- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492557563
作品紹介・あらすじ
現象に惑わされず、「その裏側で何が起こっているのか」「どうしてそうなるのか」というふうに、ものごとの本質に目を向けなければ、情報が溢れる今の世の中、情報に流され、現象の裏返しみたいなスジの悪い答えにしか行きつけない。
理系大学の最高峰、MIT(マサチューセッツ工科大学)でシステムダイナミクスを学んだ戦略コンサルタントが、その教えを下敷きに、ビジネスで真にインパクトがある解を導き出す思考法「本質思考」を解説する。
感想・レビュー・書評
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「本質思考」
1.購読動機
ビジネスを展開するにあたり、本質とは?という不明瞭、重大かつ永遠の課題を、目の当たりにしているから。
2.本質とは?
①モデル
②ダイナミズム
の2要素であること。
①モデル
自社 インプット
成果、解決したいこと アウトプット
ここに、
競合、サプライヤー、影響者を絡ませて図式化。
②ダイナミズム
原因→結果
3.2.本質を捉えてるには?はじめの一歩
だから、それで?
なぜ?
そう、問いをすること。
そして、図式化→他者にプレゼン→揉み直し
で精度をあげること。
4.私のなかの自覚
展開中の業務を、わがものとして消化したい。
そこに辿りつくために、本書を手に取ってみた。
絵として、捉える。
この頻度を高めることからか、、、。
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ダイナミックスとモデルで問題解決を図るのが主旨
キモが2つあります。
1つが、本質思考を妨げる9つのクセ:
本質を考える上で、陥りがちなバイアスとしての9つの思考のクセ この解説が前段
もう1つが、本質思考の4つのプロセス:
①モデルを描く、②ダイナミズムを読み解く、③モデルを変える打ち手を探る、④行動し、現実からのフィードバックを得る 個々のプロセスの説明が解説が後段です。
フィードバックを伴う、システム工学をベースとしていますが、事象を表現することがわかりにくく、具体化するのが大変かなと感じました。 -
本質とは何かとは、システムダイナミクスにおいては物事の本質を現象の裏側に潜む構造と因果として捉えると理解しやすい。モデルとはその現象を生み出す構造つまり構成要素や相互の関係性のこと。ダイナミズムとはそのモデルが生み出す現象について長い目で見てどんな結果動きが見られるのかと言う事つまりどんなパターンが見られるのかと言うこと。
部下が望んでいるのが、単に働きやすい環境や優しい上司だけではないと言うことに気づく瞬間がある。部下は自分が成長し、会社や顧客に貢献できていると言う実感を求めているのである。誰しも認められ意味のあることをやりたいと思っている。そう考えると、リーダーとしてどう振る舞うかも大切だが、リーダーが何を目指すのかのほうがもっと大事だということに気がつく。つまり部下はその人についていくのではなく、その人が目指すものについていくのである。 -
書いている軸となる理論は真っ当で、現象の裏側にある要因の相互関係からなる構造(モデル)とモデルが何周も回ることにより起こる展開を読み解くダイナミズムの組み合わせが「本質」であるというもの。
問題に直面している時(つまり日常)は、本質を見てモデル自体を変えることでしか本当の解決にはならないので、ツボとなるレバレッジポイントを突くべきであるという。
ただ、出てくる例え話がどれも少しピントがずれていて気持ち悪かった。 -
モデル化する、ダイナミズムを捉える
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この本は、システムダイナミクスの実践本。
本質思考とは、物事の現象をその裏側にひそむ「構造(モデル)」と「因果(ダイナミズム)」として捉えること。
ロジカル=スジがいい、とは限らない。
スジがいいのは、本質を捉えている時。
思考のよくある落とし穴やスジの良い事例などがあり、どのレベル感が本質を捉えられているかがイメージつきやすい。
<本質思考の4つのステップ>
ステップ1:モデルを描く
ステップ2:ダイナミズムを読み解く
ステップ3:モデルを変える打ち手を探る
ステップ4:行動し、現実からのフィードバックを得る
<本質思考を鍛えるトレーニング(抜粋)>
例1:思考の雛形を増やす(アナロジー)
急成長して破綻(日本スターバックス急拡大による失敗)
好循環による成長(facebookのネットワーク外部性)
マイナスの差別化(ダイソンのフィルター無し掃除機)
ゼロサムゲームからの脱却(沖縄基地問題。誰かが損を被る構造を変えない限り、同様の問題が別の場所で繰り返される)
例2:思考の見える化(ホワイトボード)
例3:自論を他人にぶつける
例4:歴史観を磨く(歴史は根源的なドライバーで動く) -
内容は理解できたものの、思考法として定着させるには常にこの本を持って実践する必要があり、出来るイメージが持てていない自分がいる。
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仕事でもプライベートでも、今やっていることは、そもそもなんの為にやってるのか、意識的に立ち返ろう。
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本質思考ができない人の頭の使い方から説明し、本質は物事のどこにあるのか、本質思考をするにはどうすればよいかという内容が後に続く。
本質思考のためには物事の様子を端的に表した「モデル」という図を用いるといいらしい。しかし、思い付いた文章をひたすら書いてストックしている自分にとって、いきなり右脳で思い描いたモデルを紙に描いてみるのはハードルが高かった。モデルは知識やまとめる能力が無ければ描けないものではないか?と思いながら読み進めていった。
けれども、モデルはハードルが高くて描けないという発想自体が、自分の考えをノートに書くだけで満足しようとしていることに起因するのではないか?と本書を読み終えて思った。このように、ちょっとしたことでも本質に迫るために考え方の切り替えを意識するようになれたので、この本を読んで良かったなと思う。