ネットワーク・エフェクト: マーダーボット・ダイアリー (創元SF文庫 ウ 15-3)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (540ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488780036

作品紹介・あらすじ

【ネビュラ賞・ローカス賞受賞】かつて大量殺人を犯したとされたが、その記憶を消されていた人型警備ユニットの“弊機”。プリザベーション連合に落ち着いた弊機は警備役として惑星調査任務に赴くが、絶体絶命の危機に。はたして弊機は人間たちを守り抜き、大好きな連続ドラマ鑑賞への耽溺に戻れるのか? ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞・日本翻訳大賞受賞『マーダーボット・ダイアリー』、待望の続編!

感想・レビュー・書評

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  • 弊機君の語り口はいつも通り(人が苦手なロボ視点)で嬉しい。
    謎っぽい要素はそんなに深くなくダラダラと楽しんでました。
    ARTは大きさの概念は無いのに大きな存在として感じてしまうのが不思議。

    この世界観の特徴と、今回問題となった物質についてなんとなくでしか理解できなかったのは、私が隙間時間でチマチマとしか読めなかったから…申し訳ない。
    弊機君のように、忙しい合間にも連続ドラマを鑑賞して楽しめる身体が羨ましい…

  •  暴走により大量殺人を犯してしまった警備ユニット”弊機”。一人称の”I”を”弊機”と訳し、SF作品で初めて日本翻訳大賞を受賞した”マーダー・ボット ダイアリー”の続編となる。今回も異星文明の遺物がキーとなって話が展開する。

     前作からの登場人物(?)では、やはりARTの存在が秀逸。AI同士のやりとりが人間味(?)あり過ぎだろう。

     本作では”弊機”以外の警備ユニットも登場して、自身を”本機”と称している。それが”弊機”を”貴機”とよびかける訳には脱帽ですね。

  • プリザベーション連合に取り敢えず落ち着いた弊機は惑星調査の警備任務に就くが、帰還の途中で襲撃を受け調査メンバーの一人、メンサー博士の娘アメナと共に謎の船に拉致される。奇妙な異星生物が乗り込んでいたその船は“あの”船のはずなのだが気配が全く感じられない…。相変わらず対人対物関係には後ろ向きな弊機だけど他者を心配したり喪失に絶望しかけたり再会に喜んだりと感情の幅が大きくなっているようでにやり。前作より大規模に手を変え品を変えやってくる危機に翻弄される弊機一同。ぼやきながら危機に対応しないといけないので、新たなお気に入りドラマも出来ているのになかなかじっくり見られないのがお疲れ様です。最後まで手に汗握る展開だけど長編だからかちょっと途中中だるみ感があったかな。それにしてもこの世界でのパートナー制度、自由で宜しい。

  • 自ら「統制モジュール」をハックした警備ユニットである"弊機"が、宇宙で様々な出来事に巻き込まれるSF作品『マーダーボット・ダイアリー』の続編です。

    相変わらずの弊機の語りぶり、ちょっと懐かしく感じながら楽しく読了しました。解説にもあるように、SFとして割とオーソドックスな舞台構成や展開だなと感じつつ、所々スパイスが効いているのがアメリカでも人気の秘訣なんでしょうか。
    ちょっとラノベにも近いようにも感じましたが、実際アメリカ本国での読者層はどんなモンなんだろ…

    今回の長編でのスパイス、「弊機が戦う→運用信頼性が下がったりする→勝つ」的な一本筋だけでなく、舞台が2つに分かれるあたりの展開はなかなか興味深かったです。(ネタバレになっちゃうので割愛…)

    また、この世界の設定についても前よりもう少し詳しく触れられています。
    政治形態として大勢を占める(弊機が今お世話になっているプリザベーション連合のような民主的政体はむしろ例外)企業の人物たちとも触れ合う展開で、ほぼほぼ奴隷っぽい終身契約で危険な場所に送り込まれる姿は、結構なディストピアだなと…。
    プリザベーション連合自体の存在が知られていないあたりも、SNSなりメディアなりのようなものはあんまり横断的じゃないんでしょうか。

    何はともあれ楽しく読めました。続編にも期待。

  • 弊機が話すIT系の話やガジェットの説明は
    ほぼ右から左にスルーしましたが
    それが理解できなくても
    それなりに楽しい!

    弊機の性格や一人称は前作で慣れたから
    今回調査に同行することになった
    「顧客」の人間たちとの会話や
    途中から加わる調査船ARTとの
    ツンデレか!な関係性にワクワク♫

    この終わりかただと
    また別のミッションを続けていけそう。

  • マーダーボット・ダイアリーの続編。今作も楽しく読めました。弊機の語り口は癖になるなぁ。

  • マーダーボット、今成長中なんだねえ…と謎の親視点になって楽しく読み終わった。出てくる人たちがみな勤勉な専門職なのが、読んでいて気持ちいいところでもあり、技術が進んだ社会じゃ自分は生きられないなあと思うところでもあり。

  • あらすじの「もどれるのか?」の時点で既に面白くてズルい(思わず笑ってしまった)。相変わらず面倒くさい性格の弊機の言葉の端々に人間への愛がにじみ出る様子と、人間以外も含めた周囲からの弊機の愛されぶりに和む。ARTが今回も頼れる相棒(というか友達以上恋人未満的な感じ?)で好き。警備ユニット三号も可愛くて好き。このシリーズの時代設定や状況が気になる(異星種族との邂逅が珍しくない時代のようだけど)。弊機の冒険をもっと読みたい。次巻の翻訳が待ち遠しい。著者の他の作品も翻訳されてほしい。

  • 大ボリュームで、マーダーボット・ダイアリーの世界にどっぷりと浸かれる一冊。
    マーダーボット自体、天の邪鬼なところがありますが、ほかの機械知性も一筋縄ではいかないといいますか、あえて外したようなリアクションをしてくるのが楽しいです。
    今回も絶体絶命のピンチを迎えるマーダーボット。
    分身の術(?)で死地を切り抜けます。
    また、その過程で、別の警備ユニットが自我に目覚め、「自分がしたいこと」を主張するシーンには感動しました。
    今年は、「逃亡テレメトリー」の続編も出版されるようで、このシリーズもしばらく楽しめそうです。

  • 人型警備ユニットの“弊機”は、恩人メンサー博士の依頼で新たな惑星調査任務に就く。人見知りで内向的、何かあれば連続ドラマに耽溺することで己を保っている“弊機”が語り手の「マーダーボット・ダイアリー」続編!

    今回はがっつり長編。そして、メンサーの娘、アメナ登場。
    アメナと“弊機”の関係がとても良い。冒頭から徐々に変化するのがいいんだよなぁ。
    あと、私一推しのARTも良い!
    ネタバレするとアレなんだけど、今作は“弊機”はあんまりドラマ観てない。それどころじゃないことが起こるんだけど、それがまた→

    “弊機”の変化につながっていて、いいんだよなぁ。
    ラストはほっこり。まだまだ続くみたいで楽しみ!
    次の翻訳作品は前日譚みたいで、それはそれで楽しみなんだけど、この話の後もめちゃくちゃ気になるー!!
    あ、三号も好き(読んだ人に伝われ)



    以下、読了後すぐの呟き

    これは……旅立ちの物語じゃないのか?!(ちがう)

    時期的にピッタリやん?ラストにほっこり。いいねぇ。ネタバレになるから何も言えないけど、とても良い(ネットワーク・エフェクト、読み終わる)

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