中国語は楽しい ――華語から世界を眺める (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480073891

作品紹介・あらすじ

中国語で書き各地で活躍する作家が、文法や発音など基礎を解説し、台湾、香港、東南アジア、北米などに華語として広がるこの言語と文化の魅力を描き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 現在明治大学で中国語を教えていらっしゃり、以前は香港、台湾、北京、上海などの新聞や雑誌に中国語のエッセイや評論を書いたりしていらした著者。
    著者の「中国語って本当に楽しい!」に溢れた著書で、同じように中国語の魅力に取り憑かれた私も楽しく嬉しく読みました。

    私が中国語を学び始めたきっかけは「キングダム」と「三国志」。
    昔の中国の人たちはどんなふうに会話していたんだろう。今と同じような中国語かな?
    そしてすっかり中国語の響きが大好きになってしまいました。
    私は今中国人の先生に中国語(普通語)を習い、台湾人の先生に台湾華語を習っています。キリッとしてかっこいい普通語も好きだし、優しくて歌うような台湾華語もどちらも好きです。

    「『才能とは楽しむ能力のこと』だとは、何ごとについてもいえますが、中国語については特にそうです。なぜなら、中国語にはしゃべる喜び、聴く喜び、見る喜び、書く喜びに加えて、識る喜び、食べる喜び、旅する喜びなどおまけがたくさんついてくるから。」

    中国語を使ったり通じるところは広く、各地の言葉の違いなど奥が深く、普通語の学習さえ全然進んでいないけれど、興味と楽しみは果てしない!と感じます。

  • 今回は中国語読みにカタカナだけでなく拼音もあり良かった。
    中国語やった事ない人には「?」かな。

  • おすすめ資料 第563回 中国語はとっても楽しい(2023.10.06)

    中国語は、学習しだすと非常に面白い言語だと思います。

    発音の抑揚が歌うようでリズムも弾み、詩を読むと本当に綺麗です。

    日本にいる中国の方に中国語で話しかけると喜んでもらえることも多いです。

    距離が近いので旅行もしやすく、でも異国気分はしっかり味わえます。

    外国語学習には最適ですよ。


    【神戸市外国語大学 図書館蔵書検索システム(所蔵詳細)へ】
    https://library.kobe-cufs.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BK00280198

  • 面白いかったです。中国語の奥深さを感じます。中国語勉強してる人にもおすすめです。

  • 21世紀に入り、中国は大きな変化を経験したと言っていいだろう。私が子供の頃にならったBRICsという枠組みはもはやメディアで聞かなくなり、中国は経済成長中の一国から世界の覇権を握る経済大国になりつつある。著者である新井一二三氏の中国語概説書としての前著"中国語はおもしろい"が刊行されたのが確か2004年であるから、21年に刊行された本書はおよそ17年ぶりの概説書となる。その間に中国のみならず氏も環境が変化したようで、05年から明治大理工学部で中国語の弁をとっているようだ。私自身もその1人だったので身に沁みてわかるのだが、理工系の学生にとって第二外国語というのは大学入学と共に現れる一つの壁である。ただでさえ化学の実験レポートや物理のテストやらで手が回らないのに、だいたいの大学で二外は必修なのである。そのため学生は楽に単位が出ることを祈りつつ、寝不足のクマを作りながら出席点をとりに行くことになる。新井女史もそのような環境で如何に学生に中国語の魅力を伝えるかを苦心されたのであろう、前作と比べて本書は格段に興味を引く内容に仕上がっている。
    前作との違いをもう一つ。本書ではいわゆる南方、すなわち台湾、シンガポール、香港における"華語"事情について全体の半分をも割いて解説されている。一つ紹介すると、香港では2014年に起きた共産党政権へのデモ以降広東語の文章が発達し、スマートフォンでそれを使いこなす若い世代は普通話に対してかなり反発的らしい。私が香港を訪れたのはその直後の2016年であり、その時使ったタクシーの運転手さんは普通話を話したが、もしかしたらギリギリだったのかもしれない。20年後の香港で普通話は通じるのだろうか。

  • 中国語学習者として知っておきたかった情報が詰まってる!言語学的な解釈や言語の歴史的背景を細かく説明してくれていてとても勉強になった。

  • 中国語をちょうど勉強中で、それをきっかけに中国の歴史などにも興味が湧いてきていたので手にとってみた本。文法がわかりにくい時もあるが、ここで紹介されているように語順が決まっていることや時系列順に並べることなど、その特徴を知ると少し学びやすくなる。発音するのが楽しいというのは本当にその通りで、四声がきれいに発音できた時は歌を歌うときのような面白さがある。華語や方言のあたりはやや難しかったが、これを読んで語学学習のモチベーションがさらに高まった。

  • 10年以上前、NHKの中国語講座を聞いて挫折した。
    同じ漢字を使っているから親しみやすいと思っていたのに、まずは発音が大切だといういことで、決してまねできない難しい発音ばかり出てきて嫌になってやめてしまった。
    10数年ぶりに中国語に興味が出てきて、図書館で目に留まったので借りてみた。
    驚くことに、まず最初に中国語は簡単だ、と書かれている。
    時制変化がない。
    主語、動詞、形容詞、などの位置が決まっている。
    発音も基本は4つ。
    同じ漢字はいつも同じ発音。
    漢字には2種類あり、繁体字→簡体字のつくり方には規則がある。
    などなど、一度挫折した私でも習得できそうな気分にさせてくれた。
    中国、台湾、香港で話されている言葉の違いや、その歴史的経緯や、それぞれの地域の関係なども解説されていてよく分かった。
    近い将来、もう少し時間ができたら中国語の勉強を再開しよう。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000053211

  • 【読書マラソンPOPコメント】
    中国語は楽しい(新井一二三)
     「中国語は楽しい」私が中国語に抱く感情そのものでした。初めて中国語を学んで感じたのは、「シンプル・理解しやすい・表現しやすい」でした。日本人なら話せなくても読めるレベルには到達しやすい言語だと思います。中国語の良いところは、時間軸の表し方で、英語で苦しんだ活用形の心配がなく、自分が伝えたいことを比較的容易に表現できる言語でした。私が中国語の講義をとって疑問に思った、「汉後」と「中文」というものがあります。この本の第3章と第4章を読むと2つの言語の意味と成り立ちについて歴史を通して知ることができます。中国語の世界について多くを知れる魅力的な一冊です。

    ペンネーム“yan”

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著者プロフィール

新井一二三(あらい・ひふみ):東京生まれ。明治大学理工学部教授。早稲田大学政治経済学部卒業。中文コラムニストとして、北京、上海、広州、台湾、香港の新聞や雑誌に連載を持つ。日本語の著書に『中国語は楽しい』(ちくま新書)、『台湾物語』(筑摩選書)など、中国語著書に『東京散歩』 (台北、大田出版)、『再見、平成時代』(上海訳文出版社)など多数。訳書に、洪愛珠『オールド台湾食卓記』(筑摩書房)、蔡瀾『人生の味わい方、打ち明けよう』(KADOKAWA)がある。

「2023年 『青椒肉絲の絲、麻婆豆腐の麻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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