本を読むわたし: My Book Report (ちくま文庫 は 40-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480428554

感想・レビュー・書評

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  • 瑞々しい、まず感じたのはその一言。

    - ずっと本と一緒だった。アメリカでも、日本に来ても、
      一人のときも、いろんな人に出会ったときも。

    無邪気な子供の時、溌剌な小学生とほのかに甘い初恋、そして多感な中学生時代、
    それらを14歳の感性でやわらかく包み込んで、表現しています。

    楽しいときも、哀しいときも、傍らには常に"本"があった、
    文を書き残すという事の気恥ずかしさを素敵さを、あらためて実感させてもらいました。

    また、重松清さん、いままで未読でしたが、手に取ってみようと思います。

  • この本を中学生が書いたということに驚きを感じる。華恵がいっきに気になる人になった。

    若いときの感性は揺れ動くものだ。それは、おそらく誰にもである経験があることだと思う。だが、その揺れ動く気持ちを言葉にできるということはなかなかできない。たいていは、もっと年を経てから書いてみたり、振り返って言葉にしてみたり。でも、それは未来の自分が過去を振り返ったときの言葉に過ぎない。だからこそ、そのときにその状況に向き合っている言葉は、とても揺れ動いているしフラジャイルに感じる。何か、当て所がないのだ。

    ボクも、当時のことを言葉にしておけばよかったと思うことがある。その状況は思い出せる。だが、それをいま、言葉にしてみたところで、時間を経たいまの自分が当時を振り返って言葉にしているに過ぎない。華恵を少しうらやましく思うとともに、その感性にもっと触れてみたいとも思った一冊。

  • 著者の幼い頃に出会った本と、本にまつわる思い出が綴られたエッセイ集。まるでホームムービーを一緒にみているみたいに、家族や友達との思い出が活きいきと描かれていて心が温かくなる。
    それに加えて、記憶に付随する感情がとても細やかに、素直に表現されていて、自分の幼い頃と重ね合わせては懐かしい気持ちになった。
    私は今でも絵本を好んで読むけれど、どうしても大人の目線で解釈してしまうし、子どもにどんな風に読み聞かせたらいいだろうとかつい考えてしまったりする。でもこの本を読んで、幼い頃の自分が純粋に絵本と出会い、その世界と接したとき何を感じていたかを自然と思い起こすことができたし、当時通っていた図書館の児童文学コーナーに流れていた空気とか時間とか、カーペットの匂いとか日だまりの感じとか、そういう片隅に隠れてしまっていたけれど自分を温めてくれる小さな記憶も蘇って、じわじわ嬉しくなった。時間ができたら久しぶりにその図書館に行ってみようかなぁという気持ちでいる。

  • 本の本

  • この本で紹介された十数冊の本は、有名なものもあり、特にこの本を出発点としなくても、読書を続けていけば、手にすることになりそうだ。
    読書をしない人たちにとっては、いい導入になりそうだ。

  • アメリカ、日本と過ごした幼少期の思い出が、当時読んでいた本と共に紹介されている。エッセイなんだけど小説のような、読んでいて心が温かくなる本だった。中学生でこの本を出す文章力には感心せざるを得ない。

  • 仕事と趣味と家庭をつないでくれた気がする。直接そういう内容の本ではないけれど、読んでいる時の気分が。

  • おじいちゃんがお寿司買ってきて持たせてくれるところで号泣。

  • もうひとつの「小学生日記」

  • 本読みエッセイは、大好きです。
    華恵は、若干、感性がわたしとは違うと感じでいたのですが、これは、楽しく読めました。

    「小学生日記」よりも、さらに物語によった感じになっています。

    うーん、小癪なと思うのは、偏見なのかなぁ。そうかもしれない。
    「ココナッツ」のみたいな微妙な距離感が良いです。

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