英語脳スイッチ! ――見方が変わる・わかる英文法26講 (ちくま新書 1724)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 144
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480075536

作品紹介・あらすじ

英文法に現れる「世界の捉え方」「人間関係の捉え方」をスイッチすれば、英語の見方が変わる・わかる!「そうだったのか」が連続の、英語学習スタートの必携書。

感想・レビュー・書評

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  • これまで英文法についてはいろいろ勉強してきたつもりであったが、「なるほど」という場面が多々あり、大変楽しい本であった。ただ、体系だって書かれていないので、情報が中途半端になっていたのは否めないかと思う。

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1323621

  • 感覚的に言語を扱ってる身からしたら、ここまで理論づけられるんだという驚きがあった。本に書いてあるように、明確に頭の中で使い分けられるまでにはまだ辿り着けないが、少しずつ自分の中に落とし込んで英語脳を磨いていきたい。

  • 認知言語学をベースに「文法の使い分けは伝えたいことが違うからだ」ということを様々な実例から説明した本。1章の千と千尋の神隠しを日英セリフ比較は導入として非常にキャッチーだしわかりやすかった。とても興味深くまた面白いと読み進めたが、一方で4章途中からは腑に落ちるような説明が減っていき、一方的なコアイメージの押し付けと都合良くフィットする例文のピックアップになっている。
    私個人は言語学の観点からネイティブがどのように表現を使い分けるのかを、素人向けに比較的浅い部分で説明した本書を楽しめたが、表題のようにこれを読んで英語脳スイッチが可能になるかと言われればノー。ほんのエッセンスを感じられるくらいで、英語脳の獲得にはやはり慣れと積み重ねが必要。

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/564791

  • 書名はライトだが、興味深い内容が満載であった。なおかつ、さすがに予備校講師だけあって大変分かりやすく、レイアウトも工夫され2色刷も効果的に使われているため、あっと言う間に読み終えてしまった。

    この手の本は似通った内容も多く、必ずと言っていいほど仮定法や法助動詞、無生物主語構文の話が出てくる。本書もその点では御多分に洩れずであり、何度も読んだ話も少なくない。

    しかし、本書の優れた点は文化的背景をもとに、日本と英語圏の比較のみならず米英の文化比較まで交えて英語を説明している点にある。特に『千と千尋の神隠し』の日本語版と英語版のセリフ比較は実に秀逸というほかない。こんなにも日本語と英語でセリフが変わるものかと驚いた。

    その意味で、「英文法、実はこうです!」といった本を今まで読んできた人にも薦められる良書。次は参考文献に掲げられている池上嘉彦氏の本をぜひ読みたい。

  • 序章 「英語脳」とは?/第1章 日本語脳と英語脳の「ものの見方」はこんなに違う(文法の違いは「ものの見方」の違い/英語と日本語では重視するものが違うー『千と千尋の神隠し』に見る日英のセリフの違い1 ほか)/第2章 英文法に現れる「英語脳」が見る風景(幽体離脱の英語表現/時間も日本語は「臨場感」、英語は「俯瞰」 ほか)/第3章 「状況」を利用する英語の意外な戦略(日本語の会話は「共感」で進み、英語の会話は「why」で進む/英語は「原因」が好き・日本語は「不可抗力」が好き ほか)/第4章 英語脳が考える「もうひとつの丁寧さ」(助動詞の持つ「意味」と「力の用法」と「判断の用法」/まずは知っておこう、「willの根っこ」は「未来」ではない ほか)/第5章 メタファーとメトニミーが作る「多義語」の世界(メタファー:人はなぜ「時間」という概念を理解できる?/on世界:Russia’s war on Ukraineはなぜin Ukraineじゃない? ほか)

  • 東2法経図・6F開架:B1/7/1724/K

  • 文法=「ルール」ではなく「意味(人のものの見方をあらわす道具)」であり、英語の見方にスイッチできれば英文法が腑に落ちる、というアプローチ。
    予備校講師の経験が長いだけある文体、二色刷り、イラストなどで読みやすく仕上がっている。

    英語の勉強の一助にもなるが、なにより日英語を対照して考えることでひごろ無意識に運用している母語やなにげなく成立させているコミュニケーションを見直すことができるのがいい。

  • 英語と日本語には違いが多いのでスッキリしない。時制、冠詞など日本語にない文法項目があり、参考書を読んでもスッキリしない。





    今回の本は「英文法の鬼100則」(明日香出版社)などの著者の最新作だ。





    英語と日本語の違いを分かりやすく説明している。




    文法の違いは「ものの見方」の違いと著者は述べている。




    英語は無生物主語を好むのには理由があった。




    英語は「原因」あるいは「因果関係」を重視する言語であり、日本語は「結果」を重視する言語だと指摘している。




    「言わなくても分かる」「腹芸」など、すべてを言語化すると「野暮」あるいは「理屈をこねる」などと言われるのが日本。




    理由を説明しないと気がすまないのが英語の世界。




    マスコミや野党が「説明責任」と連呼するが、よく見聞きすると完全に説明してはいないことが多い。




    日本人の英語力が伸びない大きな原因は、ものの見方の違いを認識しないところだな。





    冠詞や時制に対する認識の仕方など、分かりやすいなあと思った。




    高校生の時にこの本があれば、どれだけ英語に対する理解度が違ったかと思う今日この頃だ。

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著者プロフィール

時吉 秀弥(ときよし・ひでや):兵庫県出身。神戸市外国語大学外国語学部英米語学科卒。米国ルイジアナ州チューレン大学にて国際政治を学ぶ。落語家の弟子、ラジオパーソナリティなどを経て、予備校では20年以上にわたり大学受験生を教える。東京言語研究所にて池上嘉彦東京大学名誉教授、西村義樹東京大学准教授(当時。現教授)、尾上圭介東京大学教授(当時。現名誉教授)、上野善道東京大学名誉教授らのもとで認知言語学、日本語文法、音声学などを学び、2010年、同所で理論言語学賞を受賞。現在(株)スタディーハッカーにてシニアリサーチャーを務めつつ、同社制作のYouTubeチャンネル「時吉秀弥のイングリッシュカンパニーch」にて英語学習法や英文法の解説を発信。著書に『英文法の鬼100則』『英熟語の鬼100則』『英文法の鬼1000問』(明日香出版社)『英文法の極意』(アスク出版)『日本人の英文法』(宝島社新書)。自称「英語職人」。

「2023年 『英語脳スイッチ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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