自信がなくても行動すれば自信はあとからついてくる ――マインドフルネスと心理療法ACTで人生が変わる (単行本)

  • 筑摩書房
4.32
  • (41)
  • (31)
  • (12)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 829
感想 : 41
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480843210

作品紹介・あらすじ

自信のなさと戦うのをやめ、マインドフルネスとACTでネガティブな思考や感情をコントロールしよう。恐れや不安と新たな関係を築けば、次の一歩を踏み出せる。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2021.3.18読了
    初めてラス•ハリス氏の本を読んだが、この同じ目線で一緒に章を進んでいく感じが、身近に感じて読み進めやすかった。思考に名前をつけるであったり、恐れを受け入れるだったり、自信を持たせるための様々な方法が書かれていて、実践していきたい。特に、瞑想時に意識することは非常に参考になり、早速取り入れている。

  • 心理療法について調べているうちにACTというものがあるということを知りこの書籍を購入。

    自信を持つために、多くの自己啓発本やメンタル本ではポジティブ思考や不安を排除する思考法などが書かれているが、この書籍ではポジティブ思考いくらできてもネガティブ思考は消えないし、また不安や恐怖の排除は一時的にできても再び現れることを唱えており、まさにそうだと共感する部分が多くあった。
    それらのことを踏まえACTはネガティブ思考、不安、恐怖を抱くのは正常であり、その思考を自分の中で受け入れることが重要になるという考え方で、これまで嫌な気持ちを排除しようとしていた自分の常識を覆す考え方となり目から鱗な書籍となった。
    まだ、ACTについては全体を舐めた程度で深掘りできていないため、もう一度読み直したい。

  • “マインドフルネス“、“今に集中する事“がなぜ大切なのか、すごくわかりやすく書いてあった。

    恐怖や不安や退屈が悪い事ではないこと、誰でもあることを理解して、消えないからこそ上手く付き合う方法が繰り返し、実践ワークもあり何回も何回も練習できる形で書いてあり、ありがたかった。

    個人的にはっとした部分
    『自制心や意志の力はない
    ・魔法の薬探しの旅に出かけてしまう。今すべき行動をする代わりに本を読んだり、セミナーに参加して意志や自制心を強くしようとする。
    ・魔法の薬は手に入らないと考え、大切なことを諦めてしまう。自分には十分な自制心、意志の力がないと思っているからだ。』

  • "自信"という魔法のようなものがあれば行動できると勘違いしているだけ。自信はなくても行動することはできる。行動したあとに自信がついてくる。

    行動する時には不安がつきものだ。自分自身が、できない理由を心の中で囁くかもしれない。しかし、それは当たり前ことだ。無理に追い出すのでもなく、閉じ込めようとするのでもなく、ただ不安に居場所を作ってあげれば良い。不安が悪いのではなく、不安によって行動できなくなることが問題なのだ。不安に囚われなければ、行動することはできる。

  • ACTをベースに行動を起こすことの重要性について語っている
    前著同様人は完璧ではないという前提のもと内容も語り口も一貫しているため安心して読み進めることができるし、弱さを認めるからこそ勇気づけられる。
    自信のゲームで勝つための10個のルールは行動を起こすのがめんどくさいと思ったときに参照したい。
    最終章にあるように「勇気とは、恐れを抱えながらも大切なことを実行することだ。」というのはその通りだと思った。


  • 自分ときちんと向き合った上で、マインドフルネスを実践し、自信を持てる訓練をしましょう。

    という内容で下手な引き寄せとかスピリチュアルにすがるより、おすすめ。

    目の前の物事に集中して、ネガティブな思考と距離を取る手法を教えてくれます。

    自分自身の大切にしてる価値観について掘り下げる内観の参考にもなり、
    メンタリストDaiGoさんの著書、超客観力と合わせて読むことでより理解が深まりました。

  • 個人的にはとてもためになる本だった。「自信」という考え方が180度変わった。
    「自信がないから〜」「自信がついてから〜」では一生自信をつけることはない。まずは自信をつけた先にどんな未来があるのか、どんなことを望むのかが大切であり、自信をつけることが最終的な目的ではない。
    まず大切なのは行動すること。しかし行動中には恐怖や不安などさまざまな思考が生じ、行動に集中できないことが多い。この本ではACTという手段を用いて、どうすれば行動に集中することができるのかが述べられている。

    個人的に好きな文
    人々が勇気を持って行動する時に感じる、共通した感情は何か?”恐れ”だ。つまり勇気とは恐れのない状態ではない。勇気とは、恐れを抱えながらも大切なことを実行すること。


  • ACT ラスハリスの三作目。
    これまでの作品と比べて、新しい視点はないが、何か新しいことに挑戦したい人に勧められる内容。

    我々は自信が無ければ行動できない、と考えてしまうことがあるが違う。しかし、どんなに挑戦が怖くても、不安でも、我々は行動できる。
    大切なことは、ネガティブな感情と闘わずに、それらを受け入れて、そのままにしておく。
    そして、行動してしまえばいい。と主張している。

    実際に、
    自尊心は傲慢さと関係がある。
    能力を発揮できるか否かは、緊張感の度合いではなく、どれだけ集中できるかが鍵。
    などのことが研究で示されており、このことから

    私たちが持つ、「自尊心は必須。緊張は悪いもの。」などの考えは再考の余地があると言えるのではないか。


    また、大切なのは目標達成ではなく。価値に基づいた行動である。というプロセス重視の主張もされている。

    この本の内容を独断と偏見で要約するなら、
    「感情は関係ない。受け入れて行動しよう。ただ行動するならば、あなたが大切にしている価値観に乗っ取ってね」


    一歩を踏み出すのが怖い人に是非読んでほしい。 

  • マインドフルネスについて丁寧に解説した本。
    自信をつけるためにはマインドフルネスが有効。
    自信は行動のあとについてくる。




    自信のゲームで勝つためのルール

    1まず自信の行動せよ。そうすれば自身の感情は後からついてくる。

    2真の自信とは恐れがない状態ではない。
    それは恐れとの関係が変化した状態だ。

    3ネガティブ思考を持つのは正常なことだ。
    それと戦わず、脱フュージョンせよ。

    4セルフアクセプタンス(自己受容)は
     自尊心に勝る。

    5価値を絶対視するな。
    しかし積極的に追い求めよ。

    6真の成功とは、
     自分の価値に沿って生きることだ。

    7成果にとらわれるな。
    プロセスに情熱を注げ。

    8恐れと戦ってはいけない。
    それを受け入れて仲良くなったり、
    役立つ方向に導こう。

    9、失敗は苦痛だ。
    だが私たちが進んでそこから学ぶなら、
    それは偉大な教師になる。

    10最高の力を発揮するカギは、
    行動に完全集中することだ。




    ACTとは
    accept your thoughts and feelings
             自分の思考と感情を受け入れる
    choose a valued direction
             価値が示す方向を選ぶ
    take action of mindfully
              マインドフルに行動する


    人が自信を持てない理由は、次の5つあります。
    ①期待が大きすぎる
    ②自己評価が厳しい
    ③恐れにとらわれる
    ④経験が不足している
    ⑤スキルが不足している
    これらは「スキルを磨く」「実際に使ってみる」「結果を評価する」「必要ならやり方を変える」ことで自信をつけることができます


    恐れは弱さの表れ。こう考える人は多いです。でも、実際は違います。コンフォートゾーン(快適な状態)を出てリスクを冒すと、あるいは困難な状況に陥ると、人は恐れを感じます。それは弱さではなく、正常な人間の自然な反応なのです。知っておくと恐れに対する反応が変わってきますよ


    自分の価値

    1価値は厳しい状況にあるときでも、すべきことをするためのひらめきと粘り強さをくれる
    2価値は私たちの指針をくれる
    3価値は目標に向かっている時も幸福感をくれる




    気持ちを落ち着かせるためには、感情に名前をつけること。やり方は①感情に気づく②感情承認する③感情に居場所を作る④気づきを広げる。特に怒り、悲しみ、罪悪感、イライラ、フラストレーションが溜まった時におすすめ。



    行動を邪魔するのは、次の4つ
    Future フュージョン(融合)
    Excessive goals大きすぎる目標
    Avoidance of discomfort 不快感の回避
    Remoteness from your values
    価値との乖離

    特効薬は
    Diffusion 脱フュージョン
    acceptance of discomfort不快感を受け入れる
    realistic goals現実的な目標を設定する
    embaracing values価値を大切にする



    失敗から立ち直る方法①逃れる②場所を空ける(スペースを作る) ③自分に優しく接する④うまくいったことに感謝する⑤役に立つものを見つける⑥自分の態度を明確にする



    粘り強さとは、問題や困難に見えることなく意思を貫く姿勢

    自己成長とは、自分を磨き強くしようとする、あるいはスキルや能力を高めようとすること。




    セルフアウェアネス(自己認識)は自己不信を乗り越えるのに重要。必要なのは①現在の課題にマインドフルに集中②後で自分が直接観察したことを内省する③それでも自分を信じられないなら、信頼できる有能な人から正直で中立なフィードバックをもらう



    何かうまくやる時のみ、人は自信を持つ傾向にあります。自信をつけるためには「注意を向ける」「心を開く」「興味を持つ」「意識を柔軟に保つ」ことが必要。自信は後からついてきます。コツは現在の自分の行動に集中することです。


    心配することと気遣うことは違います。気遣いは、大きな意味がありますが、心配は何の役にも立ちません。例えば、「健康について心配する」とは、自分の体の問題点について無意味にくよくよ考えること。一方で「健康について気遣う」とは健康的な食事で運動し、タバコをやめると言うことです。



    心配することと気遣うことは違います。気遣いは、大きな意味がありますが、心配は何の役にも立ちません。例えば、「健康について心配する」とは、自分の体の問題点について無意味にくよくよ考えること。一方で「健康について気遣う」とは健康的な食事で運動し、タバコをやめると言うことです。


    「私が〇〇に上達したければ、〇〇の練習をする必要がある。」これを決まり文句にすると練習をしない理由がなくなります。そして、やるべきことに集中でき、結果が早く出やすいです。

  • プラス思考やプラスのイメージが大切で、不安に思ったりネガティブなことを考えたりすることは悪いことだと思っていましたが、恐れや不安が生じるのは当たり前で、それを受け入れることが大切という内容には、心が救われました。
    マインドフルネスの練習をして、自己受容の力を高めていきます。

全41件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

ラス・ハリス Dr.Russ Harris:ラス・ハリス医師は、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)の施術者として世界的に知られている。もともとは医学畑の出身だが、医師として働くうちに処方箋を書くことにうんざりし始め、同時に健康と幸福における心の側面に興味をつのらせた。この興味は彼のキャリアに大きな変化をもたらした。現在の彼は、非常に関係性の深い2つの仕事、セラピストおよびコーチとして活躍している。 2015年、ラスは世界保健機関(WHO)のために、世界中の難民キャンプで使用するストレスマネージメント・マニュアルを作り上げた。トラウマが引き起こすPTSD(心的外傷後ストレス障害)、うつ、不安障害など、あらゆる問題に対応可能なプログラムだ。その驚くべき効果は世界屈指の医学雑誌、ランセットに掲載された。代表作である「Happiness Trap」は30以上の言語に翻訳され、世界中で100万部以上を売り上げている(日本語版は『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』筑摩書房刊)。本書は これに大幅な加筆訂正を加え、半分以上を新たに書き下ろしたものである。

「2023年 『定本 ハピネス・トラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ラス・ハリスの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
リンダ グラット...
エーリッヒ・フロ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×