日本の教育はダメじゃない ――国際比較データで問いなおす (ちくま新書)
- 筑摩書房 (2021年2月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480073716
作品紹介・あらすじ
「ゆとり教育の失敗」「いじめや不登校」……日本の教育への数々の批判は本当なのか? 気鋭の二人が国際比較データを駆使して教育問題に新たな視点を提供する。
感想・レビュー・書評
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姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB00003607
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日本の教育を「外」から見るとどういう評価になるのか? 内からの評価との違いが興味深い。『FACTFULLNESS』の教育版といった趣もある。ただ著者のの狙いは、あくまでも視点を提供することであって、「ダメじゃない」と言い切ることではない。
とっても丁寧な叙述で、感心することしきり。教育改革がホントに必要だったのか、客観的な裏付けは何もなかったってのも泣ける話。ぜひ文科省の連中にこの一冊を手にとって欲しいけどな。’ -
日本の教育はなぜだめではないのか。それは、日本人の大人は社会人になっても学力が高いからです。要は、彼らは学校で身につけたい知識がきちんと定着していると言うことです。
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想像するよりもずっとずっと興味深く読める本になっている。子どもの教育に携わるすべての人に読んでもらいたい。たとえるなら、日本の教育版『ファクトフルネス』といった感じが丁度いい。
日本の教育は確かにダメな部分もある。だけど、良いところも多い。にも関わらず、日本人は自国の教育に批判的な意見を持つ人が多いように思える。
事実、周囲の人に聞いてみると良いところより悪いところばかり挙げられる。
良いところに目が行きにくいのは、日本人だけではないと思う。だけど、それにしてもあまりに悲観的過ぎる気がする。
良いところに気づくことで変えるべき点と変えるべきでない点が浮かび上がる。だから、すべてを否定するのではなく、きちんと見分ける必要がある。
理想に囚われて教育改革の本質を見失っている。そんな僕らの目を覚ましてくれる渾身の一冊だと思う。おすすめ。 -
報道の仕方で差が出ています。
一点変わらないのは教育者の労働時間が長く過酷なこと。ここを変えていきたいですね。
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日本の教育はダメであるという通説は教育業界に目を向けている人ほど強く抱いている信念ではなかろうか。本書はそうした通説(創造力がない、学力が低下している、学校が楽しくない、など)に対して国際比較のデータを用いて反論している。
私たちは一部の悪い事例だけを切り取って大袈裟に全体を評価するバイアスがあり、そのことはどの社会課題にも言えるのかもしれない。「現実を正しく見る」というのは何も悪い点だけを論うのではなく、良い点に関してもしっかりと把握して、なぜ良いのかを論じることも同様に大切だと気づかされた。教育に関わる全ての人に読んでほしい一冊。 -
日本の教育は「わりと」うまくいっている。データをもとにしながら国際的視野で日本を見よう!と思わせてくれる一冊。
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