- Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480878489
作品紹介・あらすじ
母が倒れて一人暮らしを余儀なくされた父親に、娘は「切り紙」を提案する。娘の「宿題」に取り組む79歳の父。夢中になれる時間がいつからか、生きがいをみつけるきっかけになり、コミュニケーションの少なかった親子の関係を、あたたかいものに変えてくれた。あなたもぜひ、こんなふうに親にすすめてみてください。
感想・レビュー・書評
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著者の『住み直す。』に感銘を受け、本書も読んだ。母の入院でとつぜん独り暮らしを余儀なくされた79歳の父。無趣味で何もできない父に…と著者は「切り紙」を勧める。
無口であまのじゃくの父をその気にさせるのは大変だったようだが、一度始めてみると…。
「美しいことをする時間」を持つ。家族と共通の話題ができた。使用するのは新聞紙、広告などなので、身辺のデザインに常に目を光らせるようになった…など、よいことばかりとなった。
「娘の仕事に役立っている」という自負、社会とつながる喜び、作品を仕上げる達成感。いくつになっても人間がいちばんうれしいことってこういうことなのだろうな。
とてもよい本。読んでよかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
切り紙、楽しそう。
スケッチブックとスティックのりを買って挑戦したい。
モチーフを悩むところ。 -
モーネ工房(京都)という工房を開いている著者の実母が倒れ、退院までの間に無趣味で人付き合いもない父親が元気でいられるように、と勧めた切り紙。
あまのじゃくな父は始めるまでに一筋縄ではいかず、試行錯誤しながら、テーマを決めて宿題を出し、ノートに貼って、翌週の帰省のときにそれをみて、思いっきり褒める。
そのうちに文句を言っていた父が、それを日常の楽しみとして取り組むようになり、それまで親子の会話があまりなかったのが共通の話題で盛り上がれるようにまでなる。そのやり取りがちょっと面白い。
お父さんの作品がまた、味があって素敵なのです。
切り紙による良い副産物がたくさんあって、微笑ましいです。
すべての人が切り紙を喜んでするかは別として、こういった親に元気でいてもらうため、向き合う子どもの姿を知り、自分もそのうち何か考えなくちゃいけないかな~と思いました。
親にはいつまでも活き活きと生活してほしいですものね。 -
この本では切り絵ですが、絵はがきを描いて送りあっていた実家の母と祖父のことを思い出しました。
素朴であたたかいコミュニケーションの形です。 -
娘の絵の師、モモネコ先生にすんごい切り紙作家 辻恵子さん
http://www.tsujikeiko.com/
を紹介され、切り紙の世界の素晴らしさに開眼した私ですが、切り紙が世代をつなぐ手段になるとは!
そういえば、環ちゃんがチェンマイに移住のお祝いに高村智恵子さんの切り絵集
http://www.amazon.co.jp/%E6%99%BA%E6%81%B5%E5%AD%90%E7%B4%99%E7%B5%B5-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%AB%98%E6%9D%91-%E6%99%BA%E6%81%B5%E5%AD%90/dp/4480028358/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1373633454&sr=1-1
をくれたのでした。鈍い私はその時には考え至りませんでした。
チェンマイでぜひさまざまな世代、人種、文化背景を持つ人々をつなげて続けたく、この本を購入。
帰ってからやることが沢山あってうれしいな!
著者の井上由季子さんも私と同じ寺子屋
http://www.maane-moon.com/verkstad/index.html
を営まれているのも、うれしい大発見。いつか訪ねてみたいなぁ -
とにかく本を手に取ってみてください!表紙に惹かれ、パラパラと中身を見て、もう感動!大感激!!簡単そう~、やってみたいかも、と思うかもしれないけど、絶対無理~!真似できない!!ホントにすごいですっ!!!
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老いた親に対する言葉かけは、まるで幼児にするのと同じだと感じました。
親の作品を展示する場所があり、他人からの感想が聞けて、自分の切り紙が著者の仕事の役に立っている、という点が、
老親のモチベーションアップに繋がったのだと思う。
人間は、いくつになっても、ほめられたいし認められたいものだと感じました。 -
一気に読んだ。切り紙もそれにまつわる親子の関係もとてもとても良かった。
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とてもよかった。
私もおばあちゃん・両親になにかつくってもらいたいけど…。
切り紙はきっとむつかしいんだろうなぁ。 -
読み始める前はあまり期待はしていなかったのですが、私自身切り絵等をしているので興味がありました。まずは紙の素材、新聞紙でと身近にあるもので表現をするということに「そうか」と思いました。高齢者の両親に対する著者の思いが伝わってきます。一気に読みました。