日韓併合期ベストエッセイ集 (ちくま文庫 て 14-1)

制作 : 鄭 大均 
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 48
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480432827

感想・レビュー・書評

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  •  日本人・朝鮮人側とも知識人又は中流以上の家庭の子供(当時)であり、更に朝鮮人側は日本に縁がある。そのため当時の両民族の全体像を必ずしも示していないのかとは思いつつも、優越・侮蔑・反発、差別・被差別、そんな剥き出しの感情が多少はあっても希薄で、生活の一情景を切り取った内容が目立つ。筆者が前書きで述べる「この時代が、今日私たちが考えるほど、良い時代でも悪い時代でもなかったという印象」「あたりまえの日常」が、その時代を生きた人がわずかとなった現代ではなかなか理解しにくくなっていることに気づかされた。
     子供時代を朝鮮で過ごした田中明が、当時の朝鮮人の感情と、戦後の進駐米軍に対する日本人の感情を重ね合わせる。安倍能成は、日本文化は朝鮮文化・中国文化と比し特殊かつ地方的だと述べる。なお谷崎潤一郎は朝鮮料理が口に合わなかったようでボロクソに述べているが、韓国料理好きの自分としては美味しいのになあと思ってしまう。

  •  玉石混交の文章群ですが、朝鮮側の人々はほぼ知らない人たちだったので、参考になりました。
     
     それにしても、安倍能成のエッセイが多すぎる、もう少し幅広いセレクトができなかったものでしょうか?

  • 歴史

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