- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480854315
作品紹介・あらすじ
誰にでも何でも無料で-。日本の公共図書館を変える原動力になった、東京都の日野市立図書館は、どのようにして作られたか。初代館長が書きつづった感動的な記録。
感想・レビュー・書評
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本を読む悦び
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図書館の勉強中。
ずいぶん昔の本ですが、日本の図書館の歴史を知るには大事な一冊だと思いました。
私が生まれる以前の話なので、『図書館ってこんなひどい待遇だったのか』と驚くことの方が多かったです。
『無料貸本屋』だったり、『受験生の勉強する場』だったり、利用者数や貸し出し数の水増しだったりと、現状との違いに驚き。と同時に、こうした状況だったにもかかわらず、奮闘してくれた人たちがいて、現在があるのだということも分かりました。
いままさに図書館を建てる計画が進んでいる私の地元では、無理解な議員さんたちにどう図書館の必要性を理解してもらうかで頭をひねっているところです。
けど本書が書かれた頃のことを思えば、『図書館』に対する必要性や重要性はずいぶん理解してもらえている、浸透しているのではないかという期待もあります。
昔はもっと大変だった。いま、私たちも頑張ろうと思った一冊でした。 -
図書館のパイオニア日野図書館の出来るまで。
昭和40年代の話ですが、平成27年であっても変わりません。
しかし、図書館に理解のある有川さんが館長から市長になっていらない嫉妬があったり、図書館の学習室問題があったり、図書館に勤めているのではあればぶつかる問題点ばかりです。
しかし、前川さんのような「図書館は本と人が出会う場所である。」といった想いを持ち行動する人+前川さん達、現場をサポートしてくれる有川さんといった方々がいたからこそ日野図書館が出来たのでしょう。
図書館をつくる場所の地域性・職員・施設・資料を適正にしたら、理想的な図書館 になる。と改めて思いました。図書館が偉いではなくて、利用者・図書館・本屋さんなどそれぞれに見習うべき点がある。といった前川さんの考えて方は見習わなければ。
図書館だけでなく、本に関わる人には読んでもらいたい一冊。 -
資料番号:110174778
請求記号:016.2マ -
リアル「図書館革命」!
本のリクエストサービスとか、簡単な貸出手続きとか、今では当たり前になっていることが、当たり前でなかった時代の図書館。数々の偏見や時には悪意にも立ち向かって、図書館の本質を考え続けやがて現実のものにしていく過程は、もはや冒険譚ですよ。本文にもみえる言葉だが、じっさい「図書館革命」だった訳です。
まわりはおおむね敵ばかりなので、折々に数少ない「味方」が現れると、快哉を叫びたくなる。当時都立日比谷図書館の館長に就任した仏文学者杉捷夫の格好良さといったら!
(当時の都立、県立、及び国会図書館vs市区立図書館の対立も読みどころのひとつ。というより、前者は後者をほとんど相手にしていない。)
関係者が書いた歴史の内幕モノ、として読めば面白くないはずはないのだった。 -
利用者に本を届けるという強い情熱で数々の困難を乗り越えていくひまわり号。非常に感動したし、移動図書館サービスを行うに際し、自分なりの精神的柱が形作られるきっかけとなった。今読んでも古くない、熱い本。
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学校で薦められました。