シン・中国人 ――激変する社会と悩める若者たち (ちくま新書 1710)
- 筑摩書房 (2023年2月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480075383
作品紹介・あらすじ
進む少子化、激変する結婚・住宅事情、未来を担う若者の奮闘と苦悩など「中国社会のリアルな現在地」を北京からレポート。市井の人々は何を思い人生を歩むのか。
感想・レビュー・書評
-
鎖国状態から78年の改革開放。そしてここ20年余りの急成長。
「圧縮された経済成長」の歪みが出始めている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一人っ子政策の結果の話、非常に参考になった。農村部では跡継ぎがいなくなる場合を鑑み例外的に2人目を産むことが認められた。2人の男子を産んだ方が労働力的に良いので、結果農村部の男女比は加速度的に男子ばかりになっていった。また医療の発達により産み分けも可能になり、男女比の偏重をさらに生んだ。結果女子の競争率が著しく上がり、結婚時の結納金(男親→女親)の高騰を生み、少子化が加速した。カオス理論的な結果で面白い。
-
中国人の最近の結婚や恋愛の話題がメイン。
-
非常に面白かった。
ここまで中国人の個な着目した本はなかなか珍しいのでは。駐在する前に中国の若者がどんな価値観でいるのか、その背景は何なのか知ることができ満足。 -
急成長の中で、中国に何が起こっているのか。
一人っ子政策の功罪、離婚率の急増、画一化された競争人生。正にシン・中国人が生まれつつある。 -
恋愛・結婚観といったライフスタイルの話題が中心で、政治意識についての言及がない。「若者の生態」は表面的には世界的に共通しているのかもしれないが、やはり共産党支配という政治体制は中国を理解する上では不可欠であり、その体制下で育った影響は無視できるものではなく、中国人の精神的根幹にあるものだろう。その視点が抜け落ちている点には留意すべき。
-
B1/7/1710/K:東2法経図・6F開架