- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480074089
作品紹介・あらすじ
事実や自己、他者をゆがんだかたちで認知する現象、バイアス。それはなぜ起こるのか? 日常のさまざまな場面で生じるバイアスを紹介し、その緩和策を提示する。
感想・レビュー・書評
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なんとなくしか分かっていなかったバイアスや偏見といったものをさっと概観出来ました。バイアスの入門書にぴったりかと思います。最後に書かれる筆者の問題意識にも共感できました。
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読書会の課題図書。
なぜバイアスが生まれるのか、どのようなバイアスが存在するのかについての解説。
良くも悪くも現実をありのままに認識することがいかに難しいかがよく分かります。
シナリオを書く上でこの主観的事実と客観的事実のズレをどのように意識すべきかなどを考えました。
人はどこでも誰の前でも行動が一貫していると考えがちだけど実際はそんなことなくて、シナリオだと一貫性を持たせようとしてしまいがち。そこはどうあるべきなのか。 -
自己啓発の決定版とも言える「7つの習慣」の第1の習慣「主体性であること」とコヴィーさんは説いた。これは抽象的に言えば「外からの刺激と自分の反応の間に空白(スペース)を設けること」である。
行動経済学の権威、ダニエル・カーネマンも同様のことを説いている。「システム2を起動させよ」と(「ファスト&スロー https://x.gd/18Q0p)」より)。
では具体的にどうすればよいか?と言えば、認知バイアスのひとつひとつを理解する習慣を持つことと言える。知ることで、デタッチメントのキッカケを得ようとする「if-then Planning」だ。
もし外からの刺激と自分の反応の間に空白を空けられなくなったらどうなるか?コヴィーさんは「反応的な態度になる」と説く。もっと論理的に理解したければ、行動経済学の知見から解説されている「いつも時間がないあなたに~欠乏の行動経済学」(https://x.gd/Aiylz)で説かれている。 -
気づかぬうちに私たちの判断を惑わせる「バイアス」。日常の様々な場面で生じる各種バイアスを紹介するとともに、その影響を緩和し、より良い意思決定を下すためのヒントを示す書籍。
バイアスとは、「人間が様々な対象を認知する際に生じるゆがみ」のことである。
バイアスは自動的に生じる。また、その働きを意識や意思の力で抑えたりすることはできない。だが、バイアスに関する知識があれば、その影響を考慮し、対策をとることができる。
バイアスには、例えば、以下のようなものがある。
・確証バイアス:
自分の予想や思い込み(仮説)に合う事実を無意識に選択し、認知する。そして、自分の仮説は正しいという信念を強化する。
・後知恵バイアス:
自分の知らなかった話を聞いたのに、聞く前から自分は知っていたと思ってしまう。
・楽観バイアス:
自分や自分の環境、将来について、実際の状況よりも良いものであるとかたよって認知する。
・自己中心的公正バイアス:
自分は日常、正しい行動をし、自分以外の人は正しくない行動をしがちだと考える。
・合意性バイアス:
他の人も、自分と同じような行動をとり、自分と同じような意見を持っていると考える。
・一貫性バイアス:
自分は状況に応じて行動を変えているにもかかわらず、他者は一貫した性格を持ち、その性格のもとに、様々な状況を通じて同じように行動すると考える。
・ネガティビティ・バイアス:
他者の印象について考える時、その人のネガティブな行動に注目して情報を収集し、印象を形成しようとする。 -
バイアスについては、認識しているか、いないかで、
その罠にハマるかどうか、回避できる可能性あるか
変わると思う。 -
先入観とか固定概念とか言いかえる言葉もあるんでしょうけど、昨今はバイアスの方が通りますね。そういうのってこういう新書のタイトルでどう扱われるかとかで、世間認知を測れますよね。でも、その範囲。書籍に触れるかどうかっていう母集団の違いもあるから、一つの判断基準ですけど。認知バイアスって、あんなこんなとか書かれているだけでなく、結局、実際それは避けれない的な根本を説かれています。なので、バイアスってのがあってふーんで終わるのではなく、どう自身はそれを踏まえて生きてくか考えさせられる一冊でした。
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さらっと読める。バイアスに関してどういう研究があるのか概観によさそう
バイアスの研究に興味を持った高校生とか大学一年生とかがはじめに読むにもよさそう
行為者観察者効果(基本的帰属の誤りに似てる?)、後知恵バイアスというのは知らなかった…
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50246000
バイアスは単なる認識エラーではなく、人間が世界を意味づけ理解しようとする際に必然的に生じる副産物だということだ。致命的な影響を回避しつつ、それとうまく付き合う方法を紹介する画期的入門書。
(生命融合科学分野 大塚正人先生推薦) -