ベンチャーキャピタルの実務

制作 : 福島 智史 
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492654941

作品紹介・あらすじ

25年以上前から
グローバルな機関投資家の資金を運用し、
メルカリやスマートニュースなど
複数のユニコーンを支えてきた
国内最大級の独立系VC、
GCP(グロービス・キャピタル・パートナーズ)」が培ってきた
実践的アプローチを書籍化。

VC運営のノウハウや経営支援のメソッドを豊富な図表とともに公開。
ユニコーン起業家への特別インタビューも掲載。
ベンチャーキャピタリストの働き方がわかるコラム「VCの1日」も収録。

感想・レビュー・書評

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  • ベンチャーキャピタルの仕事がわかる一冊。最近、国もベンチャー支援を強化していたり、ビジネスにおいて「ベンチャー」「起業」という言葉が流行っているので興味がある方は多いのではないでしょうか?本書は起業家を支援するベンチャーキャピタルの仕事について網羅的にわかる一冊です。実はその会社に必要な人物の採用に関わったりとお金を出して終わりではない仕事であることに驚きました。

    ●子供をお風呂入れてまた会食?!
    社員の一日が紹介されているのですが、その充実というか多忙に驚かされました。子供がいる社員が多かったのですが、その多くの方が頻度は異なれど、夜の会食にでかけているのです!一回帰宅して、子供をお風呂に入れてそこからでかけるとは!!その体力気力に驚きました。ベンチャーキャピタルで仕事をするには相当求められるものがありそうです。

    ●相当のコミュ力が求められる
    この業界で成功するためのキーワードは「顔の広さ」みたいなところがあるんだなと思いました。「わたし、人見知りだから~」みたいな方には向かないと思いました。起業家と公私混同で交流するって相当コミュ力がないとできないことですよね?それでいて、飲みながらも起業家から重要な話を引き出すはかかなり知恵が働く人物。

    ●出資までのスピード感
    わたしは、他の機関と比べられる部分だと確信しました。魅力あるベンチャー企業は、出資したい人が多く選ばれないといけません。そこでゆったり審査を・・と言っている機関は企業から選ばれずにその経営に参画させてもらえず、ビッグチャンスを逃す。そんな風に思いました。もちろん、資金繰りが厳しくて出資してもらえるだけでもありがたやーという会社もあるでしょう。でも、そういう会社にも「味方がついた」という感覚を得てもらうにはやはりベンチャーキャピタルの真摯な姿勢が重要だなと感じました。本書の最後に掲載されている「十二訓」もとても興味深かったです。

  • ベンチャーキャピタルの実務
    著:グロービス・キャピタル・パートナーズ
    編著: 福島 智史

    社会的な興味関心、期待される役割が日増しに拡大する一方で、VCには明確な定義がなく、またその活動内容についても多種多様である。「スタートアップに株式で投資し、リスクマネーを供給する」という共通点はあるものの、投資タイミングや投資後のスタンス、資金の出し手の種類等、VCを構成する要素に応じてた多様なプレイヤーが存在している。

    VCの実務には多様なスタイルがあり、必ずしも正解は存在しないが、長年にわたって日本のスタートアップを支えてきた独立系VCの実務スタンダードの一例として、VCを運営される方やこれから始められる方、VCからの出資受け入れを検討している起業家、VCファンドへの出資を検討している機関投資家や事業会社のために記されている。

    構成は以下の10章から成る。
    ①ベンチャーキャピタルとは
    ②ソーシング
    ③投資検討
    ④経営支援
    ⑤エグジット
    ⑥ファンドマネジメント
    ⑦ファンド管理
    ⑧ファンドレイズ
    ⑨新しい潮流
    ⑩ベンチャーキャピタリスト十二訓

    VCについて知らべる中で、本書に早めに出会ったことは幸運である。基本的なことが網羅されているだけではなく、知りたいこと、知っておくことが記されている。

    動画や雑誌等と違い、書籍の良さである体系的に学ぶことが出来る以上にリスクマネー供給におけるエコシステムの更なる進化・進歩をリードしているグロービスさんだからこそ書けたといっても過言ではない一冊であり、楽しく読ませていただいた。

    外部環境の変化も激しく、正解がないVCの世界であるからこそ、経験からくるノウハウを含めた惜しげもなく開示は業界にとっても大きなプラスであり、私自身も助られた。

  • 25年以上に渡って黎明期から国内VCを牽引してきたグロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)のVC業務ガイドライン。これ一冊で実務をこなすことは不可能だが、ソーシングからファンドレイジングまでベンチャーキャピタ「リスト」の一連の業務を概観することができる。本書を読んでしまうと結局専門性の高いスタープレイヤーによるアートの世界(つまりは再現性が低い)のように思えるが海外のTier1のVCが仕組化しシリアル的に結果を上げ続けていることを踏まえるとやはりサイエンスの要素が大きいのであろう。本書の最終章にキャピタリストたる者の十二訓があり興味深い至言である。

  • タイトル通り、VCの実務、概要を掴むには全体を網羅していてわかりやすい。VCの構造や実業務、ベンチャーに対するどういう支援をしているか、また各VCの主要な方へのインタビューも掲載されている

  • ファイナンス寄りの本かと思ったらそうではなかった。
    VCの日常的な実務や、何を考えているかなどがより身近に感じることが出来る一冊。

  • GCPの実務を踏まえたノウハウがかなり披露されている。
    ・初期検討における3つの視点:「経営チーム」「市場機会」「プロダクト/ビジネスモデル」
    ・国内VCが後続ファンドを設立する際は、前号ファンドの投資可能資金のうち約60%を投資実行していることが必要条件になっていることが多い
    ・GCPは投資家総会を年1回開催。AVCJなど海外投資家が他イベントに参加するタイミングで開催することが多い
    ・公的機関や年金基金は安定性を重視する傾向。再現性や組織としての仕組み化に重点が置かれる
    ・ファミリーオフィスは相対的にリスク許容度が高い

  • VCの業務内容について体系的に纏められていると感じた。興味がある方は一読することをお勧めする

  • VCの基本的な業務が分かった

  • Prologue ベンチャーキャピタルとは
    Chapter1 ソーシング
    Chapter2 投資検討
    Chapter3 経営支援
    Chapter4 エグジット
    Chapter5 ファンドマネジメント
    Chapter6 ファンド管理
    Chapter7 ファンドレイズ
    Chapter8 新しい潮流
    Chapter9 ベンチャーキャピタリスト十二訓

    • wahleeさん
      Alphaの投資の際に、独力で学んだことが、体系的に整理されていて、非常に懐かしい
      Alphaの投資の際に、独力で学んだことが、体系的に整理されていて、非常に懐かしい
      2023/01/09
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著者プロフィール

グロービス・キャピタル・パートナーズ
日本初の独立系ハンズオン型ベンチャーキャピタルとして1996年に1号ファンドを設立。以来26年間にわたり国内最大級の独立系VCとして7つの旗艦ファンドを通じ、累計1,500億円以上を運用。創業初期~成長期におけるスタートアップ企業への投資並びに経営支援を行う。主な投資先にメルカリ、スマートニュース、グリー等。累計のIPO社数は36社(2022年11月末時点)。

「2022年 『ベンチャーキャピタルの実務』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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