戦略子育て 楽しく未来を生き抜く「3つの力」の伸ばし方

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492223819

作品紹介・あらすじ

英語や偏差値、プログラミングはいらない!
将来、子どもがAIに負けずに、自分で未来を切りひらいてゆくための力、
試行錯誤力(発想力×決める力×生きる力)はどうすれば身につくのか?

テストは結果よりも過程。反省会でPDCAを回す
塾選びは子ども自身が複数見学&親にプレゼンテーション
人と違うことをしただけでもほめることで発想力強化
ルールを破ったら叱るが変更提案はウェルカム
おこづかいは少なめに。でも何に使うかは管理しない  など

明日からできる超実践的ノウハウ満載!

感想・レビュー・書評

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  • 文句なしの★×5!
    育児書はまずこれを読んで、これだけ読んでいれば、(現時点では)それで十分では?というような内容。

    AIを始めとしたこれからの不確実な時代を生き抜くためには、
    子ども達には「試行錯誤力」が必要と著者は説きます。
    そして、その「試行錯誤力」は、発想力×決める力×生きる力から成り、
    著者がそれぞれの力をどのように伸ばしていけばよいのか、
    実例と共に解説してくれています。
    一度読めば、真似したいところがたくさん出てくるはず!
    それだけでも読む価値があると思いますが、
    きちんと将来起こるべき未来に対して、子育てがどうあるべきか・どうするべきか?を論じている点が最も素晴らしい点です。

    これからの子どもたちに必要なチカラが本当に「試行錯誤力」なのか?という点については、
    人によっては意見が異なるかもしれませんが、
    その点に同意できた人にとっては素晴らしい育児の教科書になってくれるでしょう。

  • AIに出来ない仕事
    →試行錯誤しながら新しいものを生み出す仕事。

    試行錯誤に必要な3つの力
    ①決める力
    →選択肢を挙げ、絞る力
    ②発想力
    →他人と違うことを誉める
    ③生きる力
    子どもをやる気にするには
    自己決定権(自分で決めた)、有能感(なんかできそう)、対人交流(重用な他者からの需要)の3つが重用

    小言の三倍誉める 
    ①家族ルールを作る
    親だけでなく、子どもも一緒に作る。
    子どもたちが何より嫌がるのは、ほめられたりほめられなかったりすること。

    ②ほめるための極意はまず聞くこと
    親子㏄は、脱ワンワードと傾聴

    本好きになってもらう前に、好きな本を見つける。

    ◼️所感
    やりたいこと多い。本買ってもいいかも。

  • これからの時代を自らの力で切り開き楽しく生きるには「自律的に試行錯誤出来る力(発想力×決める力×生きる力)」が必須。では、どうしたらそのような子に育つのか。筆者が自身の子供達を相手に試行錯誤した結果も踏まえて辿り着いた「考え方」をまとめた一冊。
    報連相って基本的動作として是とされてるが、相談を求めることのデメリットを理解するべし。アドバイスというのは優越感も混ざった「隠れ指示」と同義というくだりは、特に刺さったな。良かれと思ってヘルプし過ぎることが、かえって子供の成長機会を奪ってることを理解し、言いたいことをグッと飲み込んで子供に任せて見守る、良い意味での「放置する力」を意識していきたい。
    子育ての本ではあるが、人材育成の要諦を学べる良書。子育てにお悩みの方も、メンバー育成に苦労されてる方にも、お勧め!

    ・子育ては、子供の自律に向けたたった20年の人材育成プロジェクト

    ・試行錯誤する力=発想力(常識に囚われず新しい発見をし、それを探究できる力)×決める力(選択肢を拡げ絞るために、調べて考えることが出来る力)×生きる力(失敗にめげず楽しく前に進み続けることができる力)

    ・問題解決よりも問題発見が大事。なのに、解決方法を学ぶことばかりに注力してないか。問題は誰かが与えてくれると誤解してないか。

    ・どんな交渉も「社に持ち帰る」は許されない。現場の社員に決める力を付けさせる。村田製作所。

    ・報連相の相はナンセンス。相談という形で来られたら、何かしらのアドバイスを与えたくなるもの。そのアドバイスが、人の思考を止め、成長を鈍らせる。

    ・与えるのは答えでは無く、考え方・調べ方

    ・決めるとは、選択肢をきちんと広げて、そこから1つに絞る事

    ・重要思考。「DMU」「重さ」「差」を考える。

    ・考える上では時間やお金などの「制約」を課すことが大事。リソースが限られるからこそ、工夫が生まれ、決める力が高まる。

    ・多くの子が「親は何かあったら何でも言えと言うくせに、いざ話すと途中で遮り、ちっとも聞いてくれない」と思ってる。あなたはどうか?親は話を最後まで聞く姿勢を見せることで、子供の伝える力が磨かれる。

    ・1分間スピーチ合戦。1分間は、誰にも邪魔されずに自分語りが出来る。スピーチ後、各自がスピーカーに質問して、中身を深掘る。

    ・決めることは怖いこと。そうだよねーと言ってれば多数派になれるのに、AだのBだの決めると、途端に少数派に陥るリスクが出てくる。決めるには10人中3人になる覚悟が必要。

    ・子供は元来好奇心の塊で発想力は極めて高いのに、親や学校に好奇心の芽を摘まれ、どんどん発想できなくなる。子供達を無暗に保護し、習い事に追い立て、定型の遊びばかりをさせていたら、自由な発想・創造の力はつかない。

    ・常識や自制心は世の中を生きていく上で必要なものではあるが、同時に不必要に効きすぎてしまう「心のブレーキ」を作ってしまう事でもある。

    ・「皆と同じでないと不安」から「皆と同じだと不安」と感じることが豊かな発想の根源になる。意識の転換を図ろう。変わった行動はどんどん褒める。

    ・騒音計で、大声選手権。限界を超える。

    ・量的変化は質的変化に転換する。楽しみながら繰り返す。

    ・制限があるから発想が出ないは嘘。制限がある中で、自由に考えさせるから発想が広がり、工夫が生まれる。

    ・3000円で母親の誕生日を企画させる

    ・自分で決めたことなら、成功すれば自信に、失敗したら前向きな反省に繋がる。人が決めたことだと、学びが薄まる。

    ・ヘルプではなくサポートに徹する。サポート役に徹するとは、失敗を甘受する覚悟を持つということ。

    ・内発的動機づけは、任せて、褒める。

    ・子供には制限を与え、大人は自由を謳歌する。そうすることで、早く大人になりたいと思わせる。

    ・親が不完全なんてことは子供は理解している。不完全を認めた上で、それを克服する努力する姿を見せることが大事。

    ・人はポジテイブさがネガティブさの3倍になると成功する

    ・我が家のルールを皆で作ることで、家族で大事にするべき価値観を示す。

    ・守れないルールは調整するのもあり。ルールを守らないのはNGだが、いまあるルールが絶対ではない。ルールは適宜見直すべきものであることを教える。

    ・褒めるコツ。具体的になるべくすぐ褒める。小さいことでも褒める。子供が大事にしている価値観で褒める。

    ・褒めるや怒るのは、子供の変容を促す為。変容したかまで確認し、やり方をブラッシュアップする。

    ・子供の喧嘩の仲裁はしない。親が判定に乗り出すから、子供は親を引き込もうと嘘をつく。

    ・週末に親が子供を連れ出さない。自分でどう過ごすか考えないと土日が暇で暇で・・・という環境が、子供の発想を刺激する。

    ・携帯の充電はリビングにしかおかないことで、各自の部屋での無制限利用を抑制

    ・お小遣いの使い道に口を挟まない。自由な裁量があってこそ、意思決定が学べる。

    ・脱1ワード週間を創る。きちんと5W1Hを意識して、文章にして話すことを意識する。

    ・察しの悪い親になる。

    ・コミュニケで一番大事なのは、真剣に話を聞いてくれる姿勢

    ・一番大事なことは何かを問う。話を終えた後に、今の話で一番大事だと思ったことは何

    ・言いたいことは1度に1つに絞る。あれもこれも盛り込むと目玉商品だらけでどれも目立たないチラシに成り下がる。

    ・親に言われてずっと学校と塾での勉強一筋ですという若者を、あなたなら採用するか?

    ・高校以降は義務教育では無い、行きたいなら行きたいという意思表示と理由を求める。

    ・選択の規準と情報収集の方法を問う

    ・御手伝いとは、あるミッションに対して、子供達自ら考え、自ら創意工夫する絶好の訓練の場。任せたお手伝いは、絶対に手を出さないで、任せ切る。上手く行かない不も受け入れる。

    ・10万円で一泊二日の家族旅行を計画させる。当日は10万円をキャッシュで渡し、予算管理、時間管理も全て任せる。

    ・いつ何を任せるかは、親の大事な役割

    ・子供には独り暮らしをさせる。1人暮らしは、自由である反面、苦労も多い。自分で考え、自分で決める最良の学びの場。子育ての投資として考える。

    ・反抗期は、芋虫から蝶に変態するための「蛹」の期間だと捉える。大きな内面の変化が産まれる時期、変に刺激を与えずに、そっと見守る。

    ・あらゆる選択肢を考えるのは大事だが、どこまでいっても選択肢が尽きることは無い。他の選択肢を捨てて決めるこも大事。他の選択肢を選んだ場合との比較はどうせ出来ないのだから、どれを選んでも問題ないと割り切る。

  • 【子育て・教育】戦略子育て/ 三谷宏治 / 20181108 / (59/727<328/102854>
    ◆きっかけ
    ・?


    ◆感想
    ・だんだんと大きくなってきた子供達にそろそろ実行できるものが出始めた。やってみよう。

    ◆引用
    ・これから必要なもの=新しいものを創り上げる力。仲間と試行錯誤しながら、形にしていく、能力と気持ち。
    ・子育てとは、子供の自立に向けた20年前後の人材育成プロジェクト。
    ★思考錯誤力=発想力x決める力x生きる力
     -発想力:常識に囚われず新しい発見をし、それを探究する力
     -決める力:選択肢を広げ絞るために、調べて考えることができる力
     -生きる力:失敗にめげず、楽しく前に進み続けることができる力
    ・内発動機づけ=自己決定感(自分で決めた)x有能感(何となくできぞう)x対人交流(重要な他者からの受容)
    ・悔しかったら早く大人になればいい。子供には多くの制限を与え、大人は自由を満喫する。
    ・答えを言わない、問うのはプロセス。
    ・人はポジティブさが、ネガティブさの3倍を超えると成功する。
    ・褒めるコツ:具体的にすぐに、小さなことでも、子供の或いは共通の価値観で褒める。
    ・えらい!:上から目線、凄い:同レベル、もっと教えて:下からの感嘆
    ・仲裁しない。親がいるから自分を有利にするために嘘つく。
    ・兄弟:対等、仲裁なし、裏ミッション
    ・欲しいモノを制限するのも訓練の一つ
    ・遊びを与えずに子供達を暇にすること。
    ・コミュニケーションは脱ワンワードと傾聴から
    ・一番大事なのは何?
    ・大切なのは成績という結果ではなく、その子の学ぶ姿勢と学び方
    ・BOOK 王様レストラン
    ・お手伝い:決める力と発想力の訓練の場、段取り力、気配り、感謝の心も
    ・家族イベントを企画させる。日時、予算、実行のリーダーも任せる
    ★大人になったら家をでること、と幼少期から伝える。
    ・反抗期は抗わない、待つだけ。
    ・独り暮らしをさせるのが、最後の教育投資
    ★自慢話をきかせて

  • 子育ての各フェーズで読み返してみたい。
    自分の過去を振り返ると、あと少しで取り返しのつかないような失敗をしてきたし、親の見てないところでかなりひどいことをしてきたように思う。そんな自分の子供をしっかり根っこは信頼して自律させること、そのためのルールやフェールセーフな状態を作ることが、できるかな。
    今は子供が1歳8ヶ月になるところ。頑張りたい。

  • 生きていくために大事な力は発想力と決める力であり、それを育むために子どもに積極的に任せてみたり、過干渉を慎む。任せることはまだやりきれてないところがあるけど、ここまではだいたい意識できていると思われ予想通りの内容でした。

    しかし反省させられたのは、制約を与えるということ。確かに無限にリソースがある状況だと決める必要性がないから決める経験を積めない。ゲームやスマホの扱いに制約を設けて、その中で自分の欲望と向き合ったり自分が大事にすることの優先順位を考えさせるのは必要だなと思った。
    それと、暇な時間が遊びを生み出すみたいな記述も本当にそうだなと思った。平日の放課後を習い事や塾で埋め尽くすと何かを創造する余裕や必要性がなくなる。何にもすることのない時間にする一見無駄な考え事や暇つぶしやいたずらが自己形成に繋がるもんだよなと思った。

    この本に書かれていたことはなかなかハードルは高いけどぜひ前向きに実践したい。しかし最大の障害は干渉しがち与えがちな妻だと感じている。どうすりゃいいんだろうなぁ。難しい。

  •  AI時代を生き抜ける人材に育てるために子どもにできることとは。以下の3つの力を組み合わせ、家庭で鍛えることが大切と著者は説く。
    ・発想力:常識に囚われず新しい発見をし、それを探求できる力
    ・決める力:選択肢を拡げ絞るために、調べて考えることができる力
    ・生きる力:失敗にめげず楽しく前に進み続けることができる力

     3人の姉妹たちを育てた著者がおすすめする方法が詳らかに書かれており、参考になる箇所多し。
    ・制限付きでイベントを任せる(誕生日会、家族旅行など)
     →発想力を鍛える
    ・親の役割はヘルプではなくサポート(失敗を見守る)
     →自己決定感・有能感・対人交流により主体的なやる気を生む
    ・子どもには多くの制限を与え、大人は自由を満喫する
     →早く大人になりたいと思わせる
    ・小言の3倍褒める(叱るときは感情的にならず短く明確に)
     →失敗を恐れなくなる
    ・叱られた後でもすぐ雑談
     →叱られた≠嫌われた、≠自分はだめと伝わる
    ・兄弟喧嘩の仲裁をしない(自分たちで解決させる)
     →言い訳しなくなる、みな平等に扱われていると感じる
    ・遊びを与えず子どもたちをヒマにする
     →自立的に遊ぶ
    ・おこづかいのカバー範囲を線引きする
     →決断とがまんのため
    ・脱ワンワード(いや、むり、水、くつ、など)、察しの悪い親になる
     →具体的、論理的に考える機会を与える
    ・学校のテストをPDCAサイクル訓練の場にする
     →原因と対策がはっきりする
    ・高校以降は義務教育ではないので行きたいなら行きたいと言わせ、理由を明確にさせる。志望先の情報収集(費用含め)も任せる
    ・家事を徹底的に分業し、実行を任せる
    ・「高校を出たら家を出るんだよ」と伝える
     →自立に向けた心構えが生まれる

  • ☆こちらから電子ブックで読めます(駒澤大学内者限定)
    https://kinoden.kinokuniya.co.jp/komazawalib/bookdetail/p/KP00014826

    【2022学生オンライン選書ツアー 書評】
    私がこの本をリクエストした理由は、自分と付き合っていくことに限界を感じたからだ。
    大人と子供の中間地点のような場所にいる現在、自分を育てられるのは自分しかいない。これから一人で生きていくのに、自分の性格がうんざりするほど気に食わない。
    そんな反抗期のような感情が芽生えてからもう4年以上経ち、この感情が生まれるのはどうやら自分が幼少期に抱えた寂しさや諦めからくるものなんだということにめぼしをつけ、インナーチャイルドを子育てする感覚を身につけたいと思いこの本を選んだ。
    この本で一番伝えたいとしていることは、「親の助け」にはヘルプとサポートの二種類があるということを知り、基本はサポートに徹し、ヘルプはしないということだ。
    ヘルプは「できないことを本人の代わりにやってあげること」で、サポートは「できることは見守り、できないことは本人ができるように手助けすること」である。
    過保護すぎて過干渉になっても、無視しすぎてネグレクト気味になっても、親子ともども身を亡ぼすだけである。
    子育てと自分との付き合い方には、類似点がある。
    親からもらった愛情は、一人になったときに自分を育成する道しるべになると思うからだ。
    親から受け取った愛の形が歪で、しっくりくる感覚がない人は親から大事にされなかった部分を当然のように、大事にする必要などないと思ってしまうことがある。
    だが、誰にも大事にされなくても最後に自分自身が大事にしなくてはいけない気持ちと事実がある。
    自分を嫌いになってどう付き合っていいかわからず、自分に優しくなれないとき、もう一人の自分を幼少期の自分と見立て、もう片方の自分が育児本を読んで成長し、自分を育ててみるのはどうだろうか。

    <H.Hさん>

  • 返却期限が迫っていたため斜め読み。面白かった。子どもが小学生に上がる頃また読み返したい。

  • 【印象に残った話】
    ・子供に主体的に仕事を選び、稼ぐ力をつけてもらうには、戦略的な子育て法が有効だ
    ・発想力の付けさせ方は以下の通り
     ・「他人と違う」ことをほめてあげることで、個性に気付かせ、発想力を付けさせる
     ・予算制限の中で家族イベントの企画を任せてみて、発想力を付けさせる
    ・「決める力」の付けさせ方は以下の通り
     ・「おこづかいアップ交渉」では、子ども側に実績データと要求内容の明確化を求め、実績をベースに考えつつ、足りなければどれだけ必要なのか、話し合って決める
     ・高校は義務教育ではないので、行きたいのならなぜ行きたいのかを、説明させる
    ・改善力の付けさせ方は以下の通り
     ・子どもの学校のテストの結果が出たら、問題点を整理し、勉強方法の改善策を考えてもらう
    【アクションプラン】
    ・「他人と違う」ことを見つけ、ほめてあげる

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著者プロフィール

金沢工業大学大学院 教授
1964年生まれ。87年東京大学理学部卒業。92年INSEAD卒業。経営学修士。87年ボストンコンサルティンググループ入社。96年アクセンチュア株式会社入社。アクセンチュア 戦略グループ エグゼクティブ・パートナーを経て現職。

「2023年 『マンガ ビジネスモデル全史〔新装合本版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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