海岸の女たち (創元推理文庫)

  • 東京創元社
3.26
  • (2)
  • (8)
  • (13)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 94
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488241049

作品紹介・あらすじ

「あなた、父親になるのよ──」それを伝えたくて、わたしは単身ニューヨークからパリへ飛んだ。取材に行ったフリージャーナリストの夫の連絡が途絶えて十日あまり。夫からの手紙には、謎めいた写真が保存されたディスクが。ただの舞台美術家だったわたしは、異邦の地で一人、底知れぬ闇と対峙することに──。世界十六ヵ国で翻訳された、北欧ミステリの新女王のデビュー作! 訳者あとがき=久山葉子

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  これも北欧ミステリなのだろうか。著者はスウェーデン人だが舞台はフランスやスペインで題材は不法密入国者を食い物にする悪徳ブローカーと黒幕を追求する果敢なジャーナリストという現代的なものなので北欧感はほとんどない。消息を絶ったアメリカ人ジャーナリストの夫パトリックの謎を解くべくフランスに渡り、ほとんど徒手空拳で尋ね歩くアリーナの行動力には感服するが、現実感がなさすぎる。警察に届けるべきだろうし、自分とパトリックの関係を偽る必然性もない。思い込みと感情的に流されすぎるところにいまひとつ共感しにくい。そんな引っ張りまわされているような前半部を乗り越えれば、後半のスピーディーで意外な展開は目が回るようで、かなりぶっとんだ結末になだれ込む。しかし自己満足とまではいわないけれど、ほんとにこれでよかったのだろうかと思ってしまう。

  • テーマがテーマだけに読みごたえたっぷり。
    主役のなりふりかまわない言動、行動が自分の許容範囲超える場面もあるけど。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1960年スウェーデンのマルメ生まれ。ジャーナリスト、映画・演劇のシナリオライターとして活躍、スウェーデンのベストセラー作家リザ・マークルンドの編集者を務めたのち、2009年に『海岸の女たち』でデビュー。2作目『沈黙に埋められて』で、12年度スウェーデン推理作家アカデミー最優秀長篇賞の最終候補。14年『あなたの手を取らせて』で同賞受賞。20年刊行の『忘れたとは言わせない』で推理作家アカデミー最優秀長篇賞、翌年スカンジナヴィア推理作家協会のガラスの鍵賞をダブル受賞。

「2022年 『忘れたとは言わせない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

トーヴェ・アルステルダールの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×