減速して自由に生きる: ダウンシフターズ (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.89
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本棚登録 : 608
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480431233

感想・レビュー・書評

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  • 私にとっては、良い本を読んだと思う。
    この本は、1980年代の人達に響くのではないだろうか。または、組織を何かの理由で辞めた人には必ず響く本だと思う。
    そんな私も組織を辞めたからこそ、著者が伝えたい事が物凄い理解できる。最近考える事とリンクして考える事が多く、読むのに時間がかかってしまった。
    これから私は、どのようにこれからを過ごして行くのか、至極参考になった。

    本の感想は、ありすぎてヤメておきます。1つだけ、お金だけが全てでは無いと思う方や、心豊かに生きたいと思う方にはお勧めです。

  • 年収1000万円のエリートサラリーマンだったが、30歳でバブル崩壊を経験、自ら出世競争のレールから離れ、年収300万円のバー経営者へ転身した著者。家賃の安い地方都市で、他人を雇用せず、1日2万円の売上があれば、週休二日で収入維持が可能という計算。

    従業員を雇わないとはいえ、廃業率の高い飲食業界を選ぶというのは賛否あると思うし、バー経営というのはそれなりの接客力が必要だろう。しかし、著者にとっては、それが天職だった。自分の適性をじっくりと見極めて、ストレスのない仕事を選んだことが著者の成功だ。

    しかし、天職だけでは生活できる最低限の収入を得ることが難しい場合もある。さらに著者が勧めるのが「半農半X」。自分の食べる分だけの食料を農業で収穫することで、足りない収入をカバーすること。なるほど、農業を収入を得る手段ではなく、食費節約の手段にしてしまうというのは、なかなかの発想。

    ミニマリストがもてはやされる時代、カネとモノにこだわらず、自由を得るという生き方はアリだろう。そんな生き方を選んだ著者は自らを「ダウンシフターズ」と名乗り、同志を募る。

  • たいへん感銘し、共感しました。
    おかげで、どのページにも
    ドッグイヤー、マーカーの線だらけです。

    どの想いもよかったのですが
    どれか一つと言われたら
    「お百姓さんと繋がる」

    農業を営む家庭に嫁いだものとして、
    伝えたいことが詰まっていました。

    一つ、生き方が増えました。

  • 先日、高坂勝さんの「減速して自由に生きる ダウンシフターズ」を読みました。

    高坂勝さんは、大手小売業で社員として働いていたんですけど、心労から仕事を辞めて、のちに、オーガニック・バーを始めたり、自給自足のために農業を始めたりした人で、そのことについてや、ダウンシフトという生き方について、書かれた本です。

    で、会社員じゃない生き方をしてる人、もしくは、あまり働かない生き方をしてる人で、有名な3人、phaさんと大原扁理さんと高坂勝さんの本をそれぞれ読んでみましたが、大まかに言うと、3人とも共通する点があると思いました(細かく言うと、生活スタイルは、それぞれ違いますが)。

    ⚫︎会社員として働くというシステムから離れて、別の生き方や働き方を選んでいる。

    ⚫︎お金は、いっぱい稼ぎたいというよりは、自分に必要な分だけあればいい(その分、労働時間を減らして、自分の時間を持てるし、ストレスも減らせる)。

    ⚫︎物欲に関しても、あれもこれも欲しいというよりは、自分に必要なものがあればいい。

    ⚫︎足し算思考ではなく、引き算思考。

    などなど。

    うまくまとめられてないかもしれないですけど、こういった共通点を感じました(こういった生き方を総称して、ダウンシフトって言うんですかね?)。

  • 企業に就職してハイ・パフォーマンスカルチャーに身をおくだけでなく、バックアップ・プランも用意しておけよという考え方。

    会社が求めるものと自分が行いたいこととのギャップが感じされてきた今日この頃。感じるところも多い。この手の本では家族の合意、特に子供の教育といった面にはあまり触れられていないところが相変わらず気になります。

    経済成長至上主義だけではなく、一方こういう生き方もとりうるという選択肢の一つとして提示されており、刺激になります。
    自分なりに実践してみよう。やっぱり、自ら実践・アウトプットして何ぼですよね。

  • 著者の自分語りが多い。
    会社員なんてどうせこうだから可哀想。と否定的な意見が強い人。

    従業員100人以上の会社社長の息子に生まれて、海外に行ったり、大学もMARCH。
    会社辞めて自由に生きようという環境や才能の素地があったのだろう。

    普通の人が同じことやってもこんなに上手く行かないのではないでしょうか。

    一方で、
    売上を無理にあげなくても店は成立して生きていけるという計算や、
    掃除機を買うとコンセント挿したり片付ける手間が増えるから買わない。
    半農半職、冬期甚水不耕起栽培で実質20日間労働で米が作れる。

    など作者ならではのダウンシフトによる視点が新鮮で目から鱗だった。

  • 東日本震災前の本なのね。お店を閉めたのがコロナ前だったから、一巡り。今読むとそれなりに感激がある。

  • 本屋で立ち読みして、泣きかけた。

  • 絶妙な力の抜け加減の啓発本。
    ゆっくりではあるけど、著者が言う世界へと近付いていると思う。
    著者が今どこで何をしてるのか気になる。
    自分も自分なりに実践を積み重ねていこうと思う。

  • 大量生産、大量消費が前提だった価値観を改め、足るを知る。当たり前のように自分に働きかけ、自分が関わるさまざまなシステムから離脱し、ダウンシフトする。コト消費だ、みたいなことを言う前にここから始めるのが本来の人間的生活を取り戻すことになるのかもしれない。 いい意味で違ったマインドセットを受けられた感じがする。良書なり。

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