恋する伊勢物語

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 77
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480813091

作品紹介・あらすじ

ウルトラ不倫あり、結婚モラトリアムあり、ナンパあり、有名なゴシップあり、告白できなかった恋あり、妻公認の浮気あり、おばあちゃんの恋あり、自然消滅あり、もう何でもありの恋愛心理かたろぐ。伊勢物語に詠みこまれた歌の本歌取りによる、新作短歌も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 伊勢の訳が易しいので、さらっと読める本です。和歌を交えた様々な恋愛模様が展開されてゆくのが醍醐味ですv

  • たまには勉強の本もということで、おすすめするのがこの御本。伊勢物語を勉強したいなら絶対これがいい!わかりやすいし面白いし、普通の小説を読むみたいに伊勢物語が読めます。伊勢物語を存分に楽しめる一冊です。

  • 面白かった。
    初恋、ナンパ、不倫、浮気に、別れ際。成就する恋、しない恋。
    とにかく色んなケースの恋愛がある『伊勢物語』。
    平安時代の話なのに「こういう人、いる!」と共感してしまう。
    時代が変わっても、恋愛にまつわる人々の思いは変わらない。

    歌人なだけあって、歌の解釈が素晴らしい。
    掛詞などの技法を駆使して、重ねられた意味を現代語訳するだけではない。
    そこに秘められた、事情や思いを紐解いていく。

    面白いエッセイ。
    古典が苦手、という人でも、エッセイとして楽しめる。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2006/04/post_0ad4.html

  • 高校生の時に国語の先生におすすめしてもらった、私のお気に入りの本です。この本では、伊勢物語がリズミカルに紹介されています。といっても、堅苦しさとは無縁の本です。伊勢物語の現代語訳を担当した俵万智さんによって、平安時代の恋愛が面白く描かれています。現代とは違いすぎる昔の文化に驚いたり、身分違いの切ない話に悲しくなったり…「学生時代、古典が苦手だった…」という人にこそ読んでほしいです。
    (建築学コース M1)

  • 現代女性の感性で読み解いているのでわかりやすい。つくも髪になっても恋の話はおもしろい。

  • なにげに久しぶりのプライベート読書。(しばらく仕事の資料と投資の本ばかり読んでた。。汗)1991年1月〜12月までの読売新聞日曜版の連載をまとめた俵万智さんの『伊勢物語』に関するエッセイ。歌を中心にしていてわかりやすく、連載当時毎週楽しみに読んでいました。
    近年、大河ドラマ『平清盛』にハマったり、百人一首の本を作ったりして、自分の中で平安時代熱が再燃。当然ながら、大人になったいまのほうが藤原氏の名前や政治背景などを把握できて楽しくなっている。原典は厳しいし、1〜2編読めばわかると想うが原典の直訳もつまらないので、とりあえず、なつかしのこの本を読むことに。

    話はみなさんもご存知、在原業平の歌物語。といいたいけれど、高校で習うであろう「東下り」(からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ)のように業平の話ではないものもけっこうあります。実際は、業平のような風流を解する人が集めた物語集って感じでしょうか。(一部、反面教師的に興ざめな物語も入っている。)

    さまざまな男女の恋愛の形が入っていて、いつの時代も変わらない様子が、ときに楽しく、ときに切なく、ときにやるせなく。わずらわしいことも多かっただろうけども、こんな風に和歌をやり取りしながら恋愛できるなんて、風流でうらやましいな〜って思いました。

    業平と高子の身分違いの恋はやっぱりドラマチックですよね。万智さんが「あれは、なあに?」と決め台詞として訳しているところがさすがだなぁと思いました。

    都に宮仕えに行ったまま音沙汰のない旦那を待って待って待って、、、この日までに帰って来なかったら離婚する、と決めていた女性の「三年目の悲劇」は、とても切なく、でも起こりうることで心を打ちました。

    「だから出世しない」の布引の滝の話は、在原業平・行平の話のような気がするけれど違うのかな?

    どの話にも短い中にささやかな心を動かすものが含まれています。

    調べたら『愛する源氏物語』も出ているそう。
    業平もモデルのひとりとされる光源氏の物語。和歌は漫画でもほとんど読み飛ばしてていたので、いずれ読もうと思います。

  • 現代訳で古代の人々の恋が表現力豊かに再現されている。

  • 伊勢物語は恋愛カタログ。さあ、原作読もう。…って、いつになるやら。

  • 伊勢物語を読んでみたいと思って手にとってみた。
    もっとがっつりと俵さんがアレンジしたものかなって思っていたため、ちょっと拍子抜けしたかも。

  • 和歌って、日本語ってほんとに素敵!
    って思わせてくれる。
    思いがずーんって伝わってくる、
    本当の和歌の在り方がここに見られる。

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著者プロフィール

1987年の第1歌集《サラダ記念日》はベストセラー。歌集に《かぜのてのひら》《チョコレート革命》《プーさんの鼻》《オレがマリオ》《未来のサイズ》《アボカドの種》、評伝《牧水の恋》、エッセイ《青の国、うたの国》など。2022年、短歌の裾野を広げた功績から朝日賞を受賞。読売歌壇選者のほか、宮崎で毎年開催される高校生の「牧水・短歌甲子園」審査員もつとめる。

「2023年 『旅の人、島の人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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