- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480858184
作品紹介・あらすじ
われわれはどこから来たのか――宇宙創成から生命誕生、さらには現代文明まで138億年の歴史を語り尽くすビッグヒストリーの到達点。ビル・ゲイツ氏絶賛。
感想・レビュー・書評
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宇宙の創生から、人ついのこの先の未来に至るまでを一連の流れとして捉えた意欲的な一冊。恒星や惑星の創生、生物の登場などの部分に多くを割いているので、いわゆる歴史を学びたいと思う人には向かない(実際に人類の歴史について触れているのは第三部の中の後半のみ)。宇宙の歩みをエントロピーが増大する世界と捉えて、その途中で複雑な構造物が構成され、より大きくエントロピーを増大させる転換点を臨界点と呼び、恒星の誕生から、人類の活動までを普遍的観点でまとめられているのは画期的であると感じた。
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本書は138億年前の宇宙の誕生から現代まで、そして何億兆年後の終焉までを描いた物語です。著者には、学問が専門分化しそれぞれの領域に閉じこもって研究を進めることで世界を部分的にしか理解できない現状に対する問題意識があったようです。従って、物理学、天文学、地質学、古生物学、遺伝学、先史学、歴史学といった学問領域を横断する広範な研究成果に基づいた総合科学とでも言うような内容になっています。
重要な変化点である臨界という概念とエントロピーの増大という二つを軸に構成されています。第I部では宇宙、銀河、恒星、惑星の成り立ちが4つの臨界という切り口で語られます。エントロピーが増大していくにも関わらず、なぜこのような複雑な構造が出現するのかといった単純な疑問にも回答が与えられており、理解しやすいです。第II部では生命の誕生から霊長類の進化までを地質学や生物学の観点から記述されています。生命の誕生については完全には分かっていない部分も多いようですが、学問領域を跨いで議論が展開されます。第III部では人間と言語の誕生、世界への拡散、農耕、都市と支配者の出現、グローバル化といった流れで現代までの記述が続きます。この間にも3つの臨界を通して世界が変化し、現代がどのように形成されてきたのかを理解できます。最後の第IV部では最後の臨界を経て地球と、そして宇宙の終わりまでが語られていきます。
オリジン・ストーリーというシンプルなタイトルに相応しい内容でとても面白かったです。文系・理系のあらゆる学問の研究成果を必要とする内容を一人で書いており、改めて著者の守備範囲の広さに脱帽します。宇宙や惑星の成り立ちは物理学や天文学、生命や動植物の誕生と進化は物理学・地質学と生物学・遺伝学、人類誕生後は考古学と歴史学のように本当に広範な知識が必要となり読んでいるだけでも世界が広がるように感じました。 -
「サピエンス全史」を彷彿とさせる作品であるが、本書は宇宙の始原から書き起こされ、時間軸の視点は全史とは大きく異なる。「サピエンス全史」は人類のオリジンを説くが、本書は万物のオリジンを説く。人類の歴史はオリジンストーリーのほんの一部でしかない。
本書で臨界と称される、次のステップへ進む特異点(オリジナルではthresholdか)も、8ステップあるうちの5までは人類誕生以前の話であり、臨界6に至って人類が誕生する。7は農耕。これにより、人類は爆発的に人口を増大させる。8が人新世、工業化・メガイノベーションを描く。これにより、人類は地球の環境をも左右できる存在となったのである。本書では、以後地球の終焉、太陽系の最後、宇宙の終末までを描く。
余りに取り扱うテーマが広大であるため、目新しい知見が綴られている訳ではないが、この世の始まりから終わりまでを描いた本は、他に類を見ないので、一読の価値ありである。 -
1この本がテーマとしている問題提起は何か? どんな問題を提示し、 どんな解決方法を提案しているのか?
.専門分化された専門知識をまとめること、それを一つの学問として設立した
2この本はどのように始まり、どのように終わったか?
.作者がおりじんすとーりあ(万物の起源の物語)二以下に興味を持ったのかから始まりとより良い世界を築こうとする世界中学生、生徒にこの本を捧げるところで終わる
3 あなたはこの本から何を学びたいか?
.世界の歴史について、人の歴史を中心としない部分の歴史を学ぼうと思った
4この本が同じジャンルの他の本と似ている部分、 違う部分はどこだろう?
.似たような歴史の本のサピエンス全史などと似ている部分は知的革命、農業革命に触れているところで違いは人間活動を中心とした話ではなく物理エネルギーの流れで歴史を書いているところかと思われます
5 この本はなぜ重要なのか?
.エネルギーの流れを中心に書かれた、宇宙の始まりから現在、それから物理的にあり得る未来をまとめている点
6この本のタイトルは内容と合っているだろうか? あなたが本のタイトルを付け直すとしたら?
.オリジンストーリーは合っていると思います、付け直すとしたら、起源を調べる問題は難しいかもしくはここで言うオリジン(起源)のようなものがあるかもわからないので最新138億年全史とかだと内容とは合っているかもしれません
7この本のキーポイントやコンセプトは何だろう?
.起源の歴史についてをまとめたようとしたところ
8本の書き出だしをチェックして、作者は読者を引き込むために どんなトピックを展開しているか?
.万物の歴史について興味を持った気きっかけがロシアソヴィエトの歴史を教えているときに人類の歴史根源は競合的なものではあると言うことを伝えてしまうのではないかと言う疑問から始めたこところから展開しています
9 本で扱われているビジュアル・・・チャートラベル グラフ 写真図解から何を学んだか? それらの要素からどんな種類の情報を得ることができたか?
.人類の人口が本の中で人新世と呼ばれる時代に入ってから急激に人口が増えて、使用エネルギーが増大していることなどここまでのオリジンストーリー簡単にまとめた表から現在までの流れがわかります。写真などからはここまでの歴史において発掘されている化石や道具がどのようなも形をしているがわかります
10著者は読者に対してどう考えてほしいと思っているのだろうか?
.過去の歴史を見ることで現在人類が地球に影響を及ぼす量が大きくなった世界でどういう風により良くしていくかを考えてほしいと思っているように感じます
11人に勧めるとき、どの章どんな情報を1番に取り上げるか?
.一章あたりの最初の構造に書いてあるエントロピーによって物質がどう形作られるかのあたり
12 作者はこの本をおもしろくするために どのような工夫をしているだろうか?
歴史をエネルギーの流れでまとめているところ
13作者の主張のどこにできるか?その理由は何か?
.歴史からより良い世界を作っていこうというところには賛成します、その理由はこのような壮大な歴史から伝わってくることから自分たちの立ち位置を理解することは大切なよううに感じるところが理由になります
14 テーマを説明するために作者がどのような事例を 出しているのか? 興味深かった例は?
.人口とエネルギーの増え方を調査した事例などが興味深かったです
15 この本を読んでいるときにどんな感覚になったか?
.壮大な歴史に圧倒されながらも、今の自分たちについても生活がエネルギーのどの部分に当たりそうなのかを考えるような感覚になった
16 この本で最も重要な一文はどれか?その理由は何か?
.(少なくとも一つの宇宙では。だがまだまだ仕事は残っているかもしれない。)
これは、エントロピーによって構造や秩序は破壊されていくかもしれないがそれにはまだまだ時間がかかり、その間にオリジンストーリーを更新することなどが我々にもできるというようなことが示されていて、このような歴史に圧倒されてもできることはまだまだあるとが大事だと思わせてくれるところが良かったからです。
17本の内容を振り返って、自分にとって 一番さった箇所はどこか?
.植物が光合成で酸素を増やしすぎたために地球が凍結するくだりと、複雑な構造にはそれだけ多くの複雑税がかかるという部分 -
「ビッグヒストリー」という言葉は聞いたことがあり気になっていたが、初めて本を読んでみた。宇宙、地球、生命、人間と段階を踏みながら、天文学、地質学、生物学、人類学、考古学、歴史学を紡ぎ合わせてストーリーは展開する。スケールの大きさについていくのは疲れるが、読み応えはあった。
根底にあるのは、宇宙が生まれてからエントロピーが増大してきたという点。threshold をこの本では臨界と訳しているが、これらの臨界に達した時に宇宙や地球、人類らは変質をしている。人新世のよい点、悪い点にフェアに触れたのちに最終章の終わり方はまた宇宙に戻る。壮大な話しでした。
著者は集合的学習を通じて人類が進化し、社会を形成してきたという。この本を通じた知の交流が起きれば、著者のいう「よい人新世」に向かうのでは?現実はそんな楽ではないかもしれないが、著者がほとんど触れていないインターネットを介したテクノロジーの進化を活かせば、可能かも?そんな楽観的な気持ちになった。 -
【静大OPACへのリンクはこちら】
https://opac.lib.shizuoka.ac.jp/opacid/BB29262098 -
そもそも始まりからして怪しい なんか前提が間違いだと思います
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ビックバンから宇宙の終わりまでのビックヒストリー。宇宙史、地球史、生命史、人類史を駆使した壮大なオリジンストーリー。
エネルギー、情報量、エントロピーなどがキーワード。 -
p58から