きのこの話 (ちくまプリマー新書 176)

著者 :
  • 筑摩書房
3.88
  • (8)
  • (15)
  • (7)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 155
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480688774

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • そんな気する(糸井重里のコピー)

    筑摩書房のPR
    https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480688774/

  • 某「ほぼ日」HPで楽しみにみている「きのこ」の話。
    主に北海道阿寒湖周辺の森の、きのこや粘菌たちの写真がたくさん載っていて、見ていてたのしい一冊でした。
    トレッキングとかしていると、絶景とか、高い空とか、遠い海とかで、わあーっとなる一方、倒木の陰とかでちっさい白い傘をみつけると、おおって足が止まるよね。なんなんでしょう、あのテンションの上がる感じ。たしかに「1UP!」するよね。
    素敵なきのこ写真をとる方法も伝授してくださってますが、唯一無二の写真をとる極意は、きのこと森と、向き合う心の姿勢にあるのかもしれないなと、妖精みたいな写真のきのこたちを見ていて思いました。
    小さなきのこの傘から、目には見えない土の中にのびる菌糸を思い、命を終えた倒木が森の一部になるための一助になっていく不思議な輪廻を連想する。ミクロだし、マクロだし、コスモスなんだなって、そういうとこまで考えさせられて、愉しい本でした。

    猛毒で発光してるツキヨタケを、月夜の森で生でみてみたい。
    暗いのも、虫も、蛇も嫌いだからさー。これってわたし的には結構な野望だ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「暗いのも、虫も、蛇も嫌いだからさー」
      ツアーがある時はお呼び頂けると幸いです(因みに私は怖がりで、逃げ足速いです)。
      この文言に反応する?...
      「暗いのも、虫も、蛇も嫌いだからさー」
      ツアーがある時はお呼び頂けると幸いです(因みに私は怖がりで、逃げ足速いです)。
      この文言に反応する?ってところにツマラナイ事書いて済みません。。。
      2012/05/10
  • 図書館ブラブラしてて見つけた『きのこの話』(新井文彦)。

    食べることが命懸け、トライ&エラーの賜物フード【きのこ】を、

    日常的な食品、薬、宗教儀式でお肉が食べれない間の代用品(主にロシア)など、《食べるもの》として『きのこの歴史』(シンシア・D・バーテルセン)では読みましたが、

    今回は《鑑賞するもの》として読んでみました!

    まぁ、この方の写真はどれを見ても飽きない。

    「こんなきのこあるの!?」
    「えっ、このきのこにこんな特徴あったの知らなかった」
    「きのこ越しに風景見るとこんな風に見えるんだ!!」

    という写真を見るだけでもいろいろ思ってしまう。

    説明文読んでるとまぁ手が止まらないわね。

    以下そのまとめです!

    【特殊キノコ】
    ❶変化を起こすもの。
    触ると赤から青色に変色するもの、乳や血のような液体が滲み出るもの、傘が開き始める頃に傘がドロドロに液状化するもの、いっぱいありますイヒヒ

    ❷世界で唯一、日本だけでしか見ることができないきのこ!?クチキトサカタケ。

    ❸コケと呼ばれているのにコケではなく菌類の生物がいます。(ちなみにコケは緑色植物)

    ❹光るきのこツキヨタケ(毒)。ほのかに発光して肉眼ではわかりづらい故の撮影方法はすごいと思った…。

    以前読んだ『光るキノコと夜の森』(西野嘉憲)では「24時間光りっぱなし」だそうです。

    そしてこの本曰くツキヨタケ以外にも発光キノコはあって、

    【光るキノコ料理ができるのか否か】を聞かれたらしいですが、

    「潰したり加熱したりすると発光が完全に消えるので、毒があるor無毒だけどホコリっぽくてマズイとわかっててサラダにするかだけど……オススメできない」とのこと!

    サラダはいらんけど光るキノコは見てみたい

    【冬虫夏草】
    種類によって寄生する昆虫が決まっているらしい。

    それぞれに専門がいるのか…。

    【寄生きのこ】
    ❶きのこに寄生するきのこ

    ❷きのこに寄生するカビ

    菌類が菌類に寄生なんて……と思ってた私は無知でしたスンマセン。

    かのギンリョウソウもこの類らしくてビックリした。

    【馴染みあるきのこでびっくり話】
    ❶この地球上で1番大きな生物はきのこ!?

    地中に広がったオニナラタケの菌糸を調査したら、約2200エーカー(8900平方キロメートル)にわたって、

    同じ遺伝子であることが2003年ごろにわかったそうです。

    動物でも木でもない!!

    菌!!!

    ❷エノキは実は《小さくて細長いもの》じゃない。

    自然界に生えてても私多分わからへん……。

    ❸毒キノコを判別する共通ルール的なものがない。

    傘から白い粉が出るか否かを調べる方法があったように思うけど…

    あれもそのうちの1つにすぎないのか!!!ナンテコッタ。

    【きのこで有名な人】
    ❶南方熊楠
    昭和天皇にキャラメルの箱入り粘菌標本を進献ってすごすぎる。

    ❷アイスマン
    約5300年前の男ミイラの携行品になんと2種類のきのこ!!

    『きのこの歴史』(シンシア・D・バーテルセン)にも書いてあって運命感じた。(なんの?)

    【登山やってるが故に読んでウンウンorえっ!話】
    ❶虫アタック(ウンウン)
    前から集団はつらいぜ。わかるよ…。

    ❷キノコ散策をスノーシューで(えっ!)
    冬でもできんのか!!っていう驚きと、スノーシュー×きのこっていう意外な組み合わせに対する驚きで頭飛んでいきそう。

    ❸ハイマツが生え揃ってるように見える理由(えっ!)

    きのこじゃないけど許して。

    これにはちゃんと理由があって、
    「冬に雪が降り積もった際、露出した部分だけが、強風にあおられるなどして削られてしまうため」なんですって。

    何回かハイマツ見てるのに全然知らなかった!!!

    すべてのものに理由はある

    ーーーーーーーーーーーーーーーーー

    ……とこれだけいろんな事にびっくりしたけど、

    読みながら思った事はいっぱいあって以下がそれです。

    【キノコが出てくる作品】
    ❶『ナウシカ』
    腐海がまさにそれだし、最初の方のシーンで一気に胞子噴出は衝撃的。

    でもこれがバイオレメディエーション(生物的環境浄化)の役割を担って活動してるっているのが感動モノだわ。

    ❷『最高のオバハン中島ハルコ』
    このドラマとまさか共通点見出すと思ってなくてビックリ。

    ハルコが例えで「サルノコシカケ!!」って言ってたよ。

    【私がきのこでなかなかできない事】
    ❶自然界のきのこを触る
    この本の著者は「この感触はクセになると思うきのこがある」って言ってるんだけど…

    見るの楽しいけど触るのはまだ勇気いる!!!でも触ってみたい!!!どうすればいい!!!

    ❷自然界のきのこの匂いを嗅ぐ
    「毒&胞子吸っちゃわない!!??」って思うんだけど、ダイジョブなんですね。

    世のきのこ愛好家ってほんとチャレンジャーで尊敬するよ……。

    ーーーーーーーーーーーーーーーー

    …と久々に熱くなってしまった。

    きのこ面白い。

    そして関連書もっと読みたい!!

  • 新井氏の自然の捉え方が好き
    粘菌と地衣類は初耳、よく分かんなかったから更に調べたい
    キノコ図鑑も1回読んでみようと思う
    ヒトに寄生するキノコよりもキノコに寄生するキノコとかカビの方が驚愕
    「キノコを見ているようで実体(菌糸)は見えていない」ってワードが面白い

  • 学術的でもキノコ狩り的でもないユルいキノコの話。何より写真が美しいです。例えばこれ↓http://twitpic.com/bc5yti

  • きのこ写真家である新井文彦さんの写真は、数あるきのこ本の中では、一番だと思います。
    きのこエッセイも楽しく読まさせて貰いました。

  • 2014年5月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
    通常の配架場所: 1階文庫本コーナー
    請求記号: 474.85//A62

    【選書理由・おすすめコメント】
    きのこの写真が多く取り入れられていて、とても読みやすく、きのこのイメージがしやすかったです。著者も面白おかしく文を書いるので、読む側としても、時間を忘れて読み進んでいました。とても森に行きたくなる一冊でした。
    (経済学科4年)

  • こんなマニアックな本、大好物です。
    私は「粘菌」が大好きです。きのこも割と好きです。
    この本は写真も多く、きのこを撮り続けた著者のきのこに対する愛が伝わってきます。
    粘菌も後ろのほうにしっかり書いてくれてあり、写真もあり、粘菌好きとしてはうれしいかぎりです。
    きのこも粘菌もかわいいなぁ♪♪

  • 写真は好き。キノコばっかりをアップにせず、引き気味に撮って、まわりの景色を入れている。森の中のキノコが、どんな感じに生えているのかわかって楽しい。
    一方、図鑑的な愉しみはいまいち。キノコ好きがみんなそうだとは言わないが、ぼくはキノコの種類や、生え方や、生態や、味なんかに興味がある。そういう話は本筋ではない。著者とキノコや自然とのかかわりが中心の、軽いネイチャーエッセーという感じだ。

  • きのこ好きによる、きのこ好きのための、きのこの本。

全22件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

きのこ写真家。主な著書に『もりのほうせき ねんきん』(ポプラ社)、『森のきのこ、きのこの森』(玄光社)、『粘菌生活のススメ』(誠文堂新光社)、『きのこのき』(文一総合出版)、『毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの』(幻冬舎)、『きのこの話』(筑摩書房)など。

「2021年 『きのこ のこのこ ふしぎの こ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新井文彦の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
大野 更紗
ジャレド・ダイア...
ショーン・タン
三浦 しをん
エラ・フランシス...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×