台所から北京が見える ――36歳から始めた私の中国語 (ちくま文庫 な-59-1)
- 筑摩書房 (2023年5月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480438805
作品紹介・あらすじ
36歳で中国語を始め、40歳で通訳に! 勉強に没頭する日々、学習のコツ、中国文化の面白さ……語学を愛する人は必読の名著。解説 黒田龍之助
感想・レビュー・書評
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語学を36歳から学び始め、4年で通訳資格を取る。さらに観光ガイドをこなし、中国語講座も開いた長澤信子さんの手記。
昭和30年代の専業主婦が、子供が幼いときに、子育て後の自分の人生について考えることは、なかなか難しかったことだと思う。それを考えたことが、まず普通の人とは違うなと思った。思い悩み、新聞投書と夫の先見の明をきっかけに、中国語を学ぶことに決め、その学びは、10年後に始まる。明確なビジョンをもち、プロを目指し学ぶ姿を読み進めていけばいくほど、すごいの一言だった。さらに准看の資格も取り経済的にも責任を持ったことは、もう脱帽しかなかった。プロとして通用するための勉強の仕方や、先生とのやり取りなども興味深かった。東京での大学生活、1人での中国旅行の様子や、ガイドの大変さなどもとても興味深かった。
学ぶことに真摯で、自分の人生を広げていった長澤さんに圧倒された読書の時間だった。
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長澤氏が、とても真似のできないようなすごい人だというのは、よくわかる。語学は、中年になってからでも、それは遅くはないだろうが、普通であれば、他のことは全部あきらめずには、成果をだすことはできないだろう。
カードの活用、朗読、引き出しをコツコツ増やすこと、パターンやカテゴリーや実践シチュエーション別に。こういったことは、腑に落ちる。 -
成し遂げたことの凄さよ。人生相談でアドバイスをもらっても、人生が変わる人と変わらない人がいる。全ては行動力ではないか。著者は真剣に考えて、費用も時間も自分の力で捻出し、行動していった。入口となった投書は、一般の人々がよく抱える不安だと思う。そこから行動できるかどうかが、人生を変えられるかどうかにつながっていく。
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筆者の思いの強さと実行に移す姿勢、学ぶべきところだと思いました。
できることから丁寧に学習を積み上げています。
そして、時代の流れに乗りながら、チャンスもうまくつかんでいかれています。
語学だけではなく、他の分野でも参考になります。
筆者が恩師から言われたことば「中国語をペットにするな」。このことばが印象に残りました。 -
様々な人に読んでもらいたいくらいすごい話だった 30代後半主婦で2人の子供を育てながらもいずれ来る母業の終わりを見据えて中国語を始め、それだけではなくその後の夢を実現するためには家族にもプラスになることを、と准看護の資格を取り働き始める
好きなことを追うためには長期スパンで何が必要かを見据えて行動を起こしていく様が読んでいて感銘を受ける すごく地に足がついているというか また夫のコラムも少し入ってて良い関係性が垣間見れるのも良い ほんと行動を起こしたい時に起こすためのお金って大事、それこそがチャンスが来た時にすぐ飛び乗るための準備なのである -
珠玉の語学人生譚。多言語を学ぶ人にとって、これほど奮い立たせられる書籍が他にあるだろうか。
これから何度も読み返したい。 -
確か昔読みたいと思っていた本。買ってから、タイトルに見覚えがありすぎてようやく昔の自身の興味と繋がった。
ラジカセ家に四台とか、どこに行くにも辞書があるとか、それ知るだけですごーとなる。 -
古い本ですが、今でも参考になるヒントがたくさん詰まっています。自分のライフワークはなんだろう?と考えさせられました。