世界はコロナとどう闘ったのか?: パンデミック経済危機

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492396650

作品紹介・あらすじ

2020年、コロナ・ウイルスは世界経済、国際関係、そして地球上のほぼすべての人の日常生活を破壊し、何億人もの人々が職を失い、死の恐怖におびえた。

かつて世界経済全体が数週間のうちに20%も縮小したことはなく、世界経済の95%が同時に苦境に立たされたことはなかった。
ウイルスは私たちの健康だけでなく、経済をも猛烈な勢いで攻撃し、今や世界中のいかなる国も、ビジネスや金融のグローバルな網目から逃れることはできないのだ。

政治家や中央銀行、製薬会社など、さまざまな個人や組織の思惑や利害関係と、中国や欧州、イギリス、アメリカといった世界各国がとった政策とその帰結を克明に追いつつ、中国の台頭やトランプの暴走、ワクチンの開発競争や中央銀行の施策、政府による巨額の財政出動、世界銀行などの国際機関の動きまで、コロナ危機に見舞われた世界を俯瞰する。

2008年の経済危機を描いた『暴落』で高い評価を得た歴史家が、金融、政治、ビジネス、そして人間模様の物語を巧みに織り交ぜながら、すべてが変わってしまった2020年を克明に描き、グローバル化した経済や金融の世界を読み解く、現代世界を理解するための必読書。

感想・レビュー・書評

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  • あまりの情報量の多さに圧倒されるが、鬼気迫る展開(実話ですが)の文章に吸い寄せられます。2022年3月という早いタイミングの発刊なのもあるので、とうぜんながら直近の中国ゼロコロナ対応などの考察はなにもない。値段とボリュームから、図書館にリクエストするのが良いかもですね。

  • 経済史家の視点から、パンデミック1年目――2020年の世界状況を精緻に検証した大著である。
    鈍器本だし、私は門外漢なので読み終えるのに丸一日かかった(仕事です)が、それだけの価値は十分にあった。

    コロナ禍が世界の脆弱性をどう直撃したか、主要各国がどう動いたかの全体像がクリアに見渡せる本である。

    コロナ禍以降、中国が急速に存在感を増している背景も、WHOが役立たずである理由も、本書を読めばスッキリわかる。
    コロナ禍対応について、日本の存在感が(よい意味でも悪い意味でも)薄いことにも気付かされる。

  • 東2法経図・6F開架:333.6A/To64s//K

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著者プロフィール

アダム・トゥーズ
1967年ロンドン生まれ。コロンビア大学歴史学部教授。ケンブリッジ大学キングス・カレッジで経済学の学士号を、ロンドン・スクール・オブ ・エコノミクスで博士号を取得。ケンブリッジ大学で教鞭をとったのち、イェール大学のバートン・M・ビッグス教授。2015年から現職。著書に『ナチス 破壊の経済』『暴落』など。


「2022年 『世界はコロナとどう闘ったのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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