USAカニバケツ: 超大国の三面記事的真実 (ちくま文庫 ま 42-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480428721

作品紹介・あらすじ

黒ミサ猟奇殺人事件の犯人にされたゴス少年/自分の足首切断をネット中継しようとした男/身長231センチの競馬騎手?/「ロッキー」のモデルになった男/パリス・ヒルトンの百姓体験/負け犬がつかんだアメリカの輝き…。大人気コラムニストが贈る怒涛のコラム集!スポーツ、映画、ゴシップ、犯罪etc。知られざるアメリカのB面を暴き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 町山智浩を知ったのは、たまたま彼が去年のイチオシテレビドラマ「カーネーション」を褒めていると聞いたからである。それで意識して彼の映画評を読んでみると、かなり私の好みと一致することが分かった。

    どうやら、長い間米国暮らしだったらしい。米国事情に精通していながら、米国を批判的に見る視点を早くから持っていたということを、この本で確認したのである。

    やっと正統ジャーナリストから堤実香、サブカルチャーからこの町山智浩がその視点を持つ人間として出てきた。遅すぎる感もするが、先ずは祝着。特にこの本は、いわゆるタブロイド紙から見える一般アメリカ人の真実を書いている。

    つまり、アメリカンドリームなんて、例外どころか、ドリームを掴みそうな人間を引きずり降ろすような人間がうじゃうじゃしているのがアメリカなのだ、という「現実」を現場の人間だからこそ言っているわけである。

    たくさんのカニをバケツにいれておくと、フタをしなくても逃げないという。一匹がバケツから逃げようとすると他のカニに引きずり降ろされるからだ。このカニバケツの話は、突出するものを許さない日本社会のたとえによく使われる。けれども実は、Crab bucket syndrome としてアメリカでも知られている言葉なのだ。(12p)

  • トレンチコートマフィアとゴス文化、人気コラムニスト・ボブ・グリーンは、なぜ干されたか?アメリカで成功したファミリーレストラン「フーターズ」とは?「ファイトクラブ」の原作者の父の悲惨な過去。
    ロック雑誌が選ぶ史上最低曲ベスト50。トーニャ・ハーディグが、フィギュアスケートの選手をやめた後、何をしていたのか?元祖ロッキーの人生は、映画以上に波乱万丈だった!死者続出の素人ボクシング大会とは?映画「ビューティフル・マインド」で描かれない数学者ナッシュのエキセントリックな実像!マイケル・ジャクソンのエキセントリックな実像!などなど、知られざるアメリカのエキセントリックな実像を描いたコラム集。

  • アメリカという国の裏面、B面がよく分かる。

  • 先週の月曜日に、新宿で仕事した後に、「ブックファースト」で購入したが、読了に一週間かかった。
    町山智浩は好きな評論家で、折に触れて読んでいるが、僕が好きな大江健三郎やビートたけしにも、批判の矢が飛ぶので少し不快になることがある。
    しかし、太鼓持ちばかりではおもしろくないので、批判は批判として、冷静に受け止めなければ。
    まだ未読のものが、幾つかあるので、読んでしまいたい。

  • ちょっと興味のない話もあったので飛ばしたところもありましたが、アメリカの裏側を見た気がしました。

    「アメリカ人は、アメリカが1位になるスポーツしか好きじゃない」っていうのは、すごく納得。

  • 「アメリカってバカな国だよなぁ」と悪たれながらも、筆者のアメリカ愛があふれ出ることを隠せない本作。鋭いアメリカ批判期待しただけに、ちょっと肩透かし感はあります。読み終わってもびっくりするほど何も残りません。

  •  10年程度前のUSA3面記事を紹介した本、と思ってたら、も少し奥深い彼の国の文化紹介本だった。多くの対象人物を知らなかったが、俄然興味が湧き、調べはじめてしまった。このごった煮感が面白い。著者の文章が非常に読みやすく(たまに切れ気味になってたりするが)、かつ情報の凝縮度も高いのも、興味が湧く一因。
     どっかで聞いたことのある名前だなぁとうすうす感じつつ、最後の後書き(!)で、そうだ宝島だ、と思い出した。当時のこの雑誌で、氏の名前を覚えていたのだった。こんな文章だったっけ、というのが感想だが、今後別の著書を探して読みたい。

  • @docomo.ne.jp773,377新種丶新入!(^^)!(^_^)v@ezweb.ne.jp号題態ミ☆i丶ベ

  • アメリカ面白い!でも怖い!一気に読んでしまった。

  • 「キャプテン・アメリカはなぜ死んだか」がおもしろかったので、この人の本をいろいろ購入してみました。ちくま文庫から出ていたのですね。なんか、すげぇ。

    本当に、この手の話がつきないすごい国です、USA。

    プロレスラーの話がどれも好きです。

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著者プロフィール

1962年生まれ。映画評論家。1995年に雑誌『映画秘宝』を創刊した後、渡米。現在はカリフォルニア州バークレーに在住。近著に『トランピストはマスクをしない コロナとデモでカオスのアメリカ現地報告』(文藝春秋)、『映画には「動機」がある「最前線の映画」を読む Vol.2』(集英社インターナショナル)、『最も危険なアメリカ映画』(集英社文庫)、『町山智浩のシネマトーク 怖い映画』『町山智浩の「アメリカ流れ者」』(スモール出版)などがある。

「2021年 『町山智浩のシネマトーク 恋する映画』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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