話すことを話す きちんと声を上げるために

  • CCCメディアハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784484221038

作品紹介・あらすじ

人と話す、人前で話す、不特定多数を相手に話す。
オンラインを含め発信方法が増え、人と人のつながりも多彩になった現代では、「話す」ことには練習が必要だ。
・思ったことを正確に伝わるように「話す」
・相手が気軽に話せるように「話す」
・人の心に響くように「話す」
・人を傷つけないように「話す」
・謙遜しすぎないように「話す」
これらは、生まれ持ったよほどのセンスでもない限り、経験と気づきと学習と訓練がなければ上達しない「技術」である。
本書は、韓国の人気ポッドキャスト司会者であり、敏腕コピーライターである著者が、日常の会話や講演、配信、インタビューなどあらゆる場面で人と話して見つけた、小手先のテクニックや話術とはひと味違う、「話し方の技術」について語る珠玉のエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 非常に勉強になった。タイトル通り、話すことを丁寧に紐解いている。
    元々「話すこと」に苦手意識があり、それを克服していったからこそ、全てのステップが丁寧。

    ①心を開くこと
    ②力を抜いて話すこと
    ③プレゼンテーションの仕方
    ④対話、コミュニケーション
    ⑤主張の仕方 などなど

    私も内向的な性格なので、共感する部分と納得する部分と多くあり、面白い。
    後半にある「主張」のパートには、「フェミニスト・ファイト・クラブ」のようでありながら、同じアジア人であるため、アドバイスがスっと入ってきやすい。(米系のものは、ファイトが強すぎて、私的には非現実的に感じてしまう。)

    また、後半にある社会的弱者に対する配慮についてはハッとさせられるところも多かった。
    病気=不幸、悪いこと という健康プレッシャーについてもキムハナさんと同じく目からウロコの考え方だったし、
    社会的アップデートに無頓着な人に対する「『それじゃあ何も言えなくなるよ』みたいな言葉をあっさり言い放つ中年男性の上司みたいな人達……」とバッサリ言っちゃってるのも気持ちよかった。

    比較的、私は
    ・皆まで言えない、言わないタイプ(口下手)
    ・他者へ心を閉じがち
    ・インポスター症候群ぎみ
    なので、きちんと性格矯正をしていきたいと思った。

  • 本の中にも出てきた『星夜』がきっかけでキム・ハナさんを知って以来、彼女の声や話し方がとにかく大好きでよく聞いてる。その声や話し方が、きちんと考えられ調整され、そして彼女が今まで積み重ねてきたことの上にあらわされるものなんだとわかってますます好きになった。言葉は半分もわからなくても、人柄や心は伝わるものなんだな。
    ことばを「話す」ために必要なこと。自分を知ることと、相手を知り礼を尽くすこと。
    何度でも読みたい本。いつも手の届くところに置いておこう。『力を抜く技術』も翻訳してほしいな。
    いつか原書を読みチェキラウトをちゃんと聞けるようになりたいので、韓国語を根気よく勉強し続けよう。

  • 話し方に着いて書かれた本。色んな人が話し方の先生になれる。自分の話し方はなんだろうと考えさせられる。そもそも話すとは何か考えたい人に。

  • 話し方についてのエッセイ。
    話す人は演奏者である
    演奏するとは、話す時のスピード、発音、音程を調節して綺麗な声を出す努力をすること。
    「間」は音楽にすると休符である。適切に休符を置かないとリズムはうまく生まれない。

    とても納得いく例え話だと思いました。
    緊張しない方法も、参考になりました!

  • 「女ふたり暮らしています」を読んで、著者のファンになり手に取った。
    人に心地よいと思われる喋りをしたいという気持ちに共感した。
    気負わず読める、サラッとしたエッセイに近い本。
    「力を抜く技術」も訳されることを期待。

  • はなすことに自覚的になる。そのことではなすことのおもしろさに気づける気がする。書くことに興味が芽生えたときのように。

  • タイトル通り、話すことについてのエッセイ集。

    特に内省的な"良い子"、中でも女性に合うと思う。そう感じるエピソードが多いのは、本人の当初の性格からか、普段から繊細な作家や"謙虚"な女性を相手にしているからか。

    著者は韓国ネット書店yes24が配信するPodcastのMCを長く務めていたが、その時の体験談だけでなく、消極的だった幼少時代から半生を振り返り折々の体験が書かれている。またフェミニズムについても要所要所で前面に出して語っており(個人的には若干唐突にも感じたが)、"謙虚"な女性が鼓舞される事もありそう。

    個人的な蛇足になるが、本書が初めて原書で読了した本になった。知人からお薦めとして貸してもらったのが読み始めた契機だが、これもそれだけ内容が良く読みやすいことの証左だと思う。(日本語訳書も追って購入)

  • 「女ふたり、暮らしています。」以来のキムハナさん。訳の力もあると思うけど、この人の文や考え方いいなあ。これはお話ししてたり聞いてるの楽しくなってしまう。

    その理由の根底は、相手を尊重してるところなのかなあ。チョ(〜調)が生じないように、「いつも初めて伝える言葉のように真心を込めて話したい」という考えが素敵だなあ。

  • 新たな気づきをくれる本。
    エッセイのような作りで作者が気張らずに思うこと、感じることを綴りつつ、話すことについて深めている一冊だった。

    深く共感したこと
    ・話すことを教育の中で教えるべき
    ・話すことも力を抜くことでうまくいく、相手の気持ちを考え全員の気持ちを考える
    ・何度も繰り返す言葉はいかに機械的になりやすいか
    ・相手を傷つけない言葉、話でいかに面白くするか?

    自分で取り組もうと思ったこと
    ・マンダッコ=なんのために?は問い続ける
    ・自分の好きなことってこうやって周りの人を喜ばせることだった!!!
    ・今の仕事で話す機会は多い、私ももっと話すことを極めよう、と思った

  • 学校教育で「話し方」を取り入れて欲しいと書いてあり共感しました
    読みやすく共感する部分が沢山ありました

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著者プロフィール

読んで、書いて、聞いて、話す人。広告代理店(第一企画、TBAコリア)に長年コピーライターとして勤めた後、作家、司会などとして活躍している。『チェキラウト――キム・ハナの側面突破』、『女ふたり、トークしています。』のポッドキャスト進行役としても人気。
著書・共著に『女ふたり、暮らしています。』、『話すことを話す』(以上、清水知佐子訳、CCCメディアハウス)、『力を抜く技術』、『わたしが本当に好きな冗談』、『15度』、『クイーンズランド姉妹ロード 女ふたり、旅しています。』、『ビクトリーノート』(以上、未邦訳)がある。

「2022年 『アイデアがあふれ出す不思議な12の対話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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