シン・中国人 ――激変する社会と悩める若者たち (ちくま新書 1710)

著者 :
  • 筑摩書房
3.90
  • (8)
  • (12)
  • (9)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 163
感想 : 16
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480075383

作品紹介・あらすじ

進む少子化、激変する結婚・住宅事情、未来を担う若者の奮闘と苦悩など「中国社会のリアルな現在地」を北京からレポート。市井の人々は何を思い人生を歩むのか。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 鎖国状態から78年の改革開放。そしてここ20年余りの急成長。
    「圧縮された経済成長」の歪みが出始めている。

  • 現代の中国における、若者世代と中高年世代、高齢者世代との世代間の断絶はすさまじいものがあると思う。
    恋愛・結婚に対して消極的になるというが、結婚するのに家を買わないといけないとなったら、それは無理だなと思う。

    短期間に政策がひっくり返るなかでも、猛烈な上昇意欲をもって競争社会を生き抜く中国人のたくましさは、すごいなと思う。

  • 一人っ子政策の結果の話、非常に参考になった。農村部では跡継ぎがいなくなる場合を鑑み例外的に2人目を産むことが認められた。2人の男子を産んだ方が労働力的に良いので、結果農村部の男女比は加速度的に男子ばかりになっていった。また医療の発達により産み分けも可能になり、男女比の偏重をさらに生んだ。結果女子の競争率が著しく上がり、結婚時の結納金(男親→女親)の高騰を生み、少子化が加速した。カオス理論的な結果で面白い。

  • 中国人の最近の結婚や恋愛の話題がメイン。

  • 非常に面白かった。
    ここまで中国人の個な着目した本はなかなか珍しいのでは。駐在する前に中国の若者がどんな価値観でいるのか、その背景は何なのか知ることができ満足。

  • 急成長の中で、中国に何が起こっているのか。
    一人っ子政策の功罪、離婚率の急増、画一化された競争人生。正にシン・中国人が生まれつつある。

  • 恋愛・結婚観といったライフスタイルの話題が中心で、政治意識についての言及がない。「若者の生態」は表面的には世界的に共通しているのかもしれないが、やはり共産党支配という政治体制は中国を理解する上では不可欠であり、その体制下で育った影響は無視できるものではなく、中国人の精神的根幹にあるものだろう。その視点が抜け落ちている点には留意すべき。

  • B1/7/1710/K:東2法経図・6F開架

全16件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

斎藤 淳子(さいとう・じゅんこ):ライター。北京在住26年。米国で修士号取得後、北京に国費留学。JICA 北京事務所、在北京日本大使館勤務を経て、北京を拠点に共同通信、時事通信、読売新聞のほか、中国の雑誌『瞭望週刊』など幅広いメディアに寄稿。NHKや民放ラジオなどでも中国の現地事情を解説している。共著書に『夫婦別姓―家族と多様性の各国事情』(ちくま新書、2021年。中国の章を担当)、『在中国日本人108人のそれでも私たちが中国に住む理由』(CCCメディアハウス、2013年)ほか。

「2023年 『シン・中国人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

斎藤淳子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×