黒後家蜘蛛の会3【新版】 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488167110

作品紹介・あらすじ

〈黒後家蜘蛛の会〉のお楽しみ――それは知性あふれる6名の会員たちによる丁々発止の会話、毎回のゲストが提供する謎かけの数々、そしてその難問を見事に解決する給仕ヘンリーの名推理である。偉大なる黄金パターンを何度でも楽しめる、殿堂入りの連作短編集。第3巻にはアメリカ大統領にまつわるトリビアから火星や日蝕の様相まで、多岐にわたる分野に材を得た全12編を収録。“ディナーのあとで謎解きを”心ゆくまで堪能せよ!

感想・レビュー・書評

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  • 読み始めるともっと続きを読みたくなるシリーズ。相変わらず天文学や英語力がなければ解けない話が多かったが、高尚かつ下世話な会話が楽しくてたまらない。「ロレーヌの十字架」「家庭人」「その翌日」「かえりみすれば」「不毛なる者へ」が好き。

  • 読めば読むほど、名給仕ヘンリーと<黒後家蜘蛛の会>の面々が好きになるなぁ…と思いながら、楽しく読んだ第3巻。
    ゲストとともに美味しい料理に舌鼓を打ち、持ち込まれた謎について熱のこもった議論を展開、最後には鮮やかな解決がもたらされるひと時。
    そんな時間が定期的に訪れる<黒後家蜘蛛の会>のメンバーがだんだん羨ましくなってきます。

    謎を解き明かしたあと、ヘンリーが慎ましやかに、時折少しの毒を含ませながら口にする一言にしびれます。
    「ロレーヌの十字架」は思わずにやりとしてしまったし、「家庭人」の最後の会話は数字の美しさがわかるようになれたら…と憧れている身にはとてつもなくかっこよかったです。

    読めば読むほど、アシモフが身近なおじさまに感じられてくることも本書のすてきなところ。
    本編だけでなく、各短編の最後に添えられたあとがきまで、アシモフが嬉々として書いている感じがとても好きなのです。

  • これほどバラエティに富んだ日常の謎が読めるなんて、ホントこのシリーズ良いな。
    数学、歴史、科学、言葉遊び…と扱うジャンルは多岐にわたる。
    こんな事まで謎にしてしまうのか!と、毎回感心させられる。
    でも個人的には、ヘンリーが真相を見抜くに至った過程を知るのが何より楽しみで仕方がない。

  • 月に一回〈ミラノ・レストラン〉で開かれる晩餐会。
    ここではさまざまな専門性を持つ6人の男が集まり、毎回さまざまな謎が語られその謎を給仕ヘンリーがあざやかに解きほぐす。シリーズ3作目

    私の大好きなシリーズ。著者アシモフがめちゃくちゃ出てくるのが楽しすぎる(まえがき、各話あとがき、あとがき)
    謎自体は米国に精通していないと解くのが難しいものも多いが、6人が一つの題材でうだうだ議論するのを読むだけで楽しい。
    マニーとマリオのやりとりとか最高!ずーっと読んでいたい。→

    特に好きな話

    家庭人
    欠けているもの
    よくよく見れば
    かえりみすれば
    犯行時刻
    不毛なる者へ

    特にラストの「不毛なる者へ」は黒後家蜘蛛ファンは必読!

  • 相変わらず各編毎の著者による後書きが楽しい。元となるアイデアを日常生活の中で探し出し、移動中の車や船の中で執筆しているとのこと。その広範囲をカバーする知識量もすごいですが、アイデアとして使おうとするその眼がすごい。やっぱり、ただぼーっと開いているいるだけだとダメだね。感性の眼を取り戻さないと。

  • 最早一読者としては,会メンバのトンチンカンな御託はよいので,ヘンリーの解釈を求めてしまうのは,ミステリィ好きとはいえないのでしょうね.

  • 宇宙からご近所まで会食後のいろいろを読み解くのは給仕のヘンリー。会話を聞き推理する彼はすごい!!
    解説は東川篤哉…… これって 解説??

  • 2033/12/30読了。

  • お気に入りはロレーヌの十字架とその翌日
    見方をちょっと変えるだけなのに難しくて面白い

  • 黒後家蜘蛛の会、給仕であるヘンリーの名推理、本当に素晴らしい。
    慇懃なスタイルで謙遜しながらも会のメンバーもゲストも、そして読者も気付かないところから問題を解決していく。
    今回のでは、「その翌日」の謎がお気に入り。
    中には、ちょっと私には複雑すぎる謎解きもあったけど、ヘンリーの謎解きの流れを楽しめるのでやめられない。

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著者プロフィール

Isaac Asimov (1920―1992 )。アメリカの作家、生化学者。著書に『われはロボット』『ファウンデーション』『黒後家蜘蛛の会』等のSF,ミステリーのほか、『化学の歴史』『宇宙の測り方』等の科学啓蒙書やエッセイが多数ある。

「2014年 『生物学の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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