、問題に向かう姿勢をポジティブにすることなどに秘訣があるのかなと思います。
自分のキャリアについて余り考えたことないというのも驚きだった。
◆参考になった箇所
・会社にいにおいていいオポチュニティを引き寄せるためには、社内の誰にも負けないジャンルを作ること、社内の評価を少し操作することが必要。
・作り手が自分の子供に食べさせたくない食品がスーパーで普通に売られていることに気付いたとか、非常に驚いた。食べていいのかどうかなど考えなくとも、安全で安心して食べれれる食べ物が、今の世の中ではニッチになっている。それはおかしい。
・給食が出るとなると、親は子供を学校に行かせるが、なければ食い扶持を稼ぐため働きに出される。これにより、教育の機会が失われる。
・今モチベーションが上がらない人は、これまでの人生を思い返し、自分が何に夢中になっていたかを思い出し、分析し、そのエッセンスを抽出してほしい。
・問題を解く態度を選ぶ技術を身につけること。 -
オイシックスの創業から現在に至るまでが赤裸々に綴られた本。巻末で、多少「盛ってある」と告白してありますが、まぁそれはよしとしましょう(笑)
高島氏はこの本の目的を、【大きな困難に直面したとき、どう問題と向き合い、そういうメンタリティで問題を解いてきたのか、それを共有すること】としています。
問題を解く態度(気持ち)は100%自分達で決めることができる。だから工夫して楽しくやることを選んできた。そして自分の今できることに夢中になってやってきた。そう本書では紹介されています。
ほとんどの人は、これまで社会人としてだけでなく学生時代も含め、何らかの大きな壁にぶつかってきていると思います。しかし思い返しても決して解決できなかった問題というのはなかったのではないでしょうか?少なくとも私はありませんでした。
つまりその人が解決できる困難しかその人には降りかかってこないということ。だったら楽しんで「充実した体験」にする。わざわざ愚痴を言ったり嘆いたりして「つらい体験」に変えることはないですよね。これは色々な本、様々な方が言われていることでもあるので、当たり前だと思う人もいると思いますが、その当たり前が出来ていないからこそ多くの方が伝えているのだと思います。
そして高島氏は「自分の今できること」に夢中になってやってきたと振り返っています。そして素朴な疑問がオイシックスの成長には欠かせなかったと。
この素朴な疑問を持つというのは相当に難しいと思います。経験が増えてくればどうしても常識や、(経験からくる)先入観といったものも増えてきます。それがときに邪魔になる。試しに自分の仕事について全く関係ない人に対して説明してみると、必ずといっていいほどこれぐらいは知っているだろうと思っていたことですら相手は知らなかった、ということがあると思います。経験による常識や先入観は意外なほど深く自分のなかに入り込んでいます。だからこそ素朴な疑問を持つことは難しい。しかしそれこそが問題を解決するのに必要なものだったりする。
どんな小さなことでもバカにせず、夢中に楽しく、を心がける。個人ではなく組織として共有したいストーリーです。 -
生鮮野菜のネット通販会社を立ち上げた、若き社長の実話。
成功している企業家というのは、頭がよくて、体力があって、いい仲間に恵まれて、といろいろ要素はあると思いますが、一番大切なのは強い情熱を持ち、それを維持し続けること。
この本から私はそんなメッセージのようなものを感じました。 -
"人生における最大のリスクは、
何も夢中にならないまま人生が終わるリスクだ"
という言葉が刺さる一冊。 -
学生時代の友人同士が、一度社会に出て別々の企業でレベルアップして数年後また集まりオイシックスを立ち上げる。
なんかドラマみたいな話だけど。
オイシックス立ち上げ時の苦労が、リアルに伝わってくる。
徹底した現場主義により、当たり前のことに疑問(創業メンバーは農業の素人だったからこそ客観的に見える)をもち、そこにビジネスチャンスを見出す。 -
ネット食品販売事業者オイシックス創業者の創業前~震災後までのストーリー。
本人は成功談ではなく、挑戦談である、と謙遜されているが、並みの「私の履歴書」より数倍も面白く、成功のエッセンスが詰まっていると思う。
ライフネット岩瀬氏もそうだが、事業をやろう、というところから始まってやり始めたことが、天職のようになっていく過程・経過に非常に興味をそそられた。
経営者の話ではあるのだけれど、全ての働く人にとって、仕事とは、生き方とは、について多くの示唆を含んだ名著。 -
オイシックス(現オイシックス・ラ・大地)創業者が、創業以来の歩みと自らの半生を綴る。
会社が軌道に乗るまでの悪戦苦闘が、とくに面白い。苦しい経験もユーモアにくるんで語られており、読後感は爽やかだ。 -
学生時代からリーダーシップを発揮されている。マッキンゼーには2年間の在籍だが、インターネットビジネス黎明期にネット関連のプロジェクトに従事されていた様子。