- Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488214081
作品紹介・あらすじ
1986年ノードコステル島。女性は頭だけ出して、生きたまま砂浜に埋められていた。波が容赦なく身動きのできない女性を襲う。警察大学のオリヴィアは、夏休みの課題で未解決の事件を調べていた。刑事だった亡き父が、二十数年前にノードコステル島でおきたその事件を担当していたのだ。オリヴィアは話を聞こうと父親の部下だった男を探すが……。マルティン・ベック・シリーズのシナリオを手がけた人気脚本家が放つ衝撃のミステリ。
感想・レビュー・書評
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警察大学の学生オリヴィアは、夏休みの課題で未解決事件を調べていた。刑事だった亡き父が、二十数年前に担当していた、ノードコステル島の砂浜に臨月の女性が生きたまま埋められ、溺死させられた、残酷な殺人事件だ。オリヴィアは話を聞こうと、当時父親の同僚だった男を探すが…。
大学の課題で、コールドケースを追うという着眼点がよい。国境を越えた事件になりそうなのは、あのシリーズを想起させる。下巻に続く。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
風邪ひいて一時中断しながら、何とか読了。
まだ上巻だから、点と線は繋がっていない。繋がるかな?という気配はあるけど。。。
ただ、場面や出てくる人が頻繁に変わっていくので途中で少しごちゃついた。あれ、これ誰だったっけ?!的な。とりあえず全体的な事は下巻読んでからだな。 -
北欧ミステリによくある三人称多視点で、警察学校の女子学生、ホームレスたち、財界の大立者、娼婦とその息子、南米の僻地にひそむ謎の男などが入れ替わり立ち替わり登場する。やがて、そのいきさつが絡み合い…という展開はお約束だが、類書に比べてその絡ませかたがうまいように感じた。えっ、こんなところにあの人が? その関係者が? と登場人物一覧でファミリー・ネームを確認することが幾度もあった。
この手の小説はキャラクターがストーリーの駒でしかないことも少なくないのだが、そのへんもみごと。安っぽい「悲惨な過去」だのPTSDだのを使うことなく、人物像に深みを与えることに成功している。普段は小説、まして海外ミステリのキャラクターに入れ込むことのあまりない私だが、この1本でお別れするのも惜しいなあ…と思っていたところ、訳者あとがきによるとシリーズ化されており直接の続編もあるとのこと。さもありなん、と思った。
そして、本書最大の特徴として——キャラクター、それも顕職にある重要人物として、女性が多数登場することが挙げられるだろう。こればかりは日本はもちろんアメリカ、そして北欧でも、ちょっと昔の作品にはありえない。
ほどよいバランスで男女が混じり合った社会の描写に驚かされる。ずっと昔から人口では男女比1:1の世界に生きながらそう感じざるをえないのが、いかに異常であることか。
男だらけの会議のシーンを「異様」「異常」と皆が正しく認識できる日が、日本に来るのはいつなのだろうか。
2019/2/18〜2/23読了 -
あまりにも目まぐるしい視点変換と場面転換に眩暈がする。飽きさせない展開ではあるけれど頭が追いつかない…。
素人探偵に飽きたので、下巻では本格的な展開を望む。 -
感想は下巻で。
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遠い過去の未解決事件…それを覆うベールを剥がして中を覗こうとした人物が現れ、何やら幾つかの現在進行形の事件と相俟って波紋が拡がる…頁を繰る手が停まらなくなり、上下巻を一気に読了してしまった。