- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480683380
作品紹介・あらすじ
「幕府はどうして倒れたのか?」「日露戦争はなぜ起きたのか?」など、近代史の謎に第一線の歴史家が挑み、学生の鋭い問いに答える。スリリングな講義の実況中継。
感想・レビュー・書評
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幕末の江戸幕府や明治時代への印象が変わる本。
徳川家茂は一橋派との跡継ぎ争いに勝利し将軍の地位についたものの若くして病死した程度の印象しかなかったが、実際には積極的に上洛を行っていたらしい。
また、江戸幕府は保守的だったため倒れたのではなくむしろ改革を行ったことにより瓦解していったという見方も面白かった。
そして始まった明治時代に関しても、江戸幕府が倒れた後武士は一体どうしていたのか、明治時代の終わりはどのようなものだったか等が、明治時代の人間の視点から考えられている点も良かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
210.6-Y
閲覧新書 -
近代日本の原点である明治時代にスポットを当て、「どうして明治史なのか?」「幕府はどうして倒れたのか?」など明治の歴史を考える中で重要と思われる疑問6点を挙げ、生徒の質問を先生が解説する本書。東大駒場の講義内容をまとめた、明治史の入門書となっています。
明治史をより深く知りたい方には『明治史講義』【テーマ篇】・【人物篇】(それぞれ筑摩書房)をどうぞ。 -
ちくまプリマーのはじめてシリーズはどちらかというと中高生向けに仕立てられており、なんとかついていけた。のだが本書は東大生向けの講義をまとめられており、ちょっとしんどかった。第ニ講が一番面白かったかな。説明されているのは幕末だけど。
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東2法経図・6F開架:210.6A/Y24h//K
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幕府はどうして倒れたのかから、明治はどう終わったのかを、歴史家の視点で描くことで歴史のオモシロさを抽出する。
今の感覚からすると「明治はどう終わった」って聞かれても「明治天皇が崩御したからだろ」と後出しジャンケンの回答しか出てこない。当時はそうではなかったわけで「一世一元」制の確立に始まり、特に諡号をどうするかなどいろんなことを制度として確立する必要があったことに、改めて「なるほどね」と思う。そして明治神宮の設立には呆れてしまった。景気対策だったなんて。 -
明治史は高校までの歴史の授業では、あまり深く教えられていないと感じているが、大学でこのような講義が行われていることに感心した.明治維新の内容を細かに追跡した 第二講 幕府はどうして倒れたのか? は、まとまった論考だ.文久インパクトと名付けた解説は秀逸.第六講 日露戦争はどうして起きたのか? も、元老の存在を前面に掲げて解き明かす感じのストーリーは楽しめた.また、第五講で解説されている「華族」については、知らないことの連続だった.面白かった.
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2019年3冊目。日本史は受験科目ではなかったので、明治史は大きな出来事しか知らなかったけれど、この本でいろいろなことを知ることができました。徳川幕府は倒されたのではなく瓦解したのだとか、内閣総理大臣の権力は強くなかったとか、日露戦争の前には満韓交換論で纏まろうとしていたなど。
そして、明治天皇、大正天皇、昭和天皇と崩御の際の祭り事が少しずつ簡略化されてきていることは、今上天皇の御退位に向けて、最も参考になりました。昭和の終わり、M社では事前に喪章を準備していて、崩御の報と同時に店の社員、アルバイトさんに喪章を付けるよう連絡しようとした時、当時の副社長級の方から、準備していたという印象を与えないよう、午後から付けるようにと言われ、変更したことを思い出しました。あのような混乱は今回の御退位ではないのですね。 -
明治維新150周年が終わったとたん、明治に興味が涌く。。ちくまプリマーにしては難しめだと思うけれど、だからこそ学ぶところ多し。