- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480917201
感想・レビュー・書評
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『高校生のための現代思想エッセンス ちくま評論選』
編者:岩間輝生、坂口浩一、佐藤和夫
装画:岡田 浩志
装丁:安孫子 正浩
「解答編」執筆者:岩間輝生、牛山睦子、太田瑞穂、坂口浩一、佐藤和夫、鈴木章弘、中村良衛
備考:改訂版(2012)あり。
【目次】
はじめに(編者) [002]
目次 [003-005]
プロローグ 「言葉」抜いた大人たち [堀江敏幸] 006
第1部 媒介する私、媒介される私
「私」のありか
〈私〉はどこへいく?[黒崎政男] 010
聖なるヴァーチャル・リアリティ[西垣 通] 016
メディア幻想[斎藤 環] 022
メディアという劇場
アニメのヒロイン像[斎藤美奈子] 028
ディズニーランド[吉見俊哉] 036
スポーツとナショナリズム[多木浩二] 042
[コラム1] ポストモダンとは 092
第2部 考える方法
言語と人間
ことばとは何か[内田 樹] 050
脱構築[大橋洋一] 058
多言語主義とは何か[川田順造] 065
知と思考
なぜ物は落ちるのか[野矢茂樹] 072
巫女の視点[大澤真幸] 078
近代知を乗り越える[茂木健一郎] 085
第3部 時間を生きる身体
時間の多面相
時間の秩序と秩序の時間[福井憲彦] 094
期待の構造[小浜逸郎] 101
幸福の青い鳥[永井 均] 108
変幻する身体
背・背中・背後[小池昌代] 114
記号としての身体[上野千鶴子] 121
舞踊の身体[尼ヶ崎 彬] 127
[コラム2] 戦後の先行者たち 134
第4部 歴史と向き合う
近代の文学
「世界」の結晶作用[竹田青嗣] 136
BERLIN 1888[前田 愛] 143
漱石のリアル[若林幹夫] 149
戦後という経験
確認されない死のなかで[石原吉郎] 158
幕末における視座の変革[丸山眞男] 167
「安楽」への全体主義[藤田省三] 175
第5部 世界から、世界へ
現代の世界
死の再定義[西谷 修] 182
みえない多文化都市[北田暁大] 189
動物化するポストモダン[東 浩紀] 195
明日への考察
コモリン岬[見田宗介] 200
棗椰子の木陰の文学[岡 真理] 205
友情の点呼に答える声[市村弘正] 212
エピローグ 節度ある新しい人間らしさ [大江健三郎] 220
【解答編 目次】
第1部 媒介する私、媒介される私
〈私〉はどこへいく?[黒崎政男] 001
聖なるヴァーチャル・リアリティ[西垣 通] 004
メディア幻想[斎藤 環] 007
アニメのヒロイン像[斎藤美奈子] 010
ディズニーランド[吉見俊哉] 013
スポーツとナショナリズム[多木浩二] 016
第2部 考える方法
ことばとは何か[内田 樹] 019
脱構築[大橋洋一] 022
多言語主義とは何か[川田順造] 025
なぜ物は落ちるのか[野矢茂樹] 029
巫女の視点[大澤真幸] 032
近代知を乗り越える[茂木健一郎] 035
第3部 時間を生きる身体
時間の秩序と秩序の時間[福井憲彦] 038
期待の構造[小浜逸郎] 041
幸福の青い鳥[永井 均] 045
背・背中・背後[小池昌代] 048
記号としての身体[上野千鶴子] 051
舞踊の身体[尼ヶ崎 彬] 054
第4部 歴史と向き合う
「世界」の結晶作用[竹田青嗣] 057
BERLIN 1888[前田 愛] 061
漱石のリアル[若林幹夫] 064
確認されない死のなかで[石原吉郎] 067
幕末における視座の変革[丸山眞男] 071
「安楽」への全体主義[藤田省三] 074
第5部 世界から、世界へ
死の再定義[西谷 修] 078
みえない多文化都市[北田暁大] 081
動物化するポストモダン[東 浩紀] 084
コモリン岬[見田宗介] 087
棗椰子の木陰の文学[岡 真理] 090
友情の点呼に答える声[市村弘正] 093詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現代思想を中心にした評論集。高校の現代文の教科書。
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70年代以降の日本の言論のエッセンスをあつめたというような、非常にオイシイ一冊。
わかりやすい切り口で問いを立て、その考え方の枠組みを提示するような形での引用集である。一編の長さもすぐに読める程度で、逆に引用元の本を一冊読むよりも深く読み込むことができる。
まさに社会に出んとする高校生のための思想の入り口として、ふさわしい。 -
25にもなっていまさらなんですが、という感じもありますが。
というか高校生の現代文てこういう勉強なんだね!国語苦手だし知らんかった。評論を読みたい、という欲望の文章の枠下には「問い:◎◎はどういう意味ですか」というのが書いてあって、あ、高校生のためなんだ~と感心。さらに全然できないよーと本編以外で挫折、がたり。まあしゃーないか。こんなんで勉強したら面白いかもねえ。確実に読んでたものがおもしろくなかったってところがあるような気がする。これは高校生のわたしに手渡してあげたい。
21世紀の評論って言うところを見たかったんで読んだっていうのと友人お勧めの見田宗介が読みたかったというのがあります。見田宗介は宗教観というか、スピリチュアルなところのギリギリらいんのキワいかんじがして「あーあの人らしい」と思ったがまた読みたくなったので次も控えている。さらに、良かったのは脱構築の話がスッキリかいてあったこと、あと丸山眞男が男前でびっくりした(関係ない)というのと(著者の写真が載っている)、龍くんに聞いてはいたけど大澤真幸が面白かった。遠野物語の、おじさんと巫女と子供たちの関係について書いてある本当にどうでもいいような見方のことについて書いてあるのに文章がふわっとしたところも良かったし、そのいちいちキリッと表現するところも面白かった。
ってかいてみてわたしももうちょっと学ぼうと思いました。↑これ、あきれる。 -
就職活動で哲学・思想系の文献から遠ざかっていたためリハビリ的効果を期待してみた
いい具合に頭使った
ただただ難解な文献や論文に疲れた時にもよい -
「現代」について何かを考え、何かを言うための基礎知識として。コンパクトにまとまった現代思想入門、という感じですね。オトナが読んでもおもしろい。(20071122)
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考えることのおもしろさを実感できる。苦しくなることもあるけど。「読んだ後考える」のではなくて「読みながら考える」ことを久しぶりにした。買ってすぐ、電車の中で読み始めたので、ずっと眉間にしわがよっていた(苦笑)。珍しく?集中して読んでいたらしく、もう少しで、電車を降り損ねるところだった。
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考えることのおもしろさを実感できる。苦しくなることもあるけど。「読んだ後考える」のではなくて「読みながら考える」ことを久しぶりにした。買ってすぐ、電車の中で読み始めたので、ずっと眉間にしわがよっていた(苦笑)。珍しく?集中して読んでいたらしく、もう少しで、電車を降り損ねるところだった。