- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784486037507
作品紹介・あらすじ
その昔、日本には、笑いを神にささげる人々がいた。それが日本の「笑い文化」の始まりだった。柳田国男が「烏滸の者」と呼び、その消滅を嘆いた人々-。歴史のなかで、さまざまに姿を変えて、彼らはどこへ消えたのか?日本文化の源流に深く分け入り、「笑い」の起源や歴史的変容を掘り起こした労作が、現代の「薄っぺらな、商品としての笑い」と強張りに満ちた社会を照射する。
感想・レビュー・書評
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GWに図書館で借りて読み切ろうと思いましたが
読書初心者のわたしには遊びの予定と両立は難しく読みきれませんでした…情けない
ふだんから笑いの力を信じている関西人ですので
笑いのメカニズムがわかってよかったです。
実生活に生かしていきたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歴史
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「烏滸の者」とは進んで人を笑わせ、神に笑いをささげ、平安を齎す役割を担った者のこと。あの世とこの世を結ぶ音を聞く者。非攻撃的、非好戦的でああり、犠牲と公共性の上に成り立つ「道化」の力を持つ存在であり、価値の逆転の力を持つ存在である。
そのような「笑い」は日本独特の物で、COMEDYとはやはり一寸違う物なのである。 -
新聞で紹介されていて面白そうだったので図書館で借りてみました。
いろいろな言葉や文化の由来が散りばめられていて面白かった。笑わせる神が身近なものになったり、近代化に伴って笑いが変遷していくこととか。柳田国男を読んでみたくなった。
諸外国との笑いのセンスの違いは興味が持てた。もっと調べたい。
笑いは未来への力であり、ひとりひとりの心の中にオコの者を見つけることができると結ぶ結論には共感できた。 -
「笑い」に
きちんと 向き合って
考え、論じてくれる人が
ちゃんとおられることが
うれしい
今 改めて
「烏滸の者」を自分の心の中に
ちゃんと 見いだそう
という 主張には 大賛成です
自分の中では
この「烏滸の者」を
「けったいな奴」と翻訳しながら
読みました
むろん、「けったいな奴」とは
誉め言葉です