須永朝彦小説選 (ちくま文庫)

著者 :
制作 : 山尾 悠子 
  • 筑摩書房
4.22
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本棚登録 : 257
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480437693

作品紹介・あらすじ

チェンバロの綺羅綺羅しい響き、橋の袂に佇む天使、青暗い水に潜む蛇……独特な美意識で幻想文学ファンを魅了した作品から山尾悠子が23篇を選ぶ。

感想・レビュー・書評

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  • 2012年4月に廉価版「天使」を読んで以下のように書いた。
     *
    もっともっと凄まじくおどろおどろしいものを想像していたのだが、意外にポップ。
    にやりにやりと口元が緩んでしまう。
    しかしまあ、それだけかとも思う。
    薄い夕暮れの中にさまよう程度のもので、別の世界や遠いところへ奪取していかれるほどのものでもない、小品たち。
     *
    その後アンソロジーで出会ったり、え、Twitterとかブログとかやってんのと驚いて時々覗くくらいで、いい読者ではなかった。
    が、この2021年5月15日にご逝去され、なんと山尾悠子が編んだというからには、読まずばおれまい。
    「就眠儀式」「天使」収録の諸作では執拗に吸血鬼志向が描かれ、その徹底ぶりは凄まじい。
    というか作者が楽しんで書いている感じがする。それがいい。
    山尾悠子の指摘や作者自身の文章にもあるが、なるほどショートショートの隆盛に合致していたんだな、と知る。
    しかし星新一や筒井康隆やの潮流とは全然違う、むしろ掌編小説と呼びたい、彫琢ぶり。
    多少長めの「悪霊の館」では、導入が映画「汚れなき悪戯」っぽいと思いきや「耳なし芳一」っぽくなり、しかも架空の書物を翻訳したというてい。
    (やや無理矢理かもしれないが皆川博子が「死の泉」で行ったのと同種の)「企んで書く喜び」に満ちている。
    そして「聖家族」連作は、確かにこれほどの出来を単行本にできなかったのは無念だったろう。
    個人的には技巧極まれりの意味で中井英夫「とらんぷ譚」を思い出した。
    また「聖家族Ⅳ――ナボコフ・マニアのために」からは佐藤亜紀「バルタザールの遍歴」も連想した。
    この連作は読んでよかった。
    で、最後に配置された「青い箱と銀色のお化け――架空迷走報復舌闘・大正文士同窓会」で、終始にやにや。
    稲垣足穂が登場したときは、花火のバラバラッバッラッという音と光を感じた。
    もちろん作中に「マグネシウムの光とともに」と書かれていたからだが、ここでもまた作者の「企みの愉しみ」が、読んでいて届いたからだと思う。
    「文豪ストレイドッグス」だか「文豪とアルケミスト」だかに足穂も出してほしいかと言われたらうーんと言うが、同趣向の架空対談を書く作者……やはり楽しそう。
    なんとなく難解な印象を抱いていた作者だが、こんなに綺羅綺羅しい小説を愉しみいっぱいで書いてくれたこと、そして山尾悠子が思いたっぷりに編んでくれたことに、感謝したい。
    あー面白かった。

     (以下「就眠儀式」収録)
    ■契 Der Vertrag
    ■ぬばたまの Die Finsternis
    ■樅の木の下で Unter der Tanne
    ■R公の綴織画 Die Tapisserie des Herzogs von R.
    ■就眠儀式 Einschlaf-Zauber
    ■神聖羅馬帝国 Das heilige römische Reich deutscher Nationen
    ■森の彼方の地 Transylvania
     *(以下「天使」収録)
    ■天使Ⅰ
    ■天使Ⅱ
    ■天使Ⅲ
    ■木犀館殺人事件
    ■光と影
    ■エル・レリカリオ
    ■LES LILAS――リラの憶ひ出
     *(以下「悪霊の館」収録)
    ■月光浴
    ■銀毛狼皮
     *
    ■悪霊の館
    ■掌篇 滅紫篇
     *(以下単行本未収録)
    ■聖家族Ⅰ
    ■聖家族Ⅱ
    ■聖家族Ⅲ
    ■聖家族Ⅳ
     *(以下「世紀末少年誌」収録)
    ■蘭の祝福
     *(以下「胡蝶丸変化」より、単行本未収録)
    ■術競べ
     *(以下単行本未収録)
    ■青い箱と銀色のお化け――架空迷走報復舌闘・大正文士同窓会
     *
    ◇編者の言葉 山尾悠子  
    ◇解題 礒崎純一

  • 山尾悠子セレクトですって、、、

    須永朝彦小説選 須永 朝彦(著/文) - 筑摩書房 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784480437693

  •  本書巻末の「編者の言葉」を読んで、須永朝彦という人物を知ったのは、後半生のアンソロジストとしての仕事を通じてだったのだなあ、と分かった。

     作家としての作品は初めて読むものばかり。確かに読者を選ぶ作品が多いとは思うが、掌編と言っても良いような作は面白いし、読みやすい。
     もっとも、『小説全集』刊行時にパンフレットに寄せた文章にある「現実の自分には望み得ぬ境涯、言い換へれば自分が変り代りたき存在を選び取り、その肖像を描く事が即ち私の小説の方法となつた。」との一文にあるとおり、美しき吸血鬼や天使が度々取り上げられる。

  • 今年2021年5月に没した耽美幻想派の作家の作品から
    山尾悠子がセレクトした逸品集。
    収録作は、

     契
     ぬばたまの
     樅の木の下で
     R公の綴織画
     就眠儀式
     神聖羅馬帝国
     森の彼方の地
     天使Ⅰ
     天使Ⅱ
     天使Ⅲ
     木犀館殺人事件
     光と影
     エル・レリカリオ
     LES LILLAS――リラの憶ひ出
     月光浴
     銀毛狼皮
     悪霊の館
     掌編 滅紫篇
     聖家族Ⅰ
     聖家族Ⅱ
     聖家族Ⅲ
     聖家族Ⅳ
     蘭の祝福
     術競べ
     青い箱と銀色のお化け

    ――の、全25編。
    隙のない流麗な文体で、
    殊に掌編の上手さ(美味さ)が際立つ。

    個人的BEST3を挙げるとしたら、圧巻の巻頭、
    中秋の名月にチェンバロを奏でる
    アルバイト要員を募集する《私》の目的「契」、
    一人の青年を挟んで姉と弟が嫉妬し合うという
    塚本邦雄(作者の短歌の師)の小説風な物語
    「木犀館殺人事件」、
    地図を広げて追憶に耽る男性の来し方、
    ナボコフ「ある怪物双生児の生涯の数場面」への
    オマージュ「聖家族Ⅳ」――といったところ。

    作家自身の指向は知らないが、女嫌いなのか、
    女性を排除した美的空間の構築に余念がなかった印象。
    だが、読み進めるにつれ、
    男性の同性愛や女性嫌悪云々より、
    単に自己愛の強い人だったのか?
    と感じるようになっていった。
    鏡に映った自分の分身だけを愛していた――
    とでも言おうか。
    そう考えて表紙を見直したら
    カラヴァッジョ「ナルキッソス」だったので、
    やはり……と苦笑いしてしまった。

  • 今年(2021年)5月に亡くなった須永朝彦、その作品の中から山尾悠子が編んだ追悼短編集。『天使』は単行本で読んだので、半分弱は既読の作品だったけれど、改めてお耽美世界に酔いしれる。

    「契」から「森の彼方の地」までは、全て吸血鬼もの。ジャックだのヘルベルトだのが出てくるものも勿論好きだけれど、小野小町のなれの果てのような「ぬばたまの」も印象に残る。

    「天使」三篇は、やはり2が圧倒的なインパクト。二十歳の美大生・百合男の部屋に、ある日美しい天使が舞い込んできて…というところまではファンタジーのようだけど、この言葉を話さない天使がどんどんDVモラハラ彼氏みたいになっていき、最後には…怖すぎる。

    「光と影」から「LES LILAS」の三篇はスペインもの。「月光浴」「銀毛狼皮」は、どちらも「昔むかし、ババリア~」で始まる、童話のようだけれどオチが皮肉なお話。「悪霊の館」は、西洋版「耳なし芳一」的な。「滅紫篇」と「術競べ」はそれぞれもとは長編の時代もの。

    「聖家族」四篇にはそれぞれに繋がりはないけれど家族がテーマ。ある兄弟と親しくなった主人公の2、姉妹と伯母たちに囲まれて女性たちに虐げられて育った主人公が復讐殺人を行う3も面白かったけれど、やはりシャム双生児の4が好み。

    最後に収録されている「青い箱と銀色のお化け」は、あの世で乱歩と佐藤春夫と谷崎潤一郎が対談しているという異色作。三人を呼び集めたのは誰なのか。美少年と飛行機を愛する関西弁のあの人が突如箱の中から躍り出てきます(笑)

    ※収録
    契/ぬばたまの/樅の木の下で/R公の綴織画/就眠儀式/神聖羅馬帝国/森の彼方の地/天使1~3/木犀館殺人事件/光と影/エル・レリカリオ/LES LILAS/月光浴/銀毛狼皮/悪霊の館/滅紫篇/聖家族1~4/蘭の祝福/術競べ(『胡蝶丸変化』より抜粋)/青い箱と銀色のお化け

  • 「聖家族」が文庫で読める喜び。全部『須永朝彦小説全集』で読めるとはいえ、版が異なれば別の本というわけで気になるのは仕方ない。
    底本はまさに『須永朝彦小説全集』。底本の誤植をそのまま引き継いでいるのには閉口しちゃう(「天使Ⅱ」の誤植は底本と無関係)。

    趣味の横溢せるままの掌短編集。趣味という一点でならどれを引いても外れのない著者の作品群から山尾悠子が選んだもの。美と恐怖。永遠に死を生きる夜のうからの美青年、あるいは彼を称える崇拝者、または彼に迎えられる無垢な青少年という表裏(主客)一体の憧憬を、古風でゆかしい耽美な叙述が支えて美しい。収録作全体のバランスもよく、似た趣向が続く食傷も遠ざけておけるんじゃなかろうか。ただし全集で著者が言っていた「ボロが出るでしょ」は忘れない。
    著者にとってものを書くことは、日々の活計としてではなく、美を拝跪し美に耽溺する儀式とでもしたいものだったんだろうなと。それでもって小説は、これまでなかったから自分で書くしかなかったものを書いた、というところでひとつの終着を迎えていたのかも。

  • 吸血鬼、美少年、天使、偽書、短歌や植物への造詣。
    今では手垢のついた耽美的なイメージになっているものもあるが須永が作り出したものだそうだ。
    選者の山尾悠子が言うよう誰にも似てない作家なのかも。前髪で片目を隠した若い頃の写真がいかにもと言う雰囲気。好事家の好みそうな小説。

  • 〈冥府よりの誘惑者、あるいは暗い美青年としての吸血鬼〉を創出し、天使や妖の美に悦んで屈服するマゾヒスティックな願望を描いた、耽美小説の極北。編者・山尾悠子。


    吸血鬼小説を読み漁っていたころ、『就眠儀式』『天使』は特にお気に入りの作品集だった。旧仮名遣いの綺羅綺羅しい文体と、主人公と読者を暗い森へ誘惑するヴァンパイア。萩尾望都の『ポーの一族』の初出が72年、アン・ライスの『インタビュー・ウィズ・ザ・ヴァンパイア』は76年。70年に「契」を発表した須永先生は、耽美的吸血鬼小説の先駆者だった。
    とはいえ、その原型はやはりレ・ファニュの『カーミラ』に見つけられるだろう。『カーミラ』は、少女が激しく惹かれ憧憬を抱く相手が少女姿の吸血鬼だった、という物語で、暗にレズビアニズムを描いた小説としても評価されている。これは吉屋信子の『花物語』に描かれたような"エス"の関係にも近く、日本で少女文化が吸血鬼幻想を盛り上げてきたのも必然だったと思われる。
    だが、『カーミラ』型の〈お姉さまと妹分〉の関係が、そのまま男性同士の関係にスライドしたような小説はなかなか書かれなかったということなのだろう。三島由紀夫は66年に「仲間」という、父と息子がもう一人の男性と「三人になる」幻想小説を書いていて、たとえば東雅夫・編の吸血鬼アンソロジー『血と薔薇の誘う夜に』では「契」と並んで巻頭を飾っているが、ここにでてくる人びとは吸血鬼と明示されているわけではなく、容姿が美しいともされていない。
    そこで須永朝彦である。この人が金髪碧眼、全身黒装束の貴族然とした吸血鬼と男性同性愛的表現を結びつけた。そのことにみんな感謝したほうがいい。改めて読むと、歌人として師事していた塚本邦雄の瞬篇小説から小説のスタイルも同性愛表現も多大な影響を受けているのがわかったが、須永先生はさらにファンタジックな世界を書くことに舵を切っている。吸血鬼だけでなく、さまざまな化生の者たちの美に惑わされ、"奪われる"快感に満ちた作品を遺した。「天使 Ⅱ」は幻想怪奇と被虐願望が融合した傑作だろう。
    『悪霊の館』の収録作と単行本未収録の作品は今回初めて読んだが、前二作からどんどん小説としての面白さを増していると思った。『アルハンブラ物語』を読み返したばかりで読む「悪霊の館」はイベリコ半島の空気が真に迫る暗いメルヘンだったし、「銀毛狼皮」はババリアに舞台を移した竹取物語のパロディのようで楽しい。
    そして「聖家族」。これは血縁を巡る幻滅と妄執の物語で、ある意味吸血鬼小説と表裏の関係だと言える。愛憎の"憎"を押し出した分、塚本にもさらに寄っているが、小説としては一番面白い。特に「聖家族 Ⅲ」のラストの切れ味はブラックな笑いを喚起する。谷崎・春夫・乱歩・足穂の架空対談「青い箱と銀色のお化け」もめっちゃ笑った。佐藤春夫と足穂のキャラよ。
    山尾さんの「編者の言葉」は、もしかしてアンソロジスト須永朝彦の解説のパスティーシュ?と感じるような書きぶりで愛を感じた。私も須永先生には『書物の王国』や『日本幻想小説集成』などのアンソロジー、『美少年日本史』『日本幻想文学史』などの評論でたくさんお世話になりました。この文庫をきっかけに、ヘルベルト・フォン・クロロック公爵の名前が知れ渡りますように。

  • 山尾氏の巻末解説によると、今や定番と言って良い、誘惑者としての美青年吸血鬼の原型を産み出したのは須永氏なのだそうだ。ただ、そうしたものとして読むには、ここに現れる者たちはすごみがありすぎるかも知れない。
    集められたものはほとんどが掌編。形式から言えばショートショートだが、そう捕えると異形で、形式のミソであるはずのオチがなかったり、プロットさえ曖昧だったり。散文詩と思えばいいのかも知れないが、それも違う気がする。

  • ・須永朝彦を知つたのはいつのことであつたか。私は歌人としての須永をほとんど知らない。歌人であつた、歌集を出してゐるといふことを後に知つた。私が須永を最初に知つたのはやはり「就眠儀式」であつたと思ふ。これは1974年に出てゐる。私が見つけたのはこれよりもかなり後のこと、めつたに行かない書店でたまたま見つけた。その頃には須永は短歌を捨ててゐた。山尾悠子編「須永朝彦小説選」(ちくま文庫)の「編者の言葉」によれば、「短歌となるとやはり直接教えを乞うた師からの影響が色濃いようだ。其れかあらぬ か、須永は作歌からは早々に離れてしまい、没後に歌集未収録作少々のみ残されていた由。」(303頁)とある。私は後に須永の短歌を読んだ時、直ちに塚本邦雄を思ひ出した。山尾は「一時は歌人・塚本邦雄に師事。」(同前293頁)と書いてゐる。これまで須永の書いた文章、あるいは須永について書いた文章をたまに読んだことはあつたが、塚本との関係に触れたものはなかつた。これで私はやつた納得できた。たとへ一時的ではあれ、須永は塚本の弟子だつたのだ。須永はそれを明らかにしなかつたらしい。その流れから行けば、須永があのやうな短歌や小説を書いたのもうなづける。本書は「就眠儀式」から7編、「天使」からも7編等の計25編を収 める。「私生活では旧仮名遣い・正漢字使用を生涯貫いた。(中略)旧仮名のひとという印象はつよい。」(294頁)とある。これも塚本の影響であらうか。「小説の文庫化はイメージ的に言って誰もが想像し難かったのではないか。しかもこの度はちくま文庫編集部の英断により、旧仮名遣いでの出版となった。」(296頁)さう、本書は正字正仮名ではないが新字正仮名である。塚本の文庫でも正字どころか仮名まで新しくされてしまふ時代である。「文体の技巧を凝らし、時には擬古文まで駆使する須永朝彦の創作ともなれば」(同前)さうするしかないとの編集部の「英断」、これは有り難いことであつた。
    ・私は須永の短編集といつても「就眠儀式」しか知らない。本書から「天使」もあつたのだと知つた。須永の天使は例へば、「十七、 八歳に見え(中略)金髪碧眼、肌が乳色に近いほど皓く、その肢体は古代希臘とかルネサンス時代の少年の彫像を想はせる。両腕の付け根よりやゝ内側によつた背中から、腕の長さくらゐの金色の翼が生えてゐる。当然のことながら真裸だつた。」(「天使」二77 頁)といふもので、これならば、所謂天使のイメージにたぶん合致しさうである。ところが最期には、描かれた己が肖像を見た天使は主人公に「感謝の抱擁をした。抱擁はくちづけを誘ひ、そのまゝ寝台に圧し倒された百合男は炎に灼かれ、肉の煉獄に墜ちていつた。(原文改行)その夜遅く云々」(同90 頁)といふわけで、百合男は天使に食はれてしまつたらしい。かうなると、もしかするとこれは所謂堕天使なのであらうかと思ふ。かういふ天使を須永は描いたのである。これに対して吸血鬼は「金髪碧眼の青年」(「就眠儀式」42頁、「神聖羅馬帝国」49頁では 「美青年」)である。もしかしたら萩尾望都の「ポーの一族」に近いのかもしれない。巻頭の「契」も「廿歳前後の美しい青年」(9 頁)である。「ぬばたまの」は美貌の女性であるらしいが、これは男の血を吸ふに失敗して焼け死ぬらしい(14頁)。男であれ女であれ、須永の吸血鬼は美貌である。いや、登場人物がと言へるかもしれない。そんなのが「文体の技巧を凝らし」て語られられるので ある。癖のある人物も出てこようといふものである。これも塚本好みであらうか。好き嫌ひはあらうが、吸血鬼好きにはおもしろい。

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著者プロフィール

1946-21年、足利市生まれ。歌人・作家・評論家。71年に評伝『鉄幹と晶子』を、72年に歌集『東方花傳』を上梓。74年発表の『就眠儀式』以来、幻想的で独自な作風の小説を発表、また幻想文学作品集の編集にも多く携わる。著書に『定本須永朝彦歌集』、『悪霊の館』、『天使』、『須永朝彦小説選』(山尾悠子編)など。

「2022年 『王朝奇談集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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